戸建住宅や一軒家にお住まいの方が築10〜20年で最初に行うリフォームは、屋根及び外壁の塗装工事ではないでしょうか?
しかし、この時によくあるトラブルが、思いもよらないスレート屋根材の製品上の不具合に起因するトラブルなのです。
そこで、スレート屋根材のなかでも特にトラブル報告の多い屋根材とその不具合事例を一気にご紹介します。
ニチハ パミール
【主な症状】表面の剥離、層間剥離、反り上がり、脱落、ズレなど
【発症時期】築7年前後
【メーカー保証】一切なし
【危険度】★★★★★
基本的にこの屋根材は塗装出来ません。
まず高圧洗浄時に屋根材がボロボロになります。ニチハの営業担当者は「5年毎の塗装で屋根材としての性能は維持できる」と話しておりましたが、数年後には想像を絶する状態になってしまいます。
この事実をご存知でないリフォーム会社さんや塗装会社さんが、最近は特に増えきております。
この屋根材は通常のスレート屋根材(コロニアルなど)よりも比較的価格が安かったことから、一時は大手ハウスメーカーの戸建住宅にも採用されておりましたが、その後一般工務店や建売住宅など、大手ハウスメーカー以外の戸建住宅に多く施工されている可能性が高い屋根材です。
実際に
高圧洗浄をしたら、屋根がボロボロになってしまい急遽カバー工法(重ね葺き)を提案された
という問い合わせが急増しています。
ニチハ・パミールは以前より問題の多い屋根材として、関西地方の報道番組でも特集が組まれたほどです。
☆報道番組の内容紹介記事はこちら
☆その他のトラブル事例はこちら
松下電工 レサス
【主な症状】ヒビ割れ、欠け、反り上がり、欠片の脱落など
【発症時期】築8年前後
【危険度】★★★★★
基本的にこの屋根材も塗装は出来ません。
経年により屋根材にヒビ割れが発生し、屋根材端部が割れ、欠片が落下する可能性の高い屋根材です。屋根点検で人が屋根に上ると「パキッ」と乾いた音が発生します。つまり、外的要因が加わることで、更に屋根材のヒビ割れが発生する可能性が高く、最悪割れた欠片が歩行者やクルマに当たってしまう恐れもある、大変危険な屋根材なのです。
クボタ アーバニー(ニューアーバニー)
【主な症状】屋根材の割れ、ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落など
【発症時期】築15年以上
【危険度】★★★★★
発売当時はクボタのカラーベストシリーズの最上級グレードとして発売されていた「アーバニー(アーバニーグラッサ)」は、大きなスリットの入った形状が特徴的な屋根材ですが、皮肉なことにこの大きなスリットが原因で、経年劣化により大きな割れが発生しやすくなることがあります。
特に塗装工事をした屋根において割れが多く発生しております。その要因のひとつとして考えられるのが塗装工事後の「縁切り」作業です。
実はこのアーバニーへの塗装工事後の縁切り作業は不要なのですが、塗装工事業者さんの中にはこの作業をなさるケースがあります。これが原因で屋根材の割れを誘発し、塗装工事後数年経過すると屋根材の割れが発生することもあるのです。
また、ごく稀なケースとして外的要因(雹害など)によって屋根材が割れるケースもございます。これはアーバニーだけに言えることではありませんが、大きなスリットが入っていることによって、外的要因による割れの発生リスクが上がっていることも否定できません。
クボタ ザルフ(ザルフグラッサ)
【主な症状】反り上がり、ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落、層間剥離など
【発症時期】築10年前後
【メーカー保証】10年
【危険度】★★★
「ザルフ(ザルフグラッサ)」は、カラーベストの代表格「コロニアル」よりも上級グレードの屋根材として発売されていたのですが、ここ最近トラブルが多く報告されてくるようになった屋根材です。
トラブルの事例として、屋根材の反り上がりが多く発生している屋根材です。またヒビ割れも発生しやすい屋根材で、割れた欠片が落下することもあり、築10年を経過しているのであれば注意が必要な屋根材の一種です。
また、最近の調査でクボタの屋根材としては珍しい「層間剥離」も発見されました。今後の動向が注目される屋根材の一種です。
松下電工 シルバス
【主な症状】ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落など
【発症時期】築10年以上
【メーカー保証】10年
【危険度】★★★★★
「レサス」と同じ松下電工よりワンランク上の屋根材として発売された「シルバス」も、屋根材のヒビ割れや欠片の落下といった報告が多くなっております。
クボタ コロニアルNEO(グリシェイドNEO)
【主な症状】ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落、希に反り上がりなど
【発症時期】築10年前後
【メーカー保証】10年
【危険度】★★
カラーベストの代名詞ともいえる屋根材がこのコロニアルNEOです。大手ハウスメーカーの注文住宅から建売り住宅まで、様々な戸建て住宅の屋根に採用されているコロニアルNEOですが、軽微なヒビ割れが発生していることがありますが、希に大きな割れが発見されることもございます。ただ欠片が落下する事例はレサスやシルバス、また同じメーカーのザルフほどはありません。
一般に発売されていませんが、軒先のデザインがストレートになっている「グリシェイドNEO」という屋根材もございますが、これは大手ハウスメーカーさんの新築戸建住宅向けの専用品として使われていたものです。
トラブルが発覚したときの3つの対処法
第1位から6位という形でトラブルの多い屋根材をご紹介させていただきました。
では、ご自宅の屋根をリフォームされるときにこのようなトラブルが発生した場合、どのように対処したら良いのでしょうか?
リフォーム会社さんの中には、すぐに「カバー工法」を提案される業者さんが多いように見受けられます。
それは「作業効率が良い」「撤去する費用が掛からない」「廃材処理費が不要」といったことで提案されることが多いのですが、実はここに大きな落とし穴が潜んでいる可能性があります。
屋根リフォームでカバー工法を提案されたときに気をつけたいこと...
そこで、屋根リフォーム時にトラブルが発生した場合の正しい対処法をお教えします。
まずはハウスメーカーや工務店にすぐ連絡する
基本はまず建てたハウスメーカーさんに速やかに連絡を入れてください。
本来であれば建物のメンテナンス工事は建てたメーカーさんで施工してもらうのが、その後の延長保証等も含めて安心はできるのです。
まずはハウスメーカーさんに相談してみましょう。
とは言っても、
建てたハウスメーカーや工務店が無くなってしまった
中古住宅を購入しているためよく分からない
新築工事中から様々な事情があってハウスメーカーさんへ電話をしたくない
建てたハウスメーカーや工務店の対応が悪い
という話もよく耳にします。
屋根材メーカーの最寄りの営業所に電話、調査に来てもらう
こういうときは、屋根材メーカーさんに直接連絡をして、調査を依頼してみましょう。
でも...
「連絡するって簡単に言うけど、どのように話せばいのかわからない」
「屋根の事なんて知らないから、電話しても相手にされないかも」
といった不安を抱かれることがあると思います。
「こんなときに専門家のアドバイスが聞けたらなぁ、、、」と思ったら、
そんなときは迷わず石川商店にお電話を!(^O^)
電話での話し方から、今後の対応策まで、
専属のスタッフが誠意をもってアドバイスさせていただきます。
お客様から直接、自社製品のトラブルの連絡が来た場合、
基本的にメーカーとしては見過ごすワケにはいかないので、
安心して電話してくださいね。
屋根の専門業者に連絡を取って調査してもらう
ハウスメーカーや工務店、屋根材メーカーにも連絡したけれど、
☑連絡がつかない☑思うような対応をしてくれない
☑塗装工事の予算より大幅にオーバーした
☑カバー工法を提案されたけど、それで大丈夫なのか不安
ということも多く聞いています。
でも決して泣き寝入りして、あきらめないでください。
そんなときには第三者に助けてもらいましょう。
各都道府県には信頼できる屋根の専門店が必ずあります。
・提案された工事内容への疑問
・提出されたお見積り内容の不満への対応
など、きっと丁寧に対応してくれるでしょう。
「でもどの屋根屋さんに連絡して良いか分からない、、、」と思ったら、
そんなときは迷わず石川商店にお電話を!(^O^)
地元の安心できる屋根の専門店をご紹介致します。
もちろん弊社にご依頼いただくこともできますよ♪
屋根に特化した専門スタッフが、あらためて屋根の点検を行い、
第三者的な立場から工事内容、お見積り内容などを確認致します。
事前調査をしっかりしましょう
こういった屋根リフォームのトラブル対応をしていて思うのは、
事前調査があまりにも不足している
という事実です。
本来リフォーム工事を行う前は屋根も外壁もしっかりとした事前調査が重要なのです。
最近は屋根に上らず「高所ポール撮影」や「ドローンによる点検」といった調査もありますが、プロの目視に敵うものはありません。
言い換えれば、屋根の専門家が屋根に上がって、目視で屋根の状態を確認しない限り、正確な屋根の状態を判断することは難しいと言えます。
そしてなによりも大切なことは、
☑異常をより早く察知すること
☑保証期間内に連絡すること
です。
参考までに、スレート屋根材のトップメーカー・ケイミュー株式会社が販売する屋根材は、元請事業者(住宅会社・工務店)に対し以下のような保証をしているのです。
- 品質保証について(カラーベスト)
・室内への雨水の浸入:本製品の施工完了日より10年
・色感の著しい変化:本製品施工完了日より2年間
(※耐候性グレードが☆☆☆の屋根材について)
「製品の色感が著しく変化しないこと」を保証しております。
・保証期間:通常の環境下において施工完了日より10年間
上記の事から、後々の屋根リフォーム時のトラブルを防止するためには、
築2年目と10年目の前の屋根点検を推奨します。
また建築会社によっては「引渡し後5年」といったように、
屋根に対しての保証期間を別途定めているケースもあります。
保証期間内と外では、メーカー対応も雲泥の差!
いますぐ建築図面を開いて、保証内容と期間をご確認してください!
そして保証期間がギリギリの人は、いますぐ屋根の専門家に点検を依頼してください。
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屋根専門75年 石川商店
林 洋道(はやし ひろみち)です
【趣味】旅行、F1チームのウェア集め、西部警察、ネコ
【特技】洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
【最近】マクラーレン・ホンダ2015年支給品Tシャツをゲット!
【出身地】鳥取県米子市
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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