連載を通じて、様々な情報を発信してきましたが、今回は「これだけは知ってほしい!」という最低限の知識をお伝えしたいと思います。
屋根職人の立場で考えた、私が最低限の知識としてお客様に一番伝えたいこと。
それが、「日本は雨が多いので傾斜した屋根をつけたほうがいい」ということです。
最近は土地の有効活用ということもあり、屋上のある家が増えていますが、屋上はどうしてもすべての雨水をためこんでしまいます。
そのため、防水対策の面でランニングコストがかかりがちです。
屋上のある家は、基本10年に1回は、屋上防水リフォームをする必要があります。
屋上防水の技術は進歩していますが、雨水を受けるため、どんなに頑張ってもリフォームしないと雨漏りのリスクが高まります。
その際、屋上内にあるものは一度すべて撤去しなくてはならないなど、色々な制約が生まれます。
しかし、傾斜した屋根の場合、メンテナンスをしなくても、30年以上雨漏りしないことがほとんど。そのため、傾斜した屋根をつけた方が無難だと思います。
屋根の中でも、急傾斜でシンプルなものの方が防水性は良いです。
真四角の面が二つ、または四つある、一般的な屋根が一番理想的です。
片屋根もシンプルですが、屋根裏の換気対策がおろそかになると、結露が発生したり、断熱を取るのが難しかったりといった問題が発生することもあります。
(最近は少ないですが、昔は結構多かったです)
また玄関屋根などの下屋も、壁との境目から雨漏りする可能性があるので、ない方が安心です。
最近は、おしゃれな家、屋根が色々ありますが、昔ながらのシンプルな屋根の方が機能性が高いことが多いです。
外見だけでなく、機能やランニングコストなどすべてを考慮した上で、お宅にぴったりの屋根を選んでくださいね。
次回は、「漆喰(しっくい)って何?」についてお話しいたします。
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屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 来週は休刊か、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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