ー教えて屋根屋さん! 第104回ー
日本だけでも、さまざまな屋根材がありますが、海を越えた世界には私たちの想像を超える屋根があったりもします。
今回は、世界の屋根を見ていきましょう。
まずヨーロッパの代表的な屋根材が天然スレート。
天然スレートとは、天然石のこと。
昔のヨーロッパでは、天然石を薄くスライスした天然スレートが標準で使われていました。
最近は値段の高さや、工事の難しさなどの問題により、近代化されて、天然石に見せかけたセメントの屋根材、人工スレートが普及しています。
岩石の屋根で有名といえば、イタリアのアルベロベッロ。
特殊な技術で作られた、伝統家屋です。
海外にはかやぶき屋根もあります。
これはヨーロッパのかやぶき屋根。日本のかやぶき屋根とはまた違う趣を感じますね。
ヨーロッパといえば、テラコッタの屋根をイメージする人も多いと思います。
これは、実は全部「瓦」。土で出てきている屋根材なので、瓦の仲間に入るのです。
アメリカには、こんなオシャレなアスファルトシングルの屋根があります。
アスファルトシングルとは、ガラス繊維基材にアスファルトをコーティングし、天然石のチップを振りかけて作った、疑似天然石。セメントを含まないため、柔らかく折り曲げられるのが特徴です。
アスファルトシングルのシェアはアメリカでは80%以上。圧倒的人気を誇っています。
日本でも、30年ぐらい前、不燃シングルが発売されたときに、一時流行しました。工場や高層マンションの屋根・屋上部分にアスファルトシングルを使っていましたね。
世界にも、個性的で面白い屋根はたくさんありますが、日本も負けてはいません!
伝統的ないぶし瓦はもちろん、白川郷に代表されるかやぶき屋根も残っています。東京駅を中心に天然スレートの屋根も建造されています。
世界各国どこにでもある屋根。
よく目をこらしてみると、新たな発見がいっぱいあるかもしれません。
次回、海外旅行に行くときは、街並みだけでなく、一軒一軒の屋根にも注目してくださいね。
次回は、「寿命の短い家の特徴」についてお話しいたします。
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屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 なんだか断りそうだな、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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