石川商店の三代目、石川弘樹です。
この日は曇り時々雨。時折ぱらつく雨を気にしながらの瓦葺きとなりました。
この現場は、以前から入っている東京都杉並区のお宅で、
日本瓦から日本瓦への耐震屋根リフォームの葺き替え工事の続きです。
今日は瓦葺きの工事に関して、少しご紹介します。
まずは軒先の瓦を取り付けていきます。
その準備としてまずこの「軒面戸 のきめんど」というのものをつけます。
瓦の湾曲の隙間から、瓦の裏にすずめなどが入り込んで、
巣を作るのを防止するために、瓦の隙間を埋めるものです。
この軒面戸をつけてから「軒瓦」をビス2本で固定しながら、
取り付けていきます。
取り付けると言っても、ただ単純につけているわけではありません。
屋根の大きさと瓦の大きさを比較して、一番キレイに収まるように寸法を考えて瓦を割りつけ、
その寸法にしたがって瓦を取り付けているのです。
ちなみに「瓦を屋根に割りつけること」を「瓦割 かわらわり」と言います。
普通、瓦屋さんが「かわらわり」と言えば、この割り付けのことを表すのですが、
ウチの場合は、空手の瓦割りの方が普通になりつつありますね(笑)。
さてさてそれはさておき、
軒先の瓦を付けたら上へと上がっていきます。
まずは2、3段上がったところに、雪止め瓦を設置します。
この突起が雪を止めて、落屑による近隣トラブルを防ぎます。
瓦の雪止めには、金具のモノとこのような瓦で出来たモノとあります。
見た目を重視するなら、瓦の雪止めが断然オススメですね。
雪止め瓦を設置しながら、瓦をどんどん葺き上げていきます。
当然ですが、軒や雪止め以外の瓦もすべて釘で止めています。
ですから、壁際の小さな半端瓦や隅棟際の勝手瓦や大棟際の半端瓦のように、
瓦をカットしたことで釘穴が無くなってしまった瓦も釘で固定するために、
ドリルを使って瓦に穴を空けて釘穴を作り、瓦を固定します。
ぼくたち瓦屋さんはこのような手間暇をかけて瓦を葺いていますが、
耐震ガイドライン工法では当たり前のことでもあります。
たったこれしきのことですが、圧倒的に瓦の屋根の耐震性能、耐風性能を高めることができ、
住まい手に本当の屋根からの安心を提供できるので、とても大切なことではあります。
・どうせ見えなくなる
・俺流の工事で今まで大丈夫だった
では済ませたくない。
職人としてのこだわりも大切だけど、
実証されている工法も取り入れる幅も職人としては大切なこと。
そんなことを思いながら、工事は進んでいきます。
東京都杉並区で日本瓦から日本瓦への耐震屋根リフォームの葺き替え工事で瓦の施工と耐震金具の設置をしています。
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全てを経験し創業75年。品川一の伝統と実績で安心の瓦屋の三代目。1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 ワンピースロスのせいかな、、、
【困り事】 風邪が治らない
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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