セメント瓦(乾式洋瓦)の屋根塗装工事の時にやっておくと良い屋根のメンテナンス工事まとめ【モニエル瓦編】

今すぐのご相談はこちらから

お問い合わせはこちら

「カラーベスト」「コロニアル」などのスレート系屋根材を塗装するときに、一緒にやっておいた方が良い屋根のメンテナンス工事には「棟板金の交換工事」が挙げられますが、瓦屋根の場合でも「棟の取り直し工事」は築年数に応じてやっておいたほうが良いメンテナンス工事です。

今回は、かつて日本各地で多く施工されたセメント瓦のひとつ「モニエル瓦」のメンテナンス工事についてご紹介したいと思います。

 

【ご注意ください!】

塗装工事可能な屋根瓦は「セメント瓦(厚型スレート含む)」だけです。

陶器瓦やいぶし瓦・素焼き瓦への塗装は不要です。

☑ラファージュルーフィング「モニエル瓦」

■モニエル・ホームステッド

IMG_7260

■モニエル・センチュリオン

IMG_2670

上の2枚の写真はいずれも築30年近く経過し、表面の塗膜が剥がれ苔(コケ)が付着した状態です。セメント瓦の場合「カラーベスト」「コロニアル」などのスレート瓦同様に「塗装工事」をすることで、屋根材表面の防水性や輝きを再び甦らせることができるのです。

この塗装工事の際にやっておいた方が良いメンテナンス工事、これが「棟の取り直し工事」なのです。

築20年以上経過している瓦屋根の「棟」と呼ばれる部分の施工方法は、震災などの自然災害を想定した「ガイドライン工法」制定前の工法で施工されておりますので、経年による劣化が多々見受けられます。

IMG_7269 

IMG_7274

IMG_7277

 

☑モニエル瓦の棟取り直し工事(ホームステッド編)

まず、既存の棟瓦の撤去から工事は始まります。これは日本瓦や洋瓦(平板瓦・S型瓦)と同じです。

写真 2015-11-03 9 34 09

続いて「棟金具」を設置します。

写真 2015-11-03 9 46 24

棟際でカットされた瓦は、全てビスや釘などで再固定します。

写真 2015-11-03 10 22 30

設置した棟金具へ防腐処理済みの垂木を固定します。

写真 2015-11-03 10 48 14

これで下地工事の完了です。

写真 2015-11-03 13 54 02

垂木固定が完了した後は、南蛮入り漆喰を施工します。

石川商店では、棟の取り直し工事に株式会社馬場商店の「シルガード(白)」を使用しております。

写真 2015-11-03 16 20 22

シルガード施工後、被せた棟瓦はパッキン付きステンレスビスにて固定し完了となります。

リフォーム業者さん(例:〇〇〇〇やさん等)の中には「ガイドライン」の存在すら知らず、依然旧式の工法で棟の取り直し工事をしているところもあります。

また「漆喰工事」と称し、既存の漆喰を剥がして新しい漆喰を詰めるだけの業者さんもいらっしゃいますので、くれぐれもご注意ください。

 

☑併せてやっておきたい「ケラバ付け直し工事」

 屋根が切妻屋根の場合、併せてやっておきたいメンテナンス工事に「袖(ケラバ)付け直し工事」というものがございいます。

写真 2015-11-05 8 41 36

こちらは施工前の状態です。

写真 2015-11-05 8 47 51

袖瓦を外します。

写真 2015-11-05 8 58 47

下地となる垂木(防腐処理済み)を交換します。

写真 2015-11-05 9 08 52

浸入した雨水が野地のほうへ行かないよう、ここへ「ケラバ捨て水切」を設置します。

写真 2015-11-05 9 36 34

側面よりパッキン付きステンレスビスで袖瓦を固定し工事は完了です。

モニエル瓦の場合、新築施工当時「ケラバ捨て水切」が設置されていないケースが多く、経年によって袖瓦が脱落するなどのトラブルが発生することもございます。

IMG_7793

IMG_7794

せっかくリフォームをされるのであれば、棟取り直し工事と併せて袖(ケラバ)付け直し工事もしてみてはいかがでしょうか?

※日本瓦など一部の瓦屋根には「ケラバ板金」が不要なものもございます。

 

☑さらにやっておきたい「本谷板金交換工事」

 

屋根形状によってさらにやっておきたい工事がございます。それが「本谷板金の交換工事」です。

IMG_0915

こちらは洋瓦でも「S型」と呼ばれる洋瓦の本谷部分です。経年によってこのように錆が発生していることもございます。

「塗装でも良いのでは?」と思われるかもしれませんが、実は本谷際に納められているカットされた瓦も棟際同様、再固定することで震災に強い屋根に仕上げることができるのです。

塗装工事では、板金の上にある瓦の下まで塗装することはできません。築30年以上経過し、今までメンテナンス工事をしたことがないのであれば、是非ともやっておきたい工事です。

写真 2016-01-15 11 02 56

本谷周辺の瓦を一時撤去します。

写真 2016-01-15 11 59 04

新しい本谷板金は、高耐侯仕様のものを使用します。

写真 2016-01-15 11 41 35

板金の重なり部分はコーキング剤を充填します。

写真 2016-01-15 13 34 48

本谷部分に納まるカットされた瓦は、銅線を用いて再固定します。板金端部には、スズメの侵入を防ぐための「スズメ止めシーラー」という部材を設置しておきます。

写真 2016-01-15 13 44 35

【ご注意ください!】

塗装工事可能な屋根瓦は「セメント瓦(厚型スレート含む)」だけです。

陶器瓦やいぶし瓦・素焼き瓦への塗装は不要です。

 

◆この記事と合わせて読みたい!◆

洋風の瓦って何?洋瓦の種類とメンテナンス方法まとめ①【陶器瓦・セメント瓦】

 洋風の瓦って何?洋瓦の種類とメンテナンスまとめ②【陶器瓦・セメント瓦】

 【葺き替え】日本瓦から洋瓦への屋根改修工事。屋根専門の石川商店ならではの外装フルリフォーム工事。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 屋根専門75年 石川商店
  林 洋道(はやし ひろみち)です
【趣味】旅行、F1チームのウェア集め、西部警察、ネコ
【特技】洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
【最近】マクラーレン・ホンダ2016年支給品Tシャツをゲット!
【出身地】鳥取県米子市

 屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この投稿は役に立ちましたか? 役に立った 役に立たなかった 15 人中 13 人がこの 投稿 は役に立ったと言っています。

石川商店からのお願い

記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。

お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。

また、もしもっと知りたいこと、分かりづらかったことなどあれば下のコメント欄にご意見いただければと思います。

日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えするために、ご参考にさせて頂きます。

お客様からのコメント

よりお客様のお困りごとに応えられるようコメント欄を開放しました。
質問や感想やご意見をお待ちしております!

コメントはこちらへおねがいします。

オススメ記事

この記事を読んだ人にオススメの記事