梅雨に限らず、雨の多い季節になると多くなるご相談に「雨樋からの水漏れ」がございます。
この「雨樋からの水漏れ」には様々な要因がございますが、実はその多くは「集水器」「じょうご」と言われる部分の「詰まり」が原因で発生しているのです。
☑雨樋の役目とは?
「雨樋」は屋根面からの雨水を集め、地上又は下水に導くための重要な設備です。しかしこの「雨樋」は積雪の多い北海道などでは「落雪」による破損を避けるため、元々取り付けない場合もあるのです。
実際に例年積雪の少ない東京地方において、屋根からの落雪によって「雨樋が破損した」「雨樋が歪んだ」というトラブルもあるほどです。
☑雨樋からの水漏れ原因に多い「雨樋の詰まり」
雨樋が詰まる原因としていちばん最初に挙げられるのは、建物の周囲にある大きな公園などに植えてある大きな樹木からの落ち葉であることが考えられます。
季節の変わり目、特に秋から冬にかけて多く見られる原因です。
この場合、雨樋(軒樋)全体に渡って枯れ葉などが詰まっている場合があります。
ここまで大量に枯葉などが溜まっていると、雨樋に入った水は流れることはなく溢れてしまいます。
このような場合は、雨樋に溜まった枯れ葉などを除去しなければなりません。
☑建物の周囲に大きな木が無い場合...
「ウチの周囲には大きな木がないのに雨樋から水漏れが起きてるんですけど...」という方もいらっしゃると思います。
周囲に大きな木がなくても雨樋は「詰まる」ことがあるんです。
普段何気なく生活していると気づかないことなのですが、空気中には埃が舞っていますし、強風時には砂なども舞っているのです。実はこれらの埃や砂などが原因で、雨樋の落とし口が詰まってしまうことが多々ございます。
雨樋の中に蓄積された埃や砂などは、雨が降るたびに落とし口へと流され、乾いて...という動作を長年に渡って繰り返した結果、落とし口が塞がれてしまい、そして雨水が流れなくなり水が溢れてしまうこともあるのです。
上のイラストのような状態になるには数年掛かると思われます。
実際に詰まりが原因で雨樋からの水漏れが発生した状態がコチラです。
☑ごく稀なケースで...
世の中何が起こっても不思議ではないのですが、長くこの仕事に携わっていると信じられない場面に遭遇することも多々ございます。
【紙のお皿】
こちらは雨樋の落とし口に詰まっていた「紙のお皿」です。
水を飲むためにカラスが置いたかどうかはわかりませんが、想定外のものが詰まっていることもあるのです。
【鳥の巣の残骸】
築年数が経過した瓦屋根(日本瓦やS形瓦など)の軒先部分や出隅部分に鳥が巣を作っていると、写真ように巣の残骸が雨樋の中に溜まっている可能性もございます。
☑「落ち葉除けネット」があっても詰まりは発生する?
雨樋のメーカーさんから「落ち葉除けネット」というものが発売されております。
枯れ葉を雨樋の中に入れないための部材なのですが、この「落ち葉除けネット」があっても詰まりは発生してしまいます。
多少の枯れ葉は防げたとしても、砂や埃までは防ぐことは出来ません。
そこに雑草などの種子が飛来してくると...
☑雨音が気になりだしたら...
雨樋からの水漏れが発生すると、溢れた水の落ちる場所によっては音が気になって夜も眠れなくなったり、お隣様と思わぬトラブルに発展する恐れもあります。
雨音が気になってきたら、まずは雨樋の詰まりによる水漏れを疑ってみましょう。
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屋根専門75年 石川商店
林 洋道(はやし ひろみち)です
【趣味】鉄道写真、旅行、F1チームのウェア集め、西部警察、ネコ
【特技】洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
【最近】鉄道の写真撮影に目覚めたかも...
【出身地】鳥取県米子市
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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