ー教えて屋根屋さん! 第129回ー
屋根の塗装は、いつ塗り替える?
新築で建てた我が家も、時間が経つにつれ、ピカピカからボロボロに。
塗装がはげて、下地が見えてきてしまったら、いかにも老朽化しているという感じですよね。
では、屋根の再塗装はどのタイミングでするのが正解なのでしょうか?
屋根の再塗装はいらない!?
正直に言ってしまうと、屋根の再塗装の正しいタイミングというものはありません。
よく「10~15年に1度は再塗装しましょう」と聞きますが、塗装は見た目だけの問題。
再塗装しなかったら、機能的に不具合が生じるということはありません。
なかには「金属屋根材は再塗装しないとさびて穴が空いて雨漏りの原因になるんじゃないの?」と疑問を持つ方もいるかもしれません。
しかし金属屋根材は裏側からさびていきます。そのため、表面だけ再塗装しても特に意味はないのです。
では永久に放置しておけばいいのかというと、そういうものでもありません。
冒頭で述べたとおり、屋根をそのままにし続けていくと、見た目がどんどん劣化していきます。
残念ながら、ほとんどの人は見た目がボロボロの我が家に愛着を持てません。
だから30年も経つと、ローンを払い終えたばかりだというのに、「建て替えてもいいか」と思ってしまうのです。
屋根の再塗装の最適なタイミングとは
では一体いつ屋根の再塗装をするのがいいのでしょうか。
私がおすすめする屋根の最適な再塗装のタイミングは、壁の塗り替え時期です。
多くの方がまず壁の汚れが気になって、家のリフォームを考え始めると思います。
その時、大体の塗装屋さんは「せっかく足場を組むんで、一緒に屋根も再塗装しませんか」と提案します。
その時、「お願いします」と言ってほしいのです。
屋根と壁を同時に再塗装すべき理由
というのも、たいていの人は「お金がない」という理由で屋根の再塗装を断ります。
しかし塗装費の多くを占めるのは足場代。
壁と屋根を別々に塗装するということは足場代の約30万円が2回かかる=約60万円かかるということ。
逆をいえば、両方を一緒にすれば、約30万円を浮かせられるのです。
また両方が汚れていた時は気づきにくかった屋根の汚れも、壁だけピカピカになると、今まで以上に目立つようになります。
すると「壁がキレイになった」というよりも「屋根が汚くなった」という印象が強まるのです。
そのため「壁だけでなく、屋根も一緒に再塗装すべきだった」と後悔するご家庭はたくさんあります。
屋根の塗装は見た目だけの問題ですので、確かに困ることはありません。
しかしキレイな家に帰るのと、ボロボロの我が家に帰宅するのでは、心持ちも違うはず。
毎日楽しくワクワクとした気持ちで過ごすためにも、ぜひ壁を塗り替えるときは一緒に屋根もピカピカにしてくださいね。
次回は、「瓦棒葺きとはどんな屋根? 特徴を教えて!」についてお話しいたします。
創業75年、屋根専門石川商店の三代目。
1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 ブラッククローバー
【困り事】 正月食べ過ぎた
DIYで作った個人ブログはじめました。
37歳おっさんのチャレンジを綴っています。
http://hiroki-ishikawa.info/wp
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