※話しをわかりやすくするため、2階建ての一軒家、建坪30坪、屋根100㎡、を想定しています。
この記事の動画解説はこちらです。
そもそも瓦屋根のしっくい修理は不要
瓦屋根でしっくいが使われているのは、屋根のてっぺんの棟という部分。
棟の土台は表面に出ているしっくいが1割、中身の土が9割がという構成になっています。
なのでしっくいだけ新しくしても、棟の強度としてはさほど変わらない、というのが現実です。
また重ね塗りなどで、余計な雨漏りを誘発しかねないし、多少のひび割れや欠落では雨漏りしませんので、放っておいて問題ありません。
費用相場は、1mあたり2〜4千円、全部で12〜24万円(税別)
石川商店では、瓦屋根のしっくい修理は、基本的には行っておりません。なので金額設定がないのですが、相場を調べたり聞いたりすると、1mあたり2〜4千円のようです。
1件で30mの棟があるとして、棟の左右両側にしっくいは使われているので、全部で60m、12〜24万円という計算です。
しっくいの部分修理を無料→ 他の営業をかける という営業方法のこともあるので注意
訪問販売業者の間では、瓦屋根のしっくいの部分修理のような安い工事を無料で行うことをきっかけに次の営業をかける次々工事という訪問販売の定石の営業方法のようです。十分に注意しましょう。
また本業の瓦屋さんの中にも積極的にしっくいの塗り替えを提案している会社さんもあります。この場合は、一概に悪いとは言えませんが、いずれにしろ効果はさほどない、というのがぼくの考えです。
困ったときは、まずは石川商店にご相談を
瓦屋根のしっくいが多少傷んでいても雨漏りはしません。
しっくいにひび割れがあったとしても、ゆっくり考える時間はあるので、通りすがりの業者で工事するのは、まずは一度考え直しても良いかもしれませんね。
困ったときは石川商店にご相談くださいませ。
石川商店に電話するともれなく石川弘樹の携帯に転送され、必ずぼくが電話に出ます。
屋根で損する人をゼロにしたい。だから、相談してほしい。
これからも気軽に相談できる屋根屋になれるようにできる限りをつくしたいと思います。
電話、メールはこちら。
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- 創業75年、屋根専門石川商店の三代目。石川弘樹(いしかわひろき)です。
- 【肩書】
- 日本屋根ドローン協会代表理事、東京都瓦工事職能組合 震災対策委員長
- 【資格】
- 1級かわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、全日本瓦工事業連盟認定 瓦屋根診断士、全日本瓦工事業連盟認定 耐震化講師、耐震プランナー、増改築相談員、古民家鑑定士、ホームインスペクター(住宅診断士)、ジュニアリフォームソムリエ、リフォームスタイリスト1級、リフォーム提案士、ライフスタイルプランナー
- 【趣味】
- ワンピース(マンガ)
- 【目標】
- 瓦割り世界大会初代チャンピオン
- 【ブーム】
- 10年ぶりに1日3食に戻す
- 【困り事】
- 体重増加が止まらない
石川商店からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
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また、もしもっと知りたいこと、分かりづらかったことなどあれば下のコメント欄にご意見いただければと思います。
日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えするために、ご参考にさせて頂きます。
めちゃめちゃ役に立ちました!
母も一軒家私も古い一軒家で瓦です。千葉の台風で瓦がずれました。みてもらいたくても忙しくてみてもらえません。自分でやるしかないのかなと思っています。母は、半年前くらいに。訪問の業者に漆喰入りのコーキングで、全部瓦つければいいと言われ、私は猛反対して、全部は辞めましたが。一部やりましたが、今回の台風で、瓦がずれて雨漏りしました。やはり瓦屋さんに頼めばよかったのにと思いました。ラインでも質問させてもらいます!ありがとうございました!
鶴岡久美子さま
半年前に修理したのに被災してしまったのはショックですね。
漆喰入りのコーキング、の詳細が分からないのですが、
コーキングで止める工事方法は一般的に『ラバーロック』と呼ばれています。
瓦止めとかラバー工事とか言われる場合もあります。
弊社でもラバーロックの耐久性の無さは常に指摘しているので、今回のコメントで実例が寄せれられて、より説得力が上がったと思います。
修理のご相談に関しては、ラインで連絡致します。
石川弘樹
石川様
昨年11月に築27年の中古住宅を購入し、現在居住しております。数日前、屋根診断士の方に屋根の点検をしてもらったところ、屋根の漆喰が複数箇所はがれて土がポロポロ出てきている状態で、しかも一部は土がなくなって僅かに角材が見えていると言われた為、漆喰補修の見積もりを出して頂いたのですが、50万円近い金額だったので、悩んでいます。品名としては、漆喰補修施工費(既存漆喰はつり共)となっており、89.60m分です。これだけで34万円です。その他、棟瓦銅線穴コーキング補修という項目もあります。妥当だと思われますか?また、これらの工事は本当に必要なのでしょうか?
加藤さま、石川商店の石川弘樹です。
別途いただいた、メールでも返信しましたが、念のため、こちらにも回答いたします。
・工事金額は、相場内ではある
・築年数からすると、その工事では根本的な原因は、解決できない
・きっとまだまだ長く住むはずで、雨漏りしていない、という前提でのおすすめのメンテナンス方法ですが、
●例①→ 「 棟の取り直し工事 」を数年以内にする→ 防水性が心配なので、築40〜50年くらいの時期に「 葺き直し工事 」 (瓦を再利用しつつ、防水シートの再施工、および最新の耐震工法にする)
●例②→ 地震や台風が心配なら、あと数年は何もせずに様子を見て、30年目くらいで、「 葺き直し工事 」をする
ということになります。
以下、インラインにて失礼とは思いますが、それぞれ回答致します。
昨年11月に築27年の中古住宅を購入し、現在居住しております。数日前、屋根診断士の方に屋根の点検をしてもらったところ、屋根の漆喰が複数箇所はがれて土がポロポロ出てきている状態
↓
漆喰がはがれる原因は、中の土が風化し、瓦の重さで漆喰が押し出されたり、漆喰の接着力が弱まったことで、はがれています。
漆喰補修の見積もりを出して頂いたのですが、50万円近い金額だったので、悩んでいます。品名としては、漆喰補修施工費(既存漆喰はつり共)となっており、89.60m分です。これだけで34万円です。その他、棟瓦銅線穴コーキング補修という項目もあります。妥当だと思われますか?
↓
石川商店では、特別な場合以外は、漆喰だけの工事はしません。
下記の質問で、くわしく説明しますが、あまり意味がないからです。
なので、金額設定がないのですが、相場を調べると、
1mあたり、2000〜4000円くらい、です。
相場内ではある、ということになります。
また、これらの工事は本当に全て必要なのでしょうか?
↓
石川商店では、特別な場合以外は、漆喰だけの工事はしません。
漆喰がある「 棟(むね) 」の構造は、中心から、
・1割が、芯になる木材(使われていない場合もある)
・8割が、土
・1割が、漆喰
となっています。
なので、漆喰だけかえても、根本的な原因は解決できないのです。
くわしくはこちらの記事で確認できます。
http://riverstone-roofing.com/test2020/basic/20181017_shikkui_hagare/
以上をふまえつつ、きっとまだまだ長く住むはずで、雨漏りしていない、という前提でのおすすめのメンテナンス方法ですが、
●例①→ 「 棟の取り直し工事 」を数年以内にする→ 防水性が心配なので、築40〜50年くらいの時期に「 葺き直し工事 」 (瓦を再利用しつつ、防水シートの再施工、および最新の耐震工法にする)
●例②→ 地震や台風が心配なら、あと数年は何もせずに様子を見て、30年目くらいで、「 葺き直し工事 」をする
ということになります。