発火の原因は施工不良とパネルの劣化
消費者安全調査委員会の調べによると、発火の原因はモジュール(ソーラーパネル)とケーブルの2つ。ケーブルが発火する原因は、パネルへのケーブル挟み込みなどの施工不良、
モジュール(ソーラーパネル)が発火する原因は、電気配線部の接続部の劣化などパネル自体の不具合によるモノのようです。
4種類の施工方法による危険度
ソーラー、太陽光パネルを一軒家の屋根に設置する方法は、全部で4つあります。
・屋根置き型
・鋼板等敷設型
・鋼板等付帯型
・鋼板等なし型
それぞれの設置方法ごとに、家事の危険性が変わってきます。
【危険度 小】 屋根置き型
瓦やスレートや金属等の屋根材の上にソーラーパネルを設置するモノです。
発火元のパネルとケーブル、可燃物のルーフィング(= 防水シート)と野地板(= 屋根の下地の木材)の間は、不燃材である屋根材により遮られているため安心です。
現に、調査委員会の調査対象において、野地板へ延焼した火災事故等は発生していません。
【危険度 小】 鋼板等敷設型
屋根全面にパネルが設置されているモノ。
パネルのすぐ下にあるルーフィング表面に、鋼板等の不燃材が敷かれているため安心です。
こちらも調査委員会の調査対象において、野地板へ延焼した火災事故等は発生していません。
【危険度 中】 鋼板等付帯型
パネルの裏面に鋼板等の不燃材料を付帯したパネルを、ルーフィング上に設置するモノ。
パネルとルーフィングの間は、鋼板等により遮られているため、こちらも調査対象内での火災事故はなし。
ただ、ケーブルの挟み込み等の原因により、ケーブルが発火した場合には、可燃物であるルーフィングや野地板へ直接火の粉がかかるため、火事になる可能性はあります。
【危険度 大】 鋼板等なし型
裏面に鋼板がないパネルをルーフィング上に設置するモノ。
発火元であるパネルやケーブルと、可燃物であるルーフィングや野地板の間に遮るものがなく危険です。
現に今回の調査対象で火事になったのはすべて鋼板等なし型です。
最も危険な鋼板なし設置は10万7千棟
消費者庁の調べによると、2018年10月までに、一軒家など住宅用太陽光発電システムの累積設置棟数は全部で約2,374,700棟。
パネルの設置方法別の設置割合は、
屋根置き型及び鋼板等敷設型が合わせて94.8%で、約2,250,000棟、
鋼板等付帯型が0.7%で、約17,700棟、鋼板等なし型が4.5%で、約107,000棟となっています。
鋼板なし設置の外見からの見分け方
こちらの写真のように、ソーラーが屋根に埋め込まれていて浮いてないモノを、鋼板等なし型が含まれている『 瓦一体型 』と言います。
ソーラー、太陽光発電システムが設置されている一軒家で、わが家がこのような見た目だった場合は、鋼板等なし型の可能性がありますので注意が必要です。
反対にこちらの写真のように、ソーラーが屋根から浮いているように見えるモノは屋根置き型です。
こちらの場合は、ひとまずは安心して戴いてよいでしょう。
シャープ製の一部のソーラーは無料点検の対象になっています。
詳細はこちらの記事で確認できます。
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- 創業75年、屋根専門石川商店の三代目。石川弘樹(いしかわひろき)です。
- 【肩書】
- 日本屋根ドローン協会代表理事、東京都瓦工事職能組合 震災対策委員長
- 【資格】
- 1級かわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、全日本瓦工事業連盟認定 瓦屋根診断士、全日本瓦工事業連盟認定 耐震化講師、耐震プランナー、増改築相談員、古民家鑑定士、ホームインスペクター(住宅診断士)、ジュニアリフォームソムリエ、リフォームスタイリスト1級、リフォーム提案士、ライフスタイルプランナー
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