【神奈川県藤沢市】築１１年、アスベスト未使用のスレート屋根の、災害予防パック基本プランの事例

【神奈川県藤沢市】築１１年、アスベスト未使用のスレート屋根の、災害予防パック基本プランの事例

屋根で損する人をゼロにしたい、みんなの屋根の相談所、石川弘樹です。

神奈川県藤沢市で、築１１年のアスベスト未使用のスレート屋根の、災害予防パック基本プランの事例を紹介します。

ソーラー付きのスレート屋根で、築１５年前後で、カバー工法や葺き替えは過剰なのでは？ と屋根のメンテナンス方法に悩まれている人の参考になるかと思います。

スレート屋根の災害予防パックの流れ

今回の、アスベスト未使用のスレート屋根の、屋根点検の流れはこんな感じです。

スレート屋根の災害予防パックの流れ

1. 手順① ドローンでの屋根点検 【１０〜２０分】
   手順② 屋根にあがって詳細な点検 【３０〜６０分】
   手順③ 点検の結果報告、災害予防パックの各プラン見積もり 【１日〜１週間程度】
   ↓
   ↓　後日
   ↓
   手順④ 簡易的な災害予防メンテナンス 【６０〜１８０分】
   手順⑤ メンテナンスの写真報告書

と、災害予防ができて、その後のメンテナンスの目安がわかります。

手順① ドローンでの屋根の事前点検 【１０〜２０分】

災害予防パックでは、メンテナンス作業前に、ドローンによる事前点検を行っています。

想定以上の劣化や、すでに被災が発生している場合にも、メンテナンス時に対応できるようにするためです。

もちろん屋根の傾斜など、足場がないと作業できないなどの事前調査も兼ねています。

■ 全景

■ 南面

■ 北面

■棟

ドローンで見る限りでは、大きな問題は無さそうです。

詳細に点検するため、実際に屋根に上がります。

1. 手順② 屋根にあがって詳細な点検 【３０〜６０分】

実際にハシゴをかけて屋根にあがり、詳細な点検をしていきます。

築１１年の無石綿スレート屋根材で「 コロニアルクアッド 」という商品で、アスベストが入っていないモノです。

無石綿スレートで問題になる「 ひび割れ 」ですが、２～４枚ほどの割れがあっただけで、一般的な２０枚前後と比べると状態は良いです。

■ ひび割れ

またスレート屋根の被災の８割が、屋根のてっぺんのフタ部分である「 棟( むね ) 」で起こりますが、その原因は棟下地木材の劣化による固定釘の緩みです。

実際に多少の釘の浮きは見られるモノの、棟自体の浮きなどはありません。

■ 棟の状態

どちらも雨漏りするわけではないので、今すぐの工事は不要ではあります。

ただ災害予防としては、多少のメンテナンスはしておきたいところです。

【補足】ひび割れについて

新築時の踏み割れで、築１５年前後で、ひび割れが目立ってくるのが一般的な状態です。

このせいで雨漏りするということではありませんが、ひび割れが進行して完全に分離すると、割れた屋根材が落下したり、強風で飛散するという意味では、心配な要素ではあります。

もっとも、ひび割れが全体の５％前後くらいであれば、ひび割れしている屋根材に、接着剤を注入する応急処置でも十分だと判断しています。

【補足】風化( ふうか ) について

無石綿のスレート屋根材が、はじっこからボソボソと「 クッキー 」みたいに、くずれてしまう症状を風化と呼んでいます。

これは数枚あるかないかくらいが、平均的な状態です。

手順③ 点検の結果報告、災害予防パックの各プラン見積もり 【１日〜１週間程度】

これらの点検報告と、災害予防パックの各プラン見積もりを提出します。

災害予防パックには、簡易的なメンテナンスを行う基本プランの他に、より安心を実現するためのオプションプランが、

の３段階で、用意されています。

基本的には、標準１つ、用心で屋根材ごとに４つ 、重点で工事方法ごとに３つの、８つのオプション工事の参考見積もりをお渡ししています。

今後のメンテナンスの目安として、役立てていただけます。

手順④ 簡易的な災害予防メンテナンス 【６０〜１８０分】

結果的に、災害予防パックに基本プランを実施することになりましたので、簡易メンテナンスを行います。

棟の釘の増し打ち

まず棟の下地木材の強度を確認します。

■ 棟の下地木材の強度確認

新品で６０前後くらいになることが多いので、４０、４６、４５と、強度は元の半分以上あることがわかります。

棟の釘の増し打ちをすると、釘の本数は元の約２倍になるので、下地の木材の強度が半分以上あれば、少なくとも新築時の強度は取れるようになるという計算です。

新築時→　下地強度６０ X 釘の本数１ ＝ ６０

釘の増し打ち→　下地強度３０ X 釘の本数２ ＝ ６０

ということで、棟の釘の増し打ちをしていきます。

■ 増し打ち前

■ 棟の釘の増し打ち

黒い釘頭が、今回、増し打ちした釘です。

ひび割れ補修

ひびや割れたスレートを、接着剤で補修します。

ひびの左右の裏側に、接着剤を注入して、完全に割れてしまったとしても落下しないようにします。

横割れは雨漏りする可能性もあるので、適宜、表側も接着します。

■ ひび　接着補修

風化の部分金属カバー

クッキーのようにポロポロしてしまうスレートを、ガルバリウムの金属屋根材で部分カバーします。

※ 今回は風化した屋根材はありませんので、作業していません。

対象のスレート屋根材の左右の屋根材にまたがって、金属屋根材を貼り付けます。

■ 作業前　風化状況　※ サンプル写真

まずカバーしたいスレート屋根材の表面に、接着剤を塗布します。

■ 接着剤塗布

そこに、ガルバリウム鋼板の屋根材を差し込み、接着していきます。
■ ガルバリウム鋼板の屋根材で、部分的にカバー工法

そして、カバーした金属の上部の目地 (スレート屋根材の横のつなぎ目) は、防水のためコーキングでシールして埋めます。

■ 上部の目地をシール

この作業を、繰り返していきます。

屋根材１枚１枚の補強接着

ひび割れのしていない箇所のスレートも、強風対策とひび割れの促進予防で、接着補強していきます。

屋根材１枚の左右の裏側に、接着材を注入します。

■ 屋根材の補強接着

屋根面に露出してしている、ソーラーの配管の固定穴の防水シールを、ついでに増し打ちしておきました。

■ソーラー関連防水補強

以上で、工事完了です。

手順⑤ 点検とメンテナンスの写真報告書

上記の手順④の通りです。

報告は、郵送もしくは、メールなどの電子での報告、どちらでも可能です。

スレートの災害予防パックは、４９,８００円 (税抜) 

スレート屋根の災害予防パックは、４９,８００円 (税抜) となります。

風化の金属カバーは、風化１０枚につき、プラス４万円です。

災害予防パックのくわしい内容は、こちらの記事で確認できます。

■ 屋根の「 災害予防パック 」３９,８００円で安心メンテナンス、はじめました | 石川商店

屋根の「 災害予防パック 」３９,８００円で安心メンテナンス、はじめました

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石川 弘樹

屋根で損する人をゼロにしたい、屋根屋の三代目です。