瓦の屋根の家は、長持ちする良い家で豊かな暮らしが手に入ることを知ってもらいたい!そんな想いが日本屋根経済新聞社賞を受賞しました。【和瓦 Ver. 2.1.1】

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品川区で最古の瓦屋。屋根ひとすじ75年。

石川商店の三代目、石川弘樹です。

 

ぼくは瓦屋です。

瓦屋さんはみんな、瓦の良さを知っています。

本来持っている日本瓦の機能性、

・長寿命

・防水

・防風

・断熱

・防音

を考えると、厳しい日本の気候風土にピッタリで、自然災害にも安心の屋根材です。

日本の四季、厳しい気候1

 

また重い瓦の屋根の家は、

 

・構造が丈夫で長持ち

・住み心地も快適

・メンテナンスを含めた総費用も安い

軽い屋根VS重い屋根1

(地震で倒壊した金属屋根材の家と、耐えた瓦の屋根の家)

 

こんなことは瓦屋の常識です。

 

でも瓦屋さんは大きな声では教えてくれません。

それは何故か?

 

大きな地震の度に、

「瓦が重いから家が崩れた」

と槍玉に挙げられる瓦。

 

その結果として、お寺や神社ではまだまだ使われている瓦ですが、

ハウスメーカーの注文住宅やパワービルダーと呼ばれる建売り住宅など、

一般消費者が購入する一戸建て住宅における瓦の採用率は減る一方。

 

そんな時代の流れ、世論の流れもあり、大半の瓦屋さんも半分諦めムード。

ハウスメーカーやビルダーなどの営業さんはもちろん、

瓦屋さんも、新築でわざわざ売りにくい瓦をムリして売る努力をせず、

リフォームでも屋根は軽い方が良いという世論にしたがって、

瓦を降ろして軽い屋根材にする葺き替え工事を勧めてしまう。

 

その方が簡単に売上になる、、、

だから、普通の瓦屋さんは大きな声では教えてくれません。

 

その結果、瓦屋だけが知っている瓦の良さは、住まい手である一般の消費者はもちろん、

時には建築家や設計士などの建築のプロも知らないことがあります。

 

その結果、誰にも選ばれなくなった瓦の屋根は、

国交省の統計では平成元年の瓦の屋根の棟数から6割減となっています。

これは歴史を辿れば、第3の瓦氷河期となります。

瓦氷河期3

 

飛鳥時代(588年)に日本に伝来した瓦。

奈良時代に、当時の最高技術の結集品として瓦が、

草葺き、樹皮葺き、板葺きに取って代わり、

高級品として国分寺などの寺院建築を中心に普及しました。

しかし、あまりにも急激な普及に品質が悪化。

平安〜鎌倉時代になると次第に檜皮葺きを中心とした樹皮葺きに戻ります。

これが第1の瓦氷河期

 

室町から安土桃山・戦国時代になると、国を守るために、城が各地で造られるようになりました。

当然、桧皮葺きの城は火に弱く国防には向きません。

そこで寺院建築に限らず、城郭建築にも瓦が使われるようになり瓦の屋根が増えます。

しかし江戸時代になると、一国一城令が発布され新たな築城はなくなりました。

さらに1657年の大火後、消火の際に瓦が落ちて危険という理由から瓦葺き禁止令が発令されました。

これにより、再び瓦の製造・使用が減少していきます。

これが第2の瓦氷河期

 

1674年、本葺き瓦の平瓦と丸瓦を一つにまとめる事で軽量、かつ費用が少なくて済む、

「桟瓦」が西村半兵衛により発明されます。

この桟瓦の発明と1720年の江戸の大火をきっかけに、八代将軍徳川吉宗が瓦葺き禁止令を廃止。

さらに吉宗は、10年年賦の拝借金制度(ローン支払い)を武士だけでなく、

一般庶民にまで運用し、とことん瓦葺きを奨励します。

その結果、瓦は町屋などの一般家屋でも瓦が葺かれるようになっていき、再度普及しました。

明治時代は、洋風建築での瓦の需要が高まり、ジェラール瓦などの洋瓦が活躍しました。

しかし大正・昭和・平成になると、関東大震災、第二次世界大戦の敗北、

阪神淡路大震災、東日本大震災などで、都市部の住宅が壊滅的な打撃を受けます。

戦後復興や震災復興で建てる住宅は、早く大量に建てなくてはならず、

大量生産や地震には不向きというレッテルを貼られた瓦は激減します。

これが第3の瓦氷河期で、今の瓦の状況です。

 

 

ぼくはこの現状が良い悪いと言っているのではありません。

ぼくはただただ、瓦が好きなんです。

瓦大好き、屋根バカ1

 

ぼくのひいおじいちゃんも、おじいちゃんも、お父さんも、

瓦に塗れた生活をしていました。

 

ぼくはそんな家に生まれました。

だから諦めたくないのです。

 

瓦屋根の最新の工事方法は自然災害にも強く安心で、日本の気候風土に一番適した屋根なんです。

そして瓦の屋根の家は、長持ちする良い家になることを住まい手に知ってもらいたい。

昔の日本建築のように、家族代々長く住むことで、

豊かな暮らしを手に入れられることを知ってもらいたい。

特に和瓦の屋根の景観価値、容姿価値は、日本には必要不可欠なモノです!

 

だからぼくは、若い世代が瓦を知るきっかけづくりの場として、

 

かわら割道場

 

を始めました。あれから3年が経ちます。

地道な活動ですが、少しずつテレビなどでも取り上げて頂けるようになりました。

でもまだまだ、瓦の良さを知ってもらうには足りません。

 

現代の日本人には、古めかしい、ダサイ、住宅には向いていない、と思われがちな和瓦。

ですが和瓦の屋根の街並みは、海外からの評価は高いです。 

ところが日本の一般住宅から、和瓦の存在が消えつつあります。

このままでは海外からの観光客も日本建築への興味が薄れてしまいます。 

社寺、五重塔1

だからこそ、ぼくの活動はここでステップアップする必要があります。

また和瓦も、西村半兵衛さんが江戸時代に桟瓦を開発し、進化を遂げた以後は変わっていません。

そういう意味では、今まさに和瓦も進化のタイミングを迎えています。

とは言え、340年変わっていない瓦をすぐに進化させるのは簡単ではありません。

まずはマイナーチェンジという進化が妥当でしょう。

 

パソコンやWEBが主役の現代風に言えば、

588年に伝来した技術で製作した瓦が、Ver.1.0

1674年に西村半兵衛さんが製作した桟瓦が、Ver.2.0

今回はマイナーチェンジなので、Ver.2.1と言ったところでしょうか。

マイナーチェンジですからまずは、ありものの和瓦をアレンジ葺きし、

そのデザイン、美意識を江戸の意気で表現してみてはどうかと考えました。

そうすることで、

瓦ってカッコイイ! 意外で新しい!

と思ってもらうことで、瓦の人気をあげ、屋根への採用率をまた回復させる。

 

このコンセプトから生まれた商品が、

 

Zen Roof

 

です。

今はまだ、3種類しかありませんが、そのひとつをご紹介します。

Zen Roof Ver.2.1.1

Wabi-sabi “ Iki-nosi ”意気熨斗)

Zen Roof Ver.2.1.1  Wabi-sabi “ Iki-nosi ”(意気熨斗)

お寺や神社、農家の瓦屋根の「棟積み・熨斗積み」は、日本の屋根の醍醐味です。 

だからこそ「和瓦の熨斗積み屋根」の復活を遂げたい! 

その想いを込めて、脇役である「熨斗瓦」を江戸の瓦屋の意気で、主役に昇華させました。

 

こちらは瓦造形展20周年の記念事業として、

国立新美術館で開催されたワークショップにて、

現地で2日間で模擬屋根に施工させていただきました。

 

どうです?他では見たことないでしょう?

 

この屋根を見た一部の瓦屋さんは、

「こんな逆勾配で納めたら、雨漏りするからダメだ!」

なんて仰ってましたね。

 

チッチッチ。

屋根バカ、石川弘樹が、ただのアート作品を出品するなんて思わないでください!

屋根は家を雨から守ります。

そしてその家の外観を大きく左右するデザインの要。

私は瓦屋として防水の責任とその家の風格への責任を持って毎日仕事をしています。

当然この屋根も同じこと。

 

この働き寸法じゃないと普通の瓦屋根よりさらに重くなってしまう、、、

(働き寸法=1枚の瓦が表面に出ている長さ)

でもこの働き寸法だと、全段の熨斗勾配を一定にしたまま、

(熨斗勾配=のしがわらの傾き角度)

雨仕舞いに適切な勾配が取れない、、、

(雨仕舞い=雨漏りしないように施工すること)

そこで全く新しい発想で完璧な防水を施しました。

 

そうすることで、

・熨斗瓦のデザインを活かしたまま、

・瓦屋のこだわりを活かしたまま、

・瓦の屋根の良さを活かしたまま、

一般住宅の屋根に新しいデザインの和瓦を設置することが可能になりました。

 

「嘘だ!雨漏りするに決まってる!」

と思うなら、是非とも会社にお越しくださいませ。

この屋根をそのまま持ち帰って会社に置いてあります。

自由に散水テストをしてみてくださいね♪

 

こんな想いとデザインが有り難くも評価され、

日本屋根経済新聞社賞を受賞することができました。

日本屋根経済新聞社賞1

 

これからも色々なデザインを考えて、日本瓦に秘められている魅力をぼくなりに発信していきます。

一番説得力があるのは、実際にお家で施工することだと思います。

 

もし今回のデザインが気に入った方がいらっしゃれば、是非ともご一報くださいませ。

モニター価格で施工させていただきます!

是非この機会に世界にひとつだけ、あなただけの屋根を手に入れてくださいね♪

 

お問い合わせ

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜20141125_profile_01昭和二十六年創業。屋根に関する製造・販売・工事の全てを経験。
屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】  ワンピース(マンガ)
【目標】  瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 しぶといなぁ、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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  1. お名前 : 尾崎礼子  

    北摂地震、台風で瓦がずれたり跳んだりで一時補修しましたが、吹き降りの雨で再度雨漏り。築55年です。
    葺き替えを考えて、業者さんに見積もりを取りました。防災瓦平板を薦められました。今の屋根は、トントンの上に土をのせて、瓦を葺いています。今回土はとり、野地板をしき、防水紙を敷き詰め 棒をしきそれに瓦を固定するやり方:ガイドライン工法?らしいです。私が一番心配するのは、野地板と瓦の間隙が少なく、湿気、暑さ、がどうなるかです。パソコンで色々調べてもどこにもなるほどという回答がありません。
    今までの土、瓦で、熱、湿気をある程度下げていたのは防災瓦ガイドライン工法でどのようになるのですか。

  2. お名前 : 石川弘樹  

    尾崎礼子 さま、石川商店の石川弘樹です。
    土で瓦を固定する昔の工事方法の、重さと固定の甘さという短所を改善する「 ガイドライン工法 」は、とても有効だと思います。

    断熱効果は、土よりも空気層がより効果があり、調湿機能もあります。
    そういう意味では、ガイドライン工法にしたから、湿気がこもるとか、熱くなるということはないでしょう。

    どちらかというと、野地板= 構造用合板 (ベニヤ) をスキマなく敷き詰め、調湿機能のないアスファルト性の防水紙を敷き詰めることで、屋根裏の調湿機能が落ちます。
    もっとも築55年だと、良くも悪くも、気密がきっちりとしているわけではないので、それだけで屋根裏が結露するようなことにはならないと思いますが。

    余裕があれば、このあたりも考慮する工事方法や、材料を検討してもらえるといいかもしれませんね。

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