「瓦屋根が良い!」と常日頃からお伝えしていますが、具体的に瓦屋根の良さとは何でしょう? まず以下、瓦屋根の長所です。
1.とにかく長寿命!
瓦屋根の最大のメリットが「長持ち」すること。
「屋根は長持ちして当然」と思っている方も多いかもしれませんが、違います。
現代の技術でつくられた瓦屋根は、30年ぐらい放置しても、ほとんど問題ありません。
しかし、他の屋根材の場合、そうはいきません。
詳しくは2.で述べますが、屋根を30年以上放置できる(10年に1度、何も問題が起きていないことだけ確認してほしいですが……)。
これが瓦屋根の一番のメリットです。
2.実は一番経済的!?
瓦屋根といえば、初期費用が高いイメージ。それは事実です。
最も安い化粧スレートに比べると、一番安価に入手できる平板瓦や洋瓦でも、1.6~1.8倍。和瓦の場合、手間も部材も多いため、2倍近くの値段がします。
しかし、それは初期費用の話。
1.でも述べたとおり、瓦は長寿命。メンテナンスの必要がありません。
そのため、30年以上住むことを考えたら、結果的には一番経済的です。
具体例を挙げましょう。
たとえば、一番安価な化粧スレートは初期費用が50万円かかるとします。瓦の初期費用は2倍の100万円。この時点では、化粧スレートが安価ですね。
しかし、30年後、両者をそのまま放置していたらどうなるでしょうか。
化粧スレートの場合、悲しいことに、屋根全体を交換する必要が出てきます。そのため、最低でも新築時と同程度の費用(50万円)がかかります。その上、元の瓦をはがしたり、捨てたりする費用が30万円発生します。合計80万円。初期費用と合わせて、130万円のコストがかかります。
逆に、瓦は先ほどもお伝えしたとおり、ほぼメンテナンス不要。そのため、メンテナンス費用は0円です。もし何かあったとしても、せいぜい10万~20万円程度で済みます。そう考えると、瓦屋根の総コストは100万~120万円となります。
結果的には、化粧スレートの屋根より、10~30万円近くお得になるのです。
また通常であれば、屋根全体をリフォームするには1週間ほどかかります。その他にも、手間暇や心労もかかります。 多くの方がこの時点で、「最初からメンテナンス不要の瓦屋根にすれば良かった」と言います。
しかし、もう後の祭り。私たちもこのような事態をできるだけ起こさないよう、情報発信に努めています。
また瓦屋根は機能面でもさまざまなメリットがあります。
3.防音性に優れている!
瓦屋根は下地との間に空間があり、厚みもあるため、防音性が非常に高いです。
屋根に関するクレームで多いのが、雨音がうるさい。「うるさくて、2階では眠れない」なんて方も。
瓦屋根に変えるだけで、こういった悩みも解決できます!
4.断熱性が非常に高い!
瓦から他の屋根材に変えたら、部屋が暑くなった。クーラーを点けても部屋がなかなか冷えない……。よくあるお悩みです。
瓦屋根は、3.でもお伝えしたとおり、下地との間にスペースがあり、そこに新鮮な空気が流れています。そのため、暑さや寒さに強いです。
他の屋根材ですと、ここに空気層がなく、あったとしてもよどんだ空気が流れています。そのため、空気自体が蓄熱し、部屋を暑くしています。
なかには「断熱材を入れればいいのでは?」と思う方もいると思います。
しかし、断熱材にも蓄熱作用はあります。そのため、断熱材自体が温まってしまったら、その熱が家に伝わってしまい、暑さを防げません。
断熱材の効果を持続させるには、断熱材を冷やす必要があります。
そういったことをしなくても、涼しくて快適に過ごせるのが瓦屋根の長所です。
5.耐風性にも自信アリ!
瓦は台風や強風に強いのも特長。強風で瓦が吹き飛びました、というニュースが時々流れますが、それは昔の施工の話。
確かに、昔の工法で施工された瓦屋根ですと、強風で瓦が1枚だけめくれてしまう、という事態は発生します。
しかし、現代の施工方法を使えば、よっぽどの巨大台風でも来ない限り、大丈夫! 一般的な台風でしたら、びくともしません。
逆に昔の施工方法でも、瓦屋根の場合、数枚の被害で済みます。金属屋根材ですと、屋根が表面ごとめくれ上がってしまい、屋根全体が吹き飛んでしまうというケースもあります。 どちらが深刻か、言うまでもないですよね。
6.圧倒的に高い防水力!
瓦が丸みを帯びている理由は、そこに水を集めて、外に排出するため。だから、雨漏りを防げます。
7.ずっと見た目が美しい!
1.で述べたとおり、瓦はとにかく長寿命。外装も長持ちしますので、時間が経っても、美観が損なわれません。
見た目がキレイなままでしたら、「古くなったから建て替えよう」という気持ちにもならないでしょう。
そう考えると、いつまでも美しい家は、人々の心もお財布も暖かくしてくれるのだと思います。
逆に、瓦の短所は「重いこと」。重さを理由に、他の屋根材に変える方も多いです。
しかし、第80回「地震に強い家をつくるには」でも書きましたが、重いことが必ずしも短所になるとは言い切れません。
瓦屋根の重さに十分耐えられる構造をつくれば、その家の耐震強度は増します。地震に強い家をつくることができるのです。
瓦屋根には多くの長所があります。新築する時、瓦屋根が悪く作用することはほぼありません。
3.~6.に関しては、他の屋根材でも、新しい素材を活用するなどの工夫で、瓦の機能に近づけられます。
しかし、もともとこれらの特長を備えているのは瓦屋根のみ。他の屋根材が、これらの機能性を得るには、費用がかかります。
そしたら、初期費用も瓦と大して変わらなくなってしまいます。
屋根材選びは一つの悩みの種かもしれません。でも、私たちは圧倒的な長所をもつ瓦屋根を自信を持ってオススメします!
次回は、「瓦屋根が美しい! 国内のおすすめスポット」についてお話しいたします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜昭和二十六年創業。屋根に関する製造・販売・工事の全てを経験。
屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 なんだか断りそうだな、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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