千年以上の歴史をもつお寺の数々……。
改修するとはいえ、なぜ倒壊しないのでしょうか?
古いお寺は、時間やお金、労力など様々な手を掛けて保存され続けています。
例えば、瓦の重なりにしても、一般住宅では1重がほとんど。
しかし、古いお寺は異なります。
屋根の下地だけでも何重に重なり、防水のため屋根材も幾重に重なり合っています。
瓦は重ねれば重ねるほど手が掛かります。3重ならば3倍、5重ならば5倍の時間やお金、労力が掛けられているということです。
また使われている技術も違います。
一般的な大工さんと宮大工さんが分かれているように、屋根職人にもお寺専門の職人さんがいます。
土で下地を固める土葺きや、くぎを使わないで強度を保つ方法など、昔ながらの技術を継承した人でしかできない仕事なのです。
しかし、すべての工事を昔ながらの方法でしているわけではありません。
平成の大改修を終えた正倉院や姫路城も、最新の工法と旧法で対応した箇所があります。
最新の工法で対応している箇所が多いとは思いますが、
古いお寺は重要文化財であることも多く、復元の必要があります。そこは、旧法を使わなくてはなりません。
といっても、旧法ばかり使っていたら、またすぐ改修する必要が出てきます。
そのバランスを取りながら、長期間キレイな状態で保存できるよう数多くの職人さんが努力しているわけです。
今度、お寺に行く機会がありましたら、歴史と同時に職人さんたちの汗と努力の結晶も感じてみてください。
お寺の見方が少し変わるかもしれませんよ。
次回は、「突風・竜巻に備えるには!?」についてお話しいたします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜昭和二十六年創業。屋根に関する製造・販売・工事の全てを経験。
屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 サンジが謎だな、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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