数ある屋根材の中でも、最も防水性に優れている屋根材はいったい何でしょうか?
雨が多い日本では、どのように雨を排水していくかが、防水の要となります。
そのため、日本では、形がシンプルで急傾斜の屋根が一般的です。
白川郷のかやぶき屋根や古民家など、日本古来の建築物はすべて急傾斜の三角屋根。
それは、防水性を高めるために編み出された日本人の知恵なのです。
とはいえ、すべてが急傾斜の三角屋根というわけにもいきません。
屋根の表層から染み込んできた雨水を、それ以上浸入させないよう構造的措置を施すことはできます。ですが、それは最終的な防御策です。
まずは雨水を最初に受ける屋根材が、一次防水としてどれだけの役割を果たすかが重要です。
そこで、「最も防水性に優れた屋根材は何か」を突き詰めて考えた結果、それは瓦であるという結論にたどり着きました。
瓦独特のR状に湾曲した形は、丸みを帯びた部分に水を集めて、勢いよく外に排出する機能を持っています。
また、海の家や自転車の駐輪場の屋根などに使われている波状の屋根。
ポリカ波板と呼ばれるこれらの屋根材も高い防水力を誇ります。
ポリカ波板
ポリカ波板は山と谷が交互にある屋根で、山側に釘を打って固定しています。
そのため、釘穴から水が入らず、受けた雨水はすべて谷側に集まって外に排出されます。
そして、あの波状の屋根が最も水を排出するスピードが速いのです。
ただし、ポリカ波板の欠点は紫外線による耐久力の劣化です。
はじめは金槌で叩いても割れない強度と柔軟性を持っていますが、紫外線にさらされると柔軟性が失われ、何かと接触した際に割れてしまいます。
大雪で屋根のからの落雪でカーポートのポリカの屋根を突き破ってしまうのもそのためです。
ポリカ波板は10年間放置したら、ぼろぼろになってしまいます。
どんなに高い防水力を誇ろうとも、すぐ交換が必要では意味がありません。
そのため、防水力と耐久力の二つを掛け合わせた結果、最も防水性に優れた屋根材は日本瓦であるという仮説を私は立てています。
瓦でも、あのRの形を模していないものはダメです。
最近は、平板瓦などシンプルなデザインが好まれていますが、それでは高い防水性は誇れません。
平板瓦
冒頭に述べたとおり、日本は他国に比べて雨の日が多いです。
防水性に優れている屋根材を用いることで、雨漏りのリスクを減らしていきましょう!
次回は、「 L字型の家を建てる時の注意点」についてお話しいたします。
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屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 なんだか断りそうだな、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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