日本で天窓が普及して約40年。部屋の中に自然光が入るのは開放的だし太陽を浴びて健康にもいいし、無駄な電気を使わず省エネにもなると人気です。
そんな天窓ですが雨漏りでのご相談が今とても増えています。その中でもやっぱりダントツは雨漏りについて。
今日は雨漏りの原因の種類や解決策などの一例をご紹介していこうとおもいます。
天窓(トップライト)からの雨漏り原因は何パターンかある
天窓雨漏りでお伺いするお宅で、大きく5つほど原因パターンがあるようです。
1、ガラスの周りのパッキンの自然劣化によるもの
2、落ち葉や鳥の巣などの異物による雨水の排水経路のつまり
3、雨の吹きこむ角度による雨漏り
4、屋根との天窓のつなぎ部分の防水機能の劣化
5、天窓自体の寿命によるもの
他、施工不良というのもあります。
ガラス枠のゴムパッキンは劣化する。10年に一度は交換を推奨
ゴムパッキンは外壁などでも使用するシーリング材と同じようなもので、ガラスと窓枠の間からの雨水の侵入を防いでいますが、これが劣化してしまうとガラスと枠の隙間からポタポタと雨水が侵入してくることがあります。おおかたの天窓雨漏りはこのパッキン交換で止まることが多いです。
屋根の一部として設置してある天窓は、壁窓のゴムパッキンより紫外線や風雨による劣化が早く、約10年で交換すると安心ですので、雨漏り被害に遭う前にぜひ点検または交換をおすすめします。
費用は5万円~
窓枠付近の異物を取り除けば解決する雨漏りも
屋根材を剥がしてみると、屋根板と屋根材の間に落ち葉や鳥の巣などが溜まっていることもあり、ここでせき止められていた雨水が室内に入って来たというケースも。ゴミなどによるせき止めが原因であれば、きれいに掃除すれば雨漏りも収まります。
庭に大きな木があったり、近くに森林があるなどの場合は作業員もその可能性もチェック。
費用は1~4万円
暴風で叩きつける雨の角度によるものも
天窓の構造上、角度によってどうしても雨が入ってしまうことがあります。
暴風雨などでその時だけ雨漏りして、通常の雨ではしないという場合はその疑いあり。
やはり屋根に穴をあけて設置しているために、屋根とのつなぎ目から角度のついた勢いのある雨が当ると屋根内に入ってしまいます。
ということは、放水テストをしたら確実に雨漏り再現できてしまうということ!
もし、あっさり「雨漏りですね」と交換や屋根を塞ぐのを勧めてくる業者さんがいたらちょっと待ったデス。
屋根を知り尽くした屋根専門業者にみてもらうのが安心かとおもいます。
もし、あっさり「雨漏りですね」と交換や屋根を塞ぐのを勧めてくる業者さんがいたらちょっと待ったデス。
屋根を知り尽くした屋根専門業者にみてもらうのが安心かとおもいます。
天窓を囲う防水機能のどうしても免れない劣化
防水テープや水切りと呼ばれる金属板で雨水をスムーズに下へ流すなど、できるかぎり雨が下へ入り込まないよう設計されていますが、10~20年経つとどうしても防水機能が劣化し、水が入りやすくなります。
これが原因の場合は、防水処理を周辺の屋根材を剥がしてやり直すなど大掛かりな工事になり、場所や傾斜によっては足場を組まないと作業できない箇所も。外壁をやるタイミングで足場を共有し、防水機能のメンテナンスができると経済的ですね。
天窓には屋根材と同じく耐用年数がある
家のローンが終わる築25年~30年経ったころ、天窓と瓦以外の屋根材は設計耐用年数を終える時期を迎えます。
意外と知られていない天窓の寿命。
スレートや金属など瓦以外の屋根材の場合、防水シートの交換に合わせて屋根を葺き替えますが、そのタイミングで交換もしくは撤去を計画されるのがいいタイミングではないでしょうか。
スレートや金属など瓦以外の屋根材の場合、防水シートの交換に合わせて屋根を葺き替えますが、そのタイミングで交換もしくは撤去を計画されるのがいいタイミングではないでしょうか。
もしくは、あと数年で住替えやお金を掛けられないという場合は、天窓周辺の防水を応急処置しながら持たせるなどの方法もあるのでぜひその点も屋根屋さんに相談してください。
もし、新築から10年以内で雨漏りがしてきたら、『住宅瑕疵担保責任保険』(新築住宅を引き渡しから10年間は、もし欠陥があれば住宅会社は補修を行う責任がある)という建てた会社が入る保険での修理となるため、建てた会社へ連絡を。
屋根についてちょっと聞いてみたいことや相談したいことなどありましたら、お気軽にご相談ください。
それではまた
日々会社に舞い込むお困り事や作業内容を基に、
いつか立派な屋根屋スタッフになれる日を夢見て勉強中。
- 井上 利里子(イノウエ リサコ)
- 【ニックネーム】 Ri-chang
- 【目標】 道を覚える人になる
- 【最近】 stayhomeで体重増加中!!