最近、古くなったスレート屋根のカバー工法でよく提案される屋根材「アスファルトシングル」
とはいえ正直聞いた事がないので何がシングルで何がアスファルトなのかわかりませんよね。
パッと見ペラペラな板ですし、中には「海外で見たことあるかも」という方もいらっしゃるかもしれません。
聞いていたとすれば、「アルマ」や「オークリッジ」、「ロアーニ」といった名前の方が耳にしているかも。
今回は「アスファルトシングル」の特徴からメンテナンス方法までまるっと解説いたします!また、何に気をつけたらいいか?もご紹介!
聞いたことないけど、結局どんなので何をすればいいの?とちんぷんかんぷんな方も、これを読めば専門家並みに詳しくなれるかもしれません。
シングルってそもそも何?
シングルは、簡単に言えば屋根の下葺に使う「ルーフィング材」(紙や合成繊維にアスファルトをしみ込ませたもの。簡単に言えば防水性に優れた特殊な紙)に、色の付いた石粒を圧着させたものです。中身を細かく説明するとこんな感じ↓
また、アメリカで家を見るとだいたい…9割はシングルだったりします。
特長
重さがだいたい1㎡につき約10kgと軽い屋根材です。また、元が防水紙なのでとても柔らかく、他の屋根材で見られる割れや錆が出ません。
葺ける屋根は一般住宅から低勾配の屋根、ドームの様にまんまるに曲がった屋根など、金属と同じくなんでもござれ。仕上がりの見た目が柔らかく、公園の東屋にもよく見られます。
また、屋根防水の最終防壁とも言えるルーフィング材を二枚葺いているも同然なので、しっかり葺いてあげれば瓦にも負けないくらいの防水性を発揮します。
表面の石粒に天然石が使われているものも多く、スレートでよく見られる色落ちがありません。
比較的安価な上に屋根材が薄く柔らかいので、リフォームでは「重ね葺き」(屋根材の上に屋根材を葺く事)にも使われています。
ここに気をつけて!
シングルの表面の石粒は、施工後からしばらくはパラパラと樋に落ちてきてしまいますが、これはもともと余分に付けられた石粒が落ちてきているだけなので、だいたい1年くらいで止まります。(一部の海外製シングルはその余分な石粒が国内産に比べて多くついる為、1年以上石粒の落下が治まらない事があります)屋根材自体の品質は損なわれていないので問題ありません。
また、接着剤をちゃんと付けずに施工してしまうという手抜き工事が原因で、屋根材が剥がれてパタパタと浮いてしまったり、ひどい時は下画像のお宅のようにズルっと抜け落ちてしまう事もあります。ですが、現在国内で発売されているものの中には屋根材自体に元から接着剤がついているものがあるので、そういった人的要因による剥がれや浮きが少なくなってきています。
立地や天候によっては放っておくと苔が生えてしまったり、時間が経ってから手抜き工事の被害が出てくる事もあるので、葺いてからだいたい10年くらいで一度点検することをおすすめします!悪天候の後も要注意!
まとめ
屋根材にはそれぞれ種類や特徴があり、使う道具も修理の仕方もがらっと違います。
その為、修理の時どの屋根材か?という事を初めに教えて頂ければ、
屋根屋さんも正しい点検や工事をスムーズにできます。
また、ご自宅の屋根材を知る事は悪徳業者への対策にもなり、屋根を守る事にも繋がります。
あなたの屋根材はこれでしたか?
「違う」、または「別な屋根材の事も知りたい」と言う方は下のリンクからどうぞ!
入社五年目のしがない事務員『おにゃがわら』
事務したり現場お邪魔したりあっちこっち。
【趣味】 読書、昼寝、考察、夢の文章起こし
【目標】 文章構成力の上達。本棚を足す。
【最近】 舞台遠征の季節がやってきた
【一言】 あっちこっち遠出せにゃー
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com