そんな節目だからか、テレビで被害の映像が流れていたり、地震対策の特集が組まれていることが多くなりました。
そうして潰れてしまったお家や崩れた屋根を見ていると
- 「自分の家や実家は地震に弱いんじゃないかな…」
- 「耐震とか免震とかやってるけど、やっぱり何かしらリフォームしないとダメ?」
- 「うち瓦屋根なんだけど、軽い屋根にした方が絶対いいよね…」
と不安や疑問を持たれる方もいらっしゃいますよね。
とはいえ、正直なところ法律は小難しいしニュース専門家の話はちんぷんかんぷん。
「え、えぇ…そうなんだ…」とわからないうちにリフォームを進めてしまったり、「面倒くさそう…」と後回しになってしまうことも。
実は、一軒家や一戸建ての地震強度や地震対策について、国や行政も、建築・リフォーム業界の建築士もリフォームの営業マンも、
ホントのことを住まい手に言っていないんです。
無知なのか?故意なのか?真実はわかりません。
でも結果として隠しているのはホントです。
その結果、「瓦を下ろせば地震に強くなる」「接着剤で瓦を止める(ラバーロック)なら地震も安心」という間違った耐震工事も横行してしまっているのです。
今回は、専門家も誰も教えてくれない家の地震対策のウソ・ホントを、
家と地震と一戸建てのリフォームについて13の資格を取得し勉強してきた建築士志望の瓦屋が、
法律も構造も地震も全てひっくるめて、なるべく簡単にご説明します。
とはいえ、少し難しいお話がどうしても出て参ります。ですので、今回のお話しの結論をサクッとご説明いたしますと、
一戸建ての家は地震対策リフォーム前に耐震診断しましょう
というお話です。
ニュースを見て、慌ててお家の地震対策をしようとなさっているあなたに、きっと役に立ちます。
一戸建てリフォーム前に知っておきたい! 家の地震対策ウソ・ホント
- 新築一戸建てで地震に強い家にする4つの方法
- 新耐震基準のウソ・ホント
- ほとんどの一戸建ての家は、構造計算が不要
- 4号特例で国の審査も不要。一戸建ての耐震性は建築士の自主性まかせ
- 一戸建てをリフォームで地震に強い家にする4つの方法
- 地震に強い軽い屋根の家のウソ・ホント
- 瓦屋根の家は地震に弱いのウソ・ホント
- 国と行政、工事業者がウソをつくのは、めんどくさいから
- 耐震診断が必要な一戸建ては築17年以上と築36年以上の家
- 【結論】一戸建ては地震対策リフォーム前に耐震診断!
新築一戸建てで地震に強い家にする4つの方法
結論からいうと、
- 強い地盤に家を建てる
- 壁を増やして家の骨組みを強くする
- 基礎と骨組みを強固に連結する
- シンプルな作りの家にする
この4つ。順番にお話しします。
強い地盤に家を建てる
山を開拓した住宅地で、山を切り取った土地と、切り取った土を盛った土地とで地震の被害が違った、という情報をテレビの報道などで聞いたことありませんか?
ちなみに答えとしては盛った土地が地震に弱いのですが、このように地盤には、弱い地盤と強い地盤があります。
一般的な弱い地盤とは、池や沼、田畑、傾斜地の盛り土側がこれに当たります。それ以外の平らな強い地盤に家を建てるのが良いとされています。
東京都の場合、山地・丘陵地、山の手の台地と、下町の沖積低地、そして台地を刻む谷からできている谷底低地に分類されています。この中で、沖積低地や谷底低地は、地震が起きた場合に揺れが増幅されやすいため、比較的被害が発生しやすい地域と言えるでしょう。
地盤が強いか? 弱いか? どうやって見極めるの?
これは見て簡単にわかるものでもありません。
土地を購入する前に、そこの地盤が強いか弱いかは事前に、公的機関の調査資料を確認することをオススメします。
もちろん、現在の我が家が建っている家の地盤が気になる時も、同じように調べましょう。
例えば、
東京都都市整備局のホームページでは、2013年(平成25年)9月に公表した第7回地震に関する地域危険度測定調査の結果がご覧いただけます。
この表は簡単にいうと、震災リスクの総合評価表です。調べたい地域の、家の倒壊リスク・火事リスク・震災リスクを危険度ランク1〜5で表しています。
危険度ランクの基準については以下の通り。
自分の町の地盤は弱いのか? 強いのか? 我が家の地震強度はどれくらいなのか? を知りたい場合は、表の中の建物倒壊危険度ランクを見ていけばいいでしょう。
例として、石川商店のある品川区荏原2丁目の震災リスクを見てみます。
ご覧のように、品川区荏原2丁目はランク2。危険度が低く目に見られています。
ですが、7丁目以外の1・3・4・5・6丁目は危険度3と中判定。もしかすると、2丁目にお住まいでも他の番地近くにお住まいの場合は危険かもしれません。油断は禁物でしょう。
別な地域の危険度を見たい時は、リンク先左側の市区町村をクリックすると画面が切り替わりますので、ご自分のお住いの地域の危険度を知りたい時はこちらを参考になさってくださいね。
壁を増やして家の骨組みを強くする
筋交いや耐力壁という言葉は聞いたことがありますか?これらはすべて、土台、梁、柱など、たてよこに線で散らばっている骨組みをつなげて、面にするための部材です。
そこで特に重要なのが柱頭・柱脚の固定です。柱の上と下の接点をしっかり固定しようという意味です。この固定に使う金具はどれでもいいというわけにはいきません。その金具の規定が2000年(平成12年)の建築基準法の改正で追加された項目のひとつで、とても重要です。
建設省告示第1460号の内容をもし詳しく知りたい場合、ぼくのおすすめは
株式会社カナイ様のこちらのページです。とても見やすくて参考になります。
これらの金具でつながれた土台、梁、柱は面となり、耐力壁となります。部材の太さや厚さや仕様などで、耐力壁の地震強度が設定されています。それを壁倍率といいます。
壁倍率が1倍、2倍といってもちょっと分かり難いですよね。例えば、表の中で倍率1である「1.5cm厚の筋かい」と倍率2である「4.5cm厚の筋交い」は、同じ壁の長さなら「4.5cm厚の筋交い」は2倍の強度を持ちます。つまり、「1.5cm厚の筋交い」が2m必要なところが「4.5cm厚の筋かい」なら半分の壁の長さでも良いということです。
建てたい家の条件によって、この耐力壁をどれくらい設置しなければならないかという基準値が変わります。
建築基準法の仕様規定では、最低値として以下のように設定されています。
基礎と骨組みを強固に連結する
強い地盤を選んで、家の骨組みである躯体を耐力壁を多くして強くしたら、次は地盤と家をつなぐ基礎と強くした躯体をガッチリ固定しましょう。
そして、強く作った基礎と躯体をがっちり強固に連結する必要があります。基礎と躯体をつなぐ部位は、柱脚にあたります。基礎に埋め込んだアンカーボルトと、柱に取り付けたホールダウン金物という金具同士を連結することで、基礎と躯体をつなげるのが一般的です。
これも2000年(平成12年)の建築基準法の改正で追加された項目のひとつでとても重要です。
とはいえ、金具の名称や使われる箇所、具体的にどう使うかなど、詳しく知るには少々ややこしく難しいです。
ここから先も少し出てきますが、「どういうこと?覚えきれない!」という場合は建築基準法の適合品じゃないと、地震強度を測る構造計算やリフォームの補助金対象にならないということを知っていれば大丈夫
建築基準法の適合品かどうかだけを確認すると覚えておきましょう。
シンプルな作りの家にする
1番地震に強い家の形は、真四角の1階建て(平屋)の家。
2階建て、3階建てと階数が上がるたび、家の形が複雑になるほど地震に弱くなります。デコボコした家やL字型の家も要注意。地震の揺れが1ヶ所に集中しやすくなります。
バルコニーやベランダに出るための大きなガラス戸や駐車場が、1階にある家も特に要注意。窓や駐車場部分に向けて地震に倒壊する家が散見されています。
以上が一戸建てを地震に強い家にする4つの方法です。主に新築を基準としたお話ではありますが、リフォームでこの基準に近づけて家を地震に強くするのが耐震化リフォームです。覚えておくとリフォームでも役立ちます。
続いては新耐震基準が設定されている建築基準法などの法律関係のお話です。
新耐震基準のウソ・ホント
地震に対する家の強度は、法律改正のタイミングで大きく見直されています。
昭和何年に家を建てたのか? 築年数は何年なのか? によって、家の地震強度が大きく異なりますので順に見ていきましょう。
- 1950年(昭和25年) 建築基準法制定 耐震の壁量規定
- 1959年(昭和34年) 壁量規定の改正(福井地震→震度7が初めて使われたため)
- 1971年(昭和46年) 耐風に関わる壁量規定の創設(伊勢湾台風、第2室戸台風による)
- 1981年(昭和56年) 建築基準法の大改正(新耐震設計法)
- 1995年(平成7年) 耐震改修促進法の制定(阪神淡路大震災による)
- 2000年(平成12年) 建築基準法の大改正 壁のバランス配置、柱頭柱脚の接合の仕様
1950年(昭和25年)に制定された建築基準法。地震や台風などの大きな天災のたびに法改正をしてきました。
一般的に新耐震の以前・以後と言われているのは1981年(昭和56年)が境目になっています。
この年に行われた、建築基準法の大改正で大きく家の地震強度の基準が見直され、耐力壁の必要量が大きく増えました。
これ以降も順次見直されています。
1995年(平成7年)には阪神淡路大震災を受け、日本全国で大きな地震の発生する可能性があるため、設計基準を2段階にして強化しましょう、ということになりました。
1次設計の許容応力度計算では、震度5強レベルの地震のような10年に1度起こりうるような対中規模な地震で、ほとんど損傷しない強度、2次設計の保有水平耐力計算では阪神・淡路大震災レベルの地震(震度6強〜7)のような100年に1度起こりうる対大規模地震でも倒壊しない強度を計算しましょう、となったのです。
そして、2000年(平成12年)にも建築基準法は大きく2つ改正・追加されました。
1つは、4分割法などを使って耐力壁をバランスよく配置しましょう、というもの。
簡単に説明すると、家を地震に強くする耐力壁は、単に増やせばいいということではなく、バランスも大切! ということです。
もう1つは、柱頭・柱脚をしっかり固定しましょう、というものです。
こちらはこの前の章でも説明したので省略します。
こんなに厳しい基準をしっかりと計算して基準値を達成していますよ! という申請を国や行政や自治体に、建物を建てる時に届け出て審査を受けなければ、建物の工事ができません。
ここまで説明してきた建築基準法の改正による建物の地震強度を強めてきたことはホントです。
それなら、どんな地震が来ても新築の一戸建てや一軒家は大丈夫! と安心したくなりますよね?
ところが、ほとんどの一戸建てや一軒家には新耐震基準はあってないようなものである、という驚愕の事実をご存知でしょうか?
ほとんどの新築の一戸建てや一軒家は、届け出も審査も不要なんです。それが俗に言う、法律の4号特例問題です。
ほとんどの一戸建ての家は、構造計算が不要
確かに、建物は構造計算で地震への強度を確認する必要がありますが全部の建物じゃないんです。それがこちらの法律に記されています。
法律の文章なのでとても難しいですよね?
簡単にいうと、大きな家じゃなければ建築士が設計していれば、構造計算も国の審査もいらないよ〜! という意味です。
4号特例で国の審査も不要。一戸建ての耐震性は建築士の自主性まかせ
大きな家というのが、木造で3階建て以上もしくは延べ床面積500m2(平米)超、木造以外で2階建て以上もしくは延べ床面積200m2(平米)超、の建物です。
そうなると大半の木造住宅は構造計算も国の審査もされていません。新築一戸建てや一軒家の地震強度は、その建築士さん次第で決まるということなんです。
もちろん建築主事の審査がいらないだけで、法的には適応していないといけないのですが、任意のチェック体制しかありません。
しかし極端な話、1981年(昭和56年)以降でも2000年(平成12年)以降に建てられ、築年数が37年未満でも、18年未満でも、ほぼすべての木造住宅は、新耐震基準を満たしていない可能性があります。
これが現行の建築基準法の4号特例問題。新耐震基準のウソにあたります。
きっと初めてお聞きになってショックを受けた人が多いことでしょう。
つまり、耐震基準が強く厳しくなったのはホント。
一戸建てや一軒家も構造計算や国の審査があって安心! というのはウソになります。
これから新築するなら、我が家を設計する建築士さんにしっかり確認すれば済む話かもしれません。でももうすでに我が家が建ってしまっているならどうすればいいのでしょう?
それは、現在の建築基準法や新築の家の地震強度に今の家を近づける、それが地震対策リフォームです! というお話しを冒頭でもした通りです。
しかしながら、地盤を強くすることは難しく、建物の形をシンプルにつくりかえるのはとても大変です。
そこで、国や行政や自治体がおすすめしている一戸建てや一軒家をリフォームで地震に強い家にする方法を続いてご紹介します。
一戸建てをリフォームで地震に強い家にする4つの方法
結論からいうと
- 基礎の補強
- 骨組み接合部の補強
- 耐力壁の設置
- 屋根の軽量化
の4つです。
基礎の補強
古民家などに見られるような石の上に柱が立っているだけの基礎の場合、現代の鉄筋コンクリートの基礎として、さらにアンカーボルトで土台としっかりと基礎を固定しましょう。
また基礎の底の幅が狭かったり、鉄筋が入っていないコンクリートの基礎の場合は、いずれも鉄筋コンクリートの基礎を補強しましょう。
骨組み接合部の補強
土台、柱、筋交い、はりなどの接合部は専用の耐震金具を使って、しっかりと固定しましょう。
特に基礎と柱と土台、柱とはり、筋交いの固定には、アンカーボルト、ホールダウン金物、羽子板ボルト、筋交いプレートなどを使ってがっちり固定します。
耐力壁の設置
柱やはりだけではなく、より地震に強い壁を設置するために、筋交いや構造用合板などを使って壁を補強し、耐力壁を増やしましょう。
特に家の4つ角に耐力壁を設置すると効果的です。
屋根の軽量化
屋根を軽くすると建物に作用する地震の揺れが減ります。同じ体なら頭が軽い方が安定します。
地震に強い軽い屋根の家のウソ・ホント
先ほども説明したとおり、同じ体なら頭が軽い方が安定します。
同じ強度の壁を持つ家なら、屋根は軽い方が地震に強いのはホントです。
しかし軽い屋根にすることが、そのままその家の耐震強度が十分であるということにはなりません。
これが大きく誤解されている屋根の軽量化のウソの部分。
実際には屋根を軽くしただけでは、現行の新耐震基準に満たない地震強度の家が多く存在するのです。
1981年(昭和56年)を境に大きく改正された建築基準法。中でも最も大切な耐力壁の量を決める必要壁量は大幅に増えました。
1981年(昭和56年)以前の重い屋根の1階の必要壁量が24。
1981年(昭和56年)以降の軽い屋根の1階の必要壁量は29。
つまりいくら屋根を軽くしても、現行の新耐震基準の必要壁量にもともと地震強度が足りていない家があるのです。
つまり、屋根を軽くする = 今より地震に強くなる のはホント。
屋根を軽くする = 耐震基準を満たしている はウソといえるでしょう。
瓦屋根の家は地震に弱いのウソ・ホント
木耐協の調査によると、屋根が非常に思い家と軽い屋根の家の場合、最大4割も地震強度が違うとのこと。
先ほども説明したとおり、屋根を軽くする = 今より地震に強くなる のはホントです。
聞けば聞くほど、地震のたびに崩れる瓦屋根や瓦の家の住宅を見れば見るほど、やはり瓦屋根の家は地震に弱いというイメージが強くなってきていることでしょう。
重い屋根より軽い屋根が地震に強い、というのはホントです。
新耐震の軽い屋根の1階の必要壁量が29。
新耐震の重い屋根の1階の必要壁量は33。
つまり屋根が軽い重いの差は、耐力壁の量でいうと1.13倍の差になるということなんです。
ちなみに重い瓦と軽いスレート屋根材の重量差は約2倍、もっと軽い金属屋根材との重量差はなんと最大10倍! 2倍や10倍も重いのに壁の量は1.13倍? たった1割ちょっと耐力壁の量を割り増しするだけで済んでしまうのです。
よって、屋根の重さの影響度は比較的少ないというのがホント。重い瓦屋根の家が地震に弱い、というのはウソです。
家の地震強度にとっては、屋根の重さよりも耐力壁の量の影響が圧倒的に大きいのです。
瓦屋根の家は地震に弱いはウソ。
家の地震強度にとっては、屋根の重さよりも耐力壁の量が大事、というのがホントです。
国と行政、工事業者がウソをつくのは、めんどくさいから
一戸建ての家と地震のこと。こんなに大切なことなのに、なぜウソをつく必要があるのでしょうか?
その根底にあるのは一戸建ての家に住んでいる住まい手が感じているイメージだと、ぼくは考えています。
重い瓦の屋根は地震に弱い。
一戸建ての家に住んでいる住まい手の多くは、家を地震に強くするためには、重い瓦を下ろして軽い屋根材に変えればいいと思っているはずです。
このイメージをわざわざ変えようと努力するのが、めんどくさいのではないでしょうか?
国や行政がウソをつく理由
東京オリンピックを控えた東京都は、2020年までの都市部の耐震化に力を注いでいます。それは小池百合子都知事の選挙の戦略や行動を見れば明らかでしょう。
小池都知事はスローガン 『東京大改革宣言』 の中で、東京の課題解決と成長創出のために、セーフシティ、ダイバーシティ、スマートシティの3つの「新しい東京」が必要であると言っています。そのセーフシティの1つ目に 「住宅の耐震化・不燃化を2020年までに加速させる」 と明記されています。まさに小池都知事の中でも、耐震化は一丁目一番地、喫緊の課題なのでしょう。
その証拠に1981年(昭和56年)以前の新耐震以前の一戸建ての家を地震に強くする耐震化リフォームには補助金や助成金が最大半額支給されます。
その補助金や助成金の手続きや申請を簡単にし、耐震化リフォームの基準を簡単にすることで、より住まい手や工事業者などの民間にも分かりやすく利用しやすくなればなるほど、耐震化が進みます。
国や行政にとって 「瓦をおろして、それ以外の屋根材に変えるなら、半額補助金が出ます!」 というのがちょうどいいのです。民間側の手続きは簡単、行政の判断も簡単、どんどん耐震化が進む。
こんなにうまくいっている仕組みに誰が文句を言う必要がありますか?
「瓦をおろしても耐震化できない家があって、瓦をおろさなくてもガイドラインなんちゃら工事を指定業者がやれば瓦は落ちなくて補助金はでます」
なんて、業者の誰が住まい手にわざわざ説明しますか?
「ガイドラインなんちゃらのどの工事が補助金対象なの? その工事がちゃんとされているというのは誰がどう判断してくれるの?」
なんて区役所の役人さんが住まい手に聞かれたら、受け答えがとても大変ですよね?
建築・リフォーム業者などの工事する側がウソをつく理由
瓦をおろして軽い屋根に、という工事。屋根リフォームの中ではかなりの大規模な工事にあたります。大規模工事なので価格は当然高くなります。
普段の屋根リフォームではなるべく屋根にお金をかけたくない住まい手が多いのです。しかし家の地震強度を心配している住まい手にとっては、瓦をおろして軽い屋根にすることにはあまり躊躇しないようです。
瓦をおろしたい! という住まい手に瓦のことを説明する必要もないし、大規模な工事ほど売上も高いし、会社の評価も高い。こういう状況で住まい手を説得して、売上を減らして、会社の評価を下げてまで、わざわざ住まい手に説明しようとする営業マンがどこにいるでしょうか?
「ちゃんと耐震診断すれば、瓦をおろさなくても耐震化できて、屋根工事は部分修理だけで工事価格は抑えられることもあります」
なんて、耐震診断をわざわざしなきゃいけなくて、売上が下がって、自分の営業成績も下がるようなプレゼンをする営業マンなんて居ないですよね?
住まい手は瓦をおろして軽い屋根にすることが正しいと思い込み、瓦をおろして我が家が新耐震基準に適合したと誤解したまま、わざわざ価格の高い屋根リフォームの工事を自動選択しているのです。
この2つの問題に誰かが警鈴を鳴らさない限り、この不条理な現実は永久に解決されないでしょう。
ということなのでぼくが警鈴を鳴らしているのです。
耐震診断が必要な一戸建ては築17年以上と築36年以上の家
今回は一戸建ての家と地震にまつわる、現在の問題点についてお話ししてきました。
耐震基準は年々厳しくなったけれど、ほとんどの一戸建ての家は野放しになっている現実。
なかなかホントのことを言えない、国と工事業者の事情。
問題点はわかったけど、実際のところどうすればいいの? と思いたくもなりますよね?
でも安心してください。やることは1つだけ。
一戸建ての家はリフォーム前にまずは耐震診断をする。たったこれだけでいいんです。
特に大きく建築基準法の耐震基準が見直された年の前後で大きく耐震性が分かれます。
1981年(昭和56年)以前に建てられた築36年以上の家、
そして2000年(平成12年)以前に建てられた築17年以上の家。
いずれの家も耐震診断を受けることを強くおすすめ致します。
【結論】一戸建てはリフォーム前に耐震診断!
一戸建てリフォーム前に知っておきたい! 家の地震対策ウソ・ホントとしてお話ししてきた家と地震、そして瓦屋根のこと。
中には、知っているようで意外と知らなかったこともあったのではないでしょうか?
これから耐震化リフォームをすすめるあなたの役に立てていれば幸いです。
石川商店では、東京都で耐震診断事務所として登録されている地元の工務店、設計事務所と提携して、一戸建ての家の耐震診断、地震に強くする耐震化リフォームの相談を東京都品川区を中心に行っています。
特にぼくたちは地震に耐える耐震だけじゃなく、地震の揺れ自体を小さく抑える制震や減震できる地震対策と、日々の暮らしを妨げにくい住みながらリフォームするのに最適な外壁に取り付けて、家を地震に強くする、耐震化リフォームに力を入れています。
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1級かわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、全日本瓦工事業連盟認定 瓦屋根診断士、全日本瓦工事業連盟認定 耐震化講師、耐震プランナー、増改築相談員、古民家鑑定士、ホームインスペクター(住宅診断士)、ジュニアリフォームソムリエ、リフォームスタイリスト1級、リフォーム提案士、ライフスタイルプランナー
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【ブーム】
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