こちらの「 職人ノート 」は、日々の工事日記を「 全部見せます!屋根の上の真実 」という気合でお送りするコーナーです。
業界関係者からもクレーム殺到の内容かも知れませんが、納め方には諸説あり、その職人の好き嫌いや個人的見解が含まれます。
また、屋根に関する名前や呼び方は、例え同じものでも色々な名前や呼び方があり、地域や職人さんによって違うこともございます。あらかじめご了承願います。
屋根の上ではほとんど雨に濡れない、雨はともだち、自称屋根マニア、三代目です。
先日「 もう大丈夫!悪質業者に騙されない最も簡単な方法! 」という記事を書いた際に、
黄色に塗装された屋根の施工方法がメーカーのマニュアルと違うけれど、
むしろその方が雨漏りが少なくて屋根にとっては良いかも?!という話しをしましたね。
そこで今回は、その真相に詳しく迫りたいと思います。
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施工マニュアル?経験?どっちが正しい???
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1,施工マニュアルの場合
2,実際の施工方法
3,で、どっちが正しいの?
4,まとめ
まずは施工マニュアルを見てみましょう。
私が問題視しているのは「 平部に使用する桟瓦の施工方法 」です。
って漢字多い〜!意味分かんな〜い!という声が聞こえてきそうですね(汗)。
ひとつひとつ解説すると、「 平部(ひらぶ)」とは、ひとつの屋根面の隅っこでは無い中央寄りのいたって平凡な部分、という意味で
「 桟瓦(さんがわら)」とは、その屋根材のメインパーツで屋根の大部分に使用される瓦のことで、
他にも「 本体(ほんたい)」や「 桟(さん)」や「 平(ひら)」や「 地瓦(じがわら)」とも呼ばれます。
この桟瓦を縦方向に見て真っ直ぐ施工する、
「 筋葺き(すじぶき)」「 縦葺き(たてぶき)」
がマニュアル通りの工事方法になります。ただし厳密に指示はされていません。
それでは続いて、実際の施工方法を見て行きましょう!と言っても写真だと非常に分かりづらいのですが、
このように一段一段が互い違いに施工されています。
これは「 千鳥葺き(ちどりぶき)」という工事方法になります。
理論的に雨漏りに強いのは「 千鳥葺き 」です。
ただし、それを屋根の職人さんが知っていても出来ない理由があります。
それは、施工マニュアル通りでないと屋根材メーカーの保証の対象外になることがあるからです。
ですから一概にどちらが正しいとも言えないのですが、理論的には、職人さんの経験が正しい事が多い、というのが僕の個人的な感想です。
例えば、今回の屋根材を千鳥葺きに施工したとして、仮に屋根材や屋根に何かの問題があった時に、
屋根材メーカーさんの担当者が言うのは、
「施工マニュアル通りに工事されていないので、責任は屋根工事会社にあります!」
と簡単に言ってくれちゃったりします。
この事例のように明らかに施工マニュアルと違うならまだしも、
「ここの防水テープが1mm足りませんね。マニュアル通りではありませんから雨漏りしたんです。これは工事会社の責任です!」
なんてケースもあります。10年間雨漏りしなかったのに?!原因違うじゃないの?って実際違うし、、、
「みなさん天窓・トップライトは特に要注意ですよ!!!」
って言っちゃった。ここだけの話にしておいてくださいね。秘密です秘密。
おっとっと、脱線しかけました。この辺りの「 メーカー保証について 」は長くなりそうなので、豆知識の中でゆっくりご紹介しますね。
いかがでしたでしょうか?もちろん、施工マニュアルが全て間違えだ、ということではございません。
しかしながら、細かい部分が記載されていない事は意外と多く、例えば「 現場納め 」という表現もチラホラ見かけます。
だからこそ重要なのは、工事をする職人さんが、何をどれだけ知っててやってるのか、もしくは知らなくてやってるのか、ということです。
ただ言葉で説明するのって凄く難しいですからね。
これは昔からこうなんだ!ではなく、しっかりと分かりやすく説明出来るように、より深く理解しないとですな。
日々精進、精進。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜昭和二十六年創業。屋根に関する製造・販売・工事の全てを経験。
屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 ダイエット、mon-bell凄い
【困り事】 玄米炊くのに時間掛かる
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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