石川商店

【ベルックス】天窓の寿命は約30年。雨漏りする天窓を最新ブラインド付天窓に交換しました【メンテナンス】

【ベルックス】天窓の寿命は約30年。雨漏りする天窓をブラインド付天窓に交換

屋根からの雨漏りの原因のひとつに「天窓(トップライト)からの雨漏り」がございます。

天窓(トップライト)が日本に普及して初期の製品をお使いの場合、設計耐用年数である25年~30年を超えていることと、定期的な「メンテナンス」が実施されていないことから発生していることもあるのです。

今回は、設置されて20年を超えた天窓(トップライト)からの雨漏りに悩み続けていたお客様からのご要望により、屋根の葺き替え工事と併せて天窓(トップライト)交換工事をしましたので、その様子をご紹介したいと思います。

天窓からの雨漏りということで、屋根の調査へ

築40年以上の戸建て住宅にお住いのお客様で、なんでも約20年ほど前にコロニアルに葺き替えたという屋根の、天窓(トップライト)から雨漏りしているとのことでしたので、早速調査にお伺いしました。

屋根裏には雨染み、その他の問題も

まずは雨漏れの状態を確認するために屋根裏へと入らせていただきます。すると...

■屋根裏に雨漏りの跡

断熱材やボードの上に雨染みが、できていました

屋根の下地の木材、野地(のじ)の状態を確認してみると...

■屋根下地の状態

一般的に、コロニアルに代表されるスレート系屋根材の下地には、木造軸組工法の場合、厚さが12mm以上の構造用合板(こうぞうようごうはん)を使用しなければならないのですが、バラ板(小幅板)が使われています

■屋根下地がバラ板

このバラ板(小幅板)の隙間からコロニアル留め付け釘が見えています。
コロニアルに葺き替えてから20年以上で、釘を触るとグラグラ動いており、ルーフィング材もすでに硬化している状態...これでは小屋裏に雨水が侵入してきても不思議ではありません。

屋根側の天窓には、修理の跡があるが、、、

つづいて屋根に上がって、雨漏りしているベルックス製の天窓(トップライト)を確認します。

■ベルックス製の天窓(トップライト)

以前コロニアルを施工した業者さんに、天窓(トップライト)からの雨漏りについて相談をされたときに、その業者さんがコーキング剤を使って補修をされたようですが、根本的な解決には至らなかったようです。

後日弊社より日本ベルックスさんへメンテナンスによる補修が可能かどうかの調査を依頼したところ、すでに耐用年数を超えていることからメンテナンスは断念、天窓以外の場所からも雨漏りが発生していることから、屋根を葺き替えると同時に新しい天窓への交換を実施させていただくことになりました。

スレート屋根の葺き替え、天窓(トップライト)交換工事の手順

ということで、スレート屋根の葺き替え、天窓(トップライト)交換工事の様子を、順番にご紹介します。

手順① 古いスレート屋根材の撤去

まずは古くなった、既存の屋根材を撤去します。

■古い屋根材の撤去

天窓(トップライト)を、撤去する準備ができました。

■古い天窓 屋根材を撤去した状態

手順② 古い天窓の撤去

つづいて、古い天窓(トップライト)を撤去します。

■古い天窓の撤去作業

撤去する天窓(トップライト)は重量が約40キロありますので、慎重に作業を進めます。
これで、古い天窓の撤去が完了しました。

■古い天窓の撤去完了

元々この開口部に煙突があり、20年ほど前にコロニアルへ葺き替えたときに、ここにそのまま天窓(トップライト)を取り付けたようで、軒先側の一部は屋根裏が丸見えになっております。

今回の工事でも、この部分は現状のままとし、新しい天窓を取り付けることになりました。

手順③ あたらしい天窓の設置

スレート屋根をしっかりと固定するための、あたらしい屋根の下地の木材「 構造用合板 こうぞうようごうはん 」 を施工したら、いよいよ、あたらしい天窓の取り付け作業です。

■あたらしい天窓の設置

■天窓をビスで固定

天窓(トップライト)の固定が完了したら、天窓のまわりに、専用の防水シートを施工します。

■専用の防水シートの施工

この専用防水シートを使うことで、ベルックスのメーカー保証

・ガラスシール、ガラス内結露 20年
・天窓本体からの雨漏り 10年
・ブラインド、電装部品 3年

が、リフォームでも適応されます

■ベルックスのカタログ

手順④ 防水シートを貼り、スレート屋根材を施工

天窓(トップライト)の防水処理とともに、屋根全体に、屋根用の防水シート「 ルーフィング 」 を貼り、

■屋根、天窓の防水 完了

あたらしいスレート屋根材、コロニアルグラッサを施工したら、工事完了です。 

■工事完了

天窓のソーラーブラインドを動かしてみた

今回取りつけた天窓は、日本ベルックスのスカイビューシリーズ「 FSフィックスタイプ 」 です。

フィックスタイプというのは、窓が開かない種類のことです。
そしてこの天窓の最大の特徴は、業界初の「 ソーラーブラインド 」 が、搭載できるところです。

■ベルックスのカタログ

■ソーラーブラインド付きの天窓 屋根側

ソーラーブラインドとは、ブラインド本体にソーラーセルとバッテリーが内蔵されており、手元の無線リモコンで、ブラインドの開閉ができるという優れモノなのです。

電力を使わないため、電気配線工事も不要で、環境に優しい天窓(トップライト)でもあるのです。

屋根の仕上がりにも大変ご満足をいただいたお客さまですが、屋根の仕上がり以上に、天窓(トップライト)のブラインドが気に入られたようです。

動作確認もかねて、実際に動かしたところを拝見いたしました。

■ソーラーブラインド付きの天窓 室内側

葺き替えと天窓交換工事の費用は、226万円

※2階建ての一軒家、建坪30坪、屋根100㎡を想定、経費別、税別です。

総額226万円の内訳
  1. 葺き替え工事+ 屋根下地の強化 180万円
  2. 天窓交換工事 26万円
  3. 安全対策足場 20万円

今回紹介したリフォームは2017年1月の話で、当時はスレート屋根の葺き替えは、同じスレート屋根材の「 コロニアルグラッサ 」 という商品をすすめてました。

しかし、スレート屋根材の強度不足による踏み割れや、台風対策を考慮し、2020年現在では、アスファルトシングル屋根材の「 オークリッジスーパー 」 を、おすすめしています

■オークリッジスーパー

アスファルトシングル屋根材は、防水性が高く、特にオークリッジスーパーは、強風対策施工をすることで、風速50m/sの設計強度が得られるので、台風対策にもなるのも、よいところです。

費用の180万円には、屋根下地の強化、強風対策工事、アスベスト入りのスレート屋根材の処分費も、含まれている価格です。

まとめ: ソーラーブラインド付きの天窓(トップライト)は、古い天窓の欠点を解消できる優れモノ

天窓(トップライト)は10年ごとにメンテナンスをすることで、雨漏りを防ぐことができますが、寿命は30年くらい。その頃には屋根の全体的なメンテナンスも必要になります。

最新の天窓(トップライト)は、耐久性や断熱性だけでなく、「 暑い 」「 まぶしい 」「 開閉が面倒 」 という問題を解消した、ソーラーブラインド付きの天窓(トップライト)もございます

家を建ててからメンテナンスをしていない、雨漏りをずっと我慢しているという方は、お早めのメンテナンスで、快適なくらしを手に入れることをおすすめします。

天窓雨漏りの修理方法と費用まとめ【2020年版】

天窓の雨漏り修理や、天窓自体の撤去や交換のご相談がとても多いです。

天窓は雨漏りの定番箇所で、なかなか雨漏りが止まらなく建築業界全体で修理するのを避けてた過去があります。
正直、ぼくたち石川商店もそうでした。

しかし天窓の寿命と、販売の最盛期の30年がちょうど重なる昨今、雨漏りなどで困っているお客さまがとても多く、それを屋根屋として放っておくわけにはいきません。

天窓メーカー『 ベルックス 』さんとの取り組みの中で、近年石川商店は、天窓の雨漏り修理の実績を重ねてきました。

ベルックスの技術部と打ち合わせ

工事時期の目安やおすすめの修理方法と費用をまとめましたので参考にして戴ければ幸いです。

原因と時期工事内容と費用
(※ 天窓1つあたり)
ガラス部からの漏水
築10年以上
ガラスシール打ち
4万円〜
排水部からの逆流
随時
排水部の清掃
1〜4万円
防水部の劣化
天窓の故障
築30年前後
撤去: 30万円〜
交換: 40万円〜

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 屋根専門75年 石川商店
  林 洋道(はやし ひろみち)です
【趣味】鉄道写真、旅行、西部警察、ネコ
【特技】洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
【最近】鉄道の写真撮影に目覚めたかも...
【出身地】鳥取県米子市

 屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com


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