「長持ちする屋根とは?」という疑問に屋根職人が回答します。
木造建築の場合、しっかり乾燥させた木材を使用すること、もしくは乾燥させる環境を整えることが重要です。
ベストは自然乾燥ですが、時間もコストもかかるため、
最近は強制乾燥した木材や完全に乾燥しきれていない木材を使用することが多いです。
木は、
・腐朽菌がある
・温度が20度以上ある
・空気がある
・湿度がある
の四つの要件を満たすと腐ってしまいます。
逆に言えば、どれか一つでも取り除けば腐りません。
そのなかで、最も管理しやすいのが「湿度」です。そのため、空気を循環させて、木材の含水率を減らすことが、日本で屋根を長持ちさせる最も合理的な方法だと思われます。
1000年以上建立しているお寺が日本には多々ありますが、それらも通気性に富んだ部材を使用することで、屋根裏が結露せず、現在に至っています。
自然乾燥の木材と強制乾燥の木材は、見た目は似ていても実際は大きく異なります。
自然乾燥の木材は生きている状態ですが、強制乾燥の木材は、いわば死んでいる状態。木材自体の水分を蒸発させる力が弱まっているのです。
方法次第では半永久的に長持ちする屋根。
皆さんもぜひ換気を心がけて、屋根を長持ちさせてくださいね。
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屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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