「屋根は一生手つかずで良い」と多くの方が無意識に考えていますが本当でしょうか?
今回は、雨漏りしないための屋根の工夫についてお話しします!
屋根は、一次防水層である、瓦などの「屋根材」だけでほとんどの雨水を防いでいます。
しかし、屋根材だけで100%の雨水を止めることは不可能です。
そのため、現代ではどの家にも必ず二次防水層として「防水シート」を貼っています。
防水シートは雨漏りの最後の砦。それなので、まずはそこを強化します。
屋根の「谷」や接合部分、隅の部分など雨漏りしやすい部分には、防水シートを複数枚貼って備えます。
次に水が集まりやすかったり、必ず通ったりする屋根の切れ目部分(軒・けらば・袖・棟など)には、雨水をはね返す金属を取り付けます。
(谷・軒・けらば・棟などの屋根用語が分からない方は、今さら聞けない!大人にやさしい屋根の基礎講座ー初級編をご覧ください!)
現代は防水シートのような化学的な道具がありますが、100年以上前にはこのような便利な石油製品は存在しませんでした。
では、どのようにして雨漏りを防いでいたのでしょうか?
昔は、雨漏りしにくい構造に施工することで、防水していました。
具体的には、縦に木材をたくさん重ねて、その重ね目を上下左右にずらすことで、
一旦水が入り込んでしまっても下の木材に水が逃げられるように、
逃げ道をつくってあげていたので、家の中には影響しないのですね。
水が染み込んだら木が腐るのでは、と思う人もいると思いますが、
自然素材は呼吸しているため水分を発散する力が残っています。
雨の日に染み込んでも、晴れの日に蒸発する。
この繰り返しで、半永久的に呼吸を続けているのです。
そのベストバランスで建立された法隆寺などは1400年以上、現存し続けています。
教えて、屋根屋さん!第47回「屋根工事の仕様書には何が書かれている!?」
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屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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