屋根伏図とは、屋根を鳥になったような気分で真上から見た図のことです。
基本的には、屋根屋さんは屋根伏図を見て、屋根の形や詳細を把握します。
屋根伏図は、ほぼ屋根屋さんしか使いません。
そのため、新築のご家庭でも、手元に屋根伏図がある方はほとんどいないでしょう。
屋根伏図がなくても家は建てられますが、屋根の計算や見積もりをつくる際に便利なので、屋根職人は自ら作製しています。
屋根伏図を作製するときに使うのが、平面(へいめん)図と立面(りつめん)図です。
平面図は、家を水平方向に切って真上から見た図で、イメージとしては賃貸物件の間取り図の詳細版です。
立面図には、家を東西南北の真横から家を見た図で、家の外観が、4つそれぞれ描かれています。
この2つを使って、壁の位置と屋根の形を確認しながら、頭の中で立体に組み上げ、それを平面に起こしたものが屋根伏図で、
屋根を鳥になったような気分で真上から見た図となります。
想像力が豊かでないと作製するのが難しく、私も初めて作製したときは苦労しました。
屋根職人が屋根伏図とともに使うのが、矩計(かなばかり)図。
矩計図は軒先の梁(はり)や屋根と壁の取り合いの納まり、屋根の勾配(傾斜)など細部を表しています。
平面図、立面図、矩計図、そして屋根伏図の4つを使いながら、
仕様書に沿った屋根材や納め方、工法の材料の準備をして、屋根屋さんは、屋根をつくります。
教えて、屋根屋さん!第43回「日本の伝統工法・木軸在来工法のメリット、デメリット」
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屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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