新築時はピカピカだった屋根も、10年、20年たつと、段々見た目が悪くなってしまいます。
いつまでもキレイな屋根を保つには一体どうすればいいのでしょうか?
私は、「瓦屋根にする」ことをおすすめします。
瓦は大変理に適った方法でつくられているため、見た目がほぼ変わりません。そのため、一番キレイに長持ちします。
いぶし銀など、年季が入ると、少しくすんで、冴えがなくなりますが、プロの瓦職人はその様子を「古美る(ふるびる)」と表現します。古くなっても、なお美しいという意味です。
職人でないと、分からない変化かもしれませんが……。
対して、塗装品にはどうしても限界があります。
セメントや金属の屋根材は塗装しますが、どう頑張っても、塗装がはげたり、はげた部分からコケが生えたり、さびが出たりするなど、劣化してしまいます。
とはいえ、近年、塗装の技術も発達してきました。
中でも、最近頻繁に見かけるようになったのが、フッ素系の塗料です。
フッ素とは、私たちの歯や骨をつくるために大切な役割を果たしてくれる元素。
虫歯予防のために、歯にフッ素を塗る歯医者さんも多く存在します。
フッ素系塗料は通常の塗料に比べて、約2倍は長持ちします。
ということは、通常の塗料が10年はげないとしたら、フッ素系塗料は20年長持ちするということです。
また最近はガラス質の塗料も出始めています。
割れない限り永久不変のガラス質を塗料に含むことで、見た目の劣化を大きく抑えることができるのです。
このガラス質の塗料は、ネイルでいうトップコートのようなもので、塗装品の上からさらにコーティングすることができます。
屋根の見た目が悪くなる主な原因は、塗装のはげ、さび、コケの3つです。
瓦も種類によってはコケが生えることがありますが、塗装品はこの3つすべてが当てはまります。
塗装品の場合、黄色や緑っぽかった屋根の上のコケが、20~30年たつと、真っ黒かグレーに変化します。家の屋根の上に、所々黒い斑点がありましたら、それはコケです。
また鳥の糞などの飛散物も、瓦屋根でしたら、ちょっとの雨で流すことができます。
塗装品も、塗膜があるうちは雨で流せますが、10年ぐらいたつと塗料が劣化してしまい、どうしても残骸が残ってしまいます。そこを起点に、菌が繁殖したり、鉄分などでさびが発生したりしてしまうのです。
車好きの方ならば分かると思いますが、車についた鳥の糞も長期間放置すると穴が空いてしまいますよね。家の屋根でも同様のことが起こり得ます。
「いつまでも家をキレイな状態で保ちたい!」
その願いをかなえる、最も簡単な方法が、瓦の屋根材を選ぶことです。
屋根は家全体の印象を左右します。屋根がぼろぼろだと、家全体も古びたイメージになってしまうのです。
数十年後に「我が家も昔はあんなキレイだったのに……」と思わないためにも、ぜひ新築時に、あなたの家にぴったりの屋根材を選択してくださいね。
次回は、「お城の屋根の見どころは?」についてお話しいたします。
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屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 なんだか断りそうだな、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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