築7年のニチハ・パミール でも「経年劣化」と主張するニチハ【一部音声あり】

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ニチハの屋根材「パミール」の屋根材表面に剥離が発生していることはすでにご存じの方も多いと思いますが、ではこの症状はいつから発生するのでしょうか?その多くは築10年~15年程度経過したものですが、今回はなんと、築7年半で問題が発覚したニチハ・パミールに関する話題を、皆様にお知らせしようと思います。


☑太陽光を検討していて発覚したニチハ・パミール

今回ご相談をくださったお客様は、築7年半の家にお住まいのお客様からでした。太陽光発電システムの設置をご検討中で、いろいろ調べていたところご自宅の屋根が不運にも「ニチハ・パミール」だと発覚してしまったのです。

まずは私が撮影した写真からご覧ください。

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一見問題はないように見える屋根ですが、よ~く見てみると...

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すでに屋根材の端部は剥離が発生しております。

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こちらは屋根材の角が無くなっています。

お客様ご自身で住宅メーカーを通じニチハへ調査を依頼されたのですが、ニチハはあくまでも住宅メーカーにしか調査結果の報告はしないし、住宅メーカーは「ニチハの報告書通りでウチはこれ以上なにもできません」とあきれた回答に終始していたようです。

後日、住宅メーカーとニチハ(営業担当とCS担当)が調査結果を説明に来ることになったそうで、そこに私もお客様からのご依頼によって同席させていただくことになったのですが...


☑住宅メーカーもニチハの担当者も...

偶然にも今回のお客様が建てられた住宅メーカーさんは、以前パミールの葺き替え工事を施行させて頂いたお客様と同じで、ニチハの担当者も同じだったのです。

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(10月に施工したお客様の施工前の様子)

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(施工完了後)

【千葉県】ニチハ・パミールからコロニアルグラッサへ 屋根葺き替え工事

ちなみにそのお客様のお宅でも、ニチハは「経年劣化」だと言い張り、住宅メーカーさんも「ニチハさんの報告通りでウチは一切責任がない」との回答に終始しておりました。

そこで今回、ニチハの担当者から出た言葉は...(ある程度予想はしていましたが...)

 ニチハ営業担当との会話はコチラから(※音声にご注意ください)

 まぁ、たしかにニチハの営業担当からすると、私のように自社製品の公開されたくない内容を明らかにしている人間に対して毛嫌いする気持ちはわかりますけどね、でも「出て行ってください」はないでしょ!

一般的には「席を外していただけないでしょうか?」って言うのが社会人としての対応だと思いますけどね(-_-;)

それはそれで置いといて「部外者がいるなら話はしない」というニチハの営業担当に対し、私も「部外者がいて困る話でもするのですか?」と尋ねると、「そんなことはありませんが、とにかく部外者がいるなら話は出来ない」の一点張りです。

結局、住宅メーカーとニチハの営業担当(CS担当は席を外しました)が調査結果を報告するになったのですが...


☑苦しい言い訳に終始する...

築7年半で屋根材表面の剥離が始まっているニチハ・パミール、屋根材としての基本性能には問題ないと言い張るニチハ、そして「5年毎に塗装工事をしていただければ問題ありません」との言葉。

スレート屋根材の代表格「コロニアル」シリーズの発売元であるケイミューは、美観上の目的で塗装工事を推奨しておりますが、それも施工後10年での話しです。

以下、ニチハの調査報告です。

【化粧スレート屋根材パミールについて】

パミールはアスベストを一切使用しない「完全無石綿」の商品です。

無石綿屋根材は廃材処理対策上も人や地球にやさしい安心の建材です。

本体は5層構造にて製造されており、表面には4層の塗装を施し保護しております。

経年による表面塗膜の劣化が進行した場合は、基材への水分の浸透が徐々に大きくなる為、

定期的なメンテナンスを必要とする商品です。

【現象の原因について】

剥離現象に関しては、経年による表面塗膜の劣化から基材への水分の浸透が徐々に大きくなた事が考えられます。

吸水により塗膜に微細な亀裂が生じ、冬季に発生する水分の凍結と融解の繰り返し作用も加わった事により、軽微な表層端部の剥がれ現象に至ったものと推測されます。

この剥離は経年劣化であると考えております。

これがニチハの自社が製造・販売したパミールに関する見解なのです。

家を守る「屋根材」なのですから、吸水により塗膜に微細な亀裂が生じ、冬季に発生する水分の凍結と融解の繰り返し作用も加わった

定期的なメンテナンスが必要なのであれば、何故それらを周知・徹底させないのでしょうか?

築10年経過した家であっても「自社で建てた家なので改修工事にかかる費用の一部を負担させていただきます」という良心的な住宅メーカーさんもあるのです。

それなのに「5年以上経過しているので一切補償はしない、ニチハさんの言う通りです」と一点張りの住宅メーカーさん、自社で設計・施工され、購入されたお客様が困っているに「責任はない」って、あまりにも酷い対応ではないでしょうか?

なお今回ご相談くださったお客様ですが、弊社にて年明けに屋根の葺き替え工事をさせていただくことになっております。

弊社が住宅メーカーに代わって、安心して暮らせる環境を屋根からご提案差し上げたいと考えております。

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 屋根専門60年 石川商店
  林 洋道(はやし ひろみち)です林顔2
【趣味】旅行、F1チームのウェア集め、西部警察、ネコ
【特技】洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
【最近】マクラーレン・ホンダ2015年支給品Tシャツをゲット!
【出身地】鳥取県米子市

 屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com

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  1. お名前 : 日高  

    お世話になります。御社の記事は非常に参考となります。
    自宅は築10年となります。数年前から自宅回りの「スレート材が剥がれたようなもの」が落ちておりました。その後屋根表面材の剥がれに気が付き、住宅メーカーの10年保証(防水・構造)点検時に尋ねたところ
    ニチハのパミールが施工されているのを知りました。
    住宅メーカーからは
     ・経年劣化
     ・屋根材を選択した責任がある。(注文住宅で、住宅メーカーが提示した屋根材から当製品を選択)
     ・カバー工法での補修を推奨され、屋根材料の半分は住宅メーカーで負担するとの事。
    との説明がありました。

    住宅メーカーも散々ニチハと協議したようですが、補償につながる回答は得られないようです。
    防水・構造瑕疵と異なり、仕上げ材については法的な保証はないと思いますが、
    漏水していないものの屋根表面材の機能(外観保持)が7年(?)程度で損なうのは納得行きません。
    販売責任が住宅メーカーにもあると思いますので、何か解決策で良い事例があればご教授願います。

  2. お名前 : 石川弘樹  

    日高さま、石川商店の石川弘樹です。

    パミールは、他ノンアスベストのスレート系屋根材と比べて、劣化が激しいと個人的にはおもいます。

    ただ法的には、屋根材の機能を2年間維持できればよく、10年間雨漏りしなければよい、のでニチハのパミールは法的には不具合ではないというのが現実です。

    なので、ニチハさんと戦うというよりは、ニチハさんも安全対策としては協力をしている、と下記のように公言していますので、
    釘の錆びでパミールが落下する危険があるかないかの調査を依頼し、しかるべき安全対策をしてもらう費用を、捻出してもらうというのが、現実的だとは思います。

    ※その安全対策(= 補償)というのは、こちらのリリースでニチハさんが公表しているように、
    『釘の腐食により(意訳)、屋根材のズレ・落下などが生じる可能性があり(中略)、安全処置が必要なものについては無償での処置を随時進めてまいります』
    https://www.nichiha.co.jp/pdf/news/20101105_01.pdf
    となっています。

    ニチハさんの所轄地域に電話(下記リンク先から地元のニチハの営業所の電話番号が確認できます)して、釘のサビ調査を依頼しましょう。
    http://riverstone-roofing.com/test2020/basic/20150910_nitiba_pamiru_toiawase/

    またパミールの補修で、カバー工法はおすすめしません。

    パミールの症状は、結露が原因で起こっています。
    結露する屋根材を、木材である屋根の下地の上に、置きっぱなしにするのは、木材を長持ちさせたくない、と言っているのと同じです。

    なので、パミールを撤去するために「 葺き替え 」 工事が、家の骨組みである木材のためには、よいでしょう。

    以上、参考になれば幸いです。
    また何か新たな疑問などございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

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