本記事の目次
アスファルトシングルが経年劣化したら、どうなる?主な症状を紹介
アスファルトシングルの屋根材が経年劣化した場合、どんな状態になるのかまとめています。
実際に設置を検討している方や既に設置している方は経年劣化の目安として参考にしてみてください。
劣化症状を見る前に、アスファルトシングルがどんな屋根材かを知っておくと良いでしょう。
- アスファルトシングルってどんな屋根材?
ガラス繊維基材にアスファルトを混ぜ、表面に細かく砕いた石粒をコーティングしたシート状の屋根材です。 - アメリカで開発され、歴史が100年以上あり、アメリカの戸建て80%に使わているポピュラーな屋根材となっています。
- 色のレパートリーが豊富で日本で最も使用されているスレートと施工方法が似ていて、スレート屋根からの張り替え候補としても近年注目を集めています。
- アスファルトシングルってどんな屋根材?
早速、経年劣化で見受けられる症状を見ていきます。
藻やコケが生えると、美観を損なう
石粒が表面にコーティングされていて細かな凹凸になっています。
その為、経年劣化により隙間に砂埃や雨水が停滞していくと撥水効果が弱まり、藻やコケが生えたりカビのが発生しやすくなります。
放置していると屋根材の上をコケや藻で覆われてしまい屋根の景観が悪くなってきます。
対処法は数年に1度、高圧洗浄機を使えば取り除くことが可能です。
10年以上放置していたり発生度合いが重度の場合は塗装ではなく、張り替えをおすすめします。
表面の塗膜剥がれ
新品のアスファルトシングルの表面は薄い塗膜で守られています。
雨や風による経年劣化で塗膜が剥がれていきます。
塗膜が完全に剥がれた状態を手で触ると白い粉が付着するチョーキングという現象が現れることがあります。
チョーキングは防水効果が低下してきている状態なので、葺き替えを検討する時期が近くなっているサインです。
剥がれや浮きの症状
アスファルトシングルは防水シートの上から、接着剤と釘で固定しています。
天日や雨にさらせ続けると接着剤の粘着力が経年劣化で弱まり、台風などの強風で剥がれたり浮きあがる可能性があります。
台風の被害は、8割メンテナンスをしていれば防げるとも言われているので、5年~10年に1度のメンテナンスをして風災対策をしましょう。
- 石粒の欠落は経年劣化でも初期不良でもない
- アスファルトシングルの表面にコーティングされている石粒ですが、予め剥がれ落ちることを計算し多めに噴きつけられています。
- その為、ポロポロと最初は落ちることがありますが設置してから1年間程で落ち着いてきます。
- この現象は初期不良でも経年劣化でもありませんので心配はありません。
アスファルトシングルの耐用年数は?
続いて、アスファルトシングルの耐用年数についてご紹介していきます。
耐用年数は約30年となっています。
メンテナンスを全くしていない場合は、約20年~25年くらいになります。
経年劣化が激しい場合は?
現在、アスファルトシングルを屋根で使っていて、経年劣化が目立つ場合の対処法をご紹介します。
築10年から20年未満の場合、軽度であれば高圧洗浄、部分的に重度の場合は一部張り替えが良いです。
築20年以上経っている場合であれば、葺き替えかカバー工法がおすすめです。
- ●葺き替え・・・古い屋根材を剥がして新しい屋根材を葺く方法
- ●カバー工法・・・古い屋根材を剥がさず、既存の屋根材の上に新しい屋根材を張っていく方法
アスファルトシングルのメリットとデメリット
他の屋根材からアスファルトシングルに変更したい、またはアスファルトシングルから他の屋根材に変えようか迷っている方の為にメリットとデメリットをご紹介します。
アスファルトシングルのメリット
・軽量で複雑な形の屋根にも使える
アスファルトシングルは柔らかいシートになっていて、湾曲している屋根の傾斜にも柔軟にフィットさせることができます。
・ひび割れや錆びる心配がない
グニャっと曲がる柔らかい素材なのでスレート屋根や瓦屋根のようにヒビ割れの心配がなく、金属成分が含まれていないので錆びる心配もありません。
・色落ちしない
石粒自体に色がついているので、スレート屋根や金属屋根のように塗装剥げによる色落ちがありません。
アスファルトシングルのデメリット
・施工不良、接着剤の経年劣化で剥がれることがある
設置方法が接着時と釘による固定なので、施工不良や経年劣化による接着力の低下で剥がれ落ちることがあります。
・表面についている石粒が落ちてくることがある
施工して1年間くらい、屋根から石粒が剥がれ雨樋に溜まったり、庭に落下してしまう事があります。
経年劣化への対策はメンテナンスが重要
アスファルトシングルの見た目や機能性を保つには、定期的なメンテナンスが重要です。
おすすめのメンテナンスサイクルをご紹介します。
- 石川商店がおすすめするアスファルトシングルのメンテナンス周期
- 【1】5年に1回、剥がれや浮きのチェックと接着剤を補強するメンテナンス
- 【2】築15年経ったら、棟部分の交換
- 【3】築25年前後で葺き替え又はカバー工法
5年周期で屋根材の剥がれやめくれをチェックし、必要であれば接着剤の補強をすることで強風などによる災害から守ることができます。
築15年経った場合は屋根の棟交換(てっぺんの金属部分)をしましょう。
棟部分は強風で飛ばされやすい個所となっているので、耐用年数の半分過ぎたら交換がオススメです。
耐用年数がきたら、新しい屋根材への交換をしてください。
この後、各メンテナンスにかかる費用について、まとめましたのでメンテナンスをご検討されている方は参考にしてみてください。
アスファルトシングルのメンテナンス費用
5年毎に行う、屋根材の剥がれチェックと軽度の補修は1~3万円です。
項目 | 内容 |
---|---|
おすすめ時期 | 5年おき |
工事名 | はがれの確認、補修 |
内容 | はがれによる飛散防止 屋根材の落下防止 セメントで接着 |
費用 (※ 30坪100㎡) | 1〜3万円 |
何年保つか | 接着効果は10〜20年 |
築15年で行う、棟交換の費用は10万~30万円。
項目 | 内容 |
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おすすめ時期 | 築15〜20年 |
工事名 | 棟交換 |
内容 | 台風、強風での飛散防止 屋根のてっぺんのフタの交換 |
費用 (※ 30坪100㎡) | 10〜30万円 |
何年保つか | 20〜30年 |
築30年で行う、葺き替え工事と下地材交換は180万円
項目 | 内容 |
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おすすめ時期 | 築30〜40年 |
工事名 | 葺き替え |
内容 | 古い屋根材を剥がす 新しい屋根材にかえる 屋根下地を強化できる |
費用 (※ 30坪100㎡) | 180万円 (※ 屋根材= シングル) |
何年保つか | 30〜40年 |
葺き替えではなく、カバー工法する場合は130万円
項目 | 内容 |
---|---|
おすすめ時期 | 築30〜40年 |
工事名 | カバー工法 |
内容 | 古い屋根材を剥がさない 防水シートを古い屋根材の上に貼る 新しい屋根材を上から貼る |
費用 (※ 30坪100㎡) | 130万円 (※ 屋根材= シングル) |
何年保つか | 30〜40年 |
アスファルトシングルの塗装はお勧めしない
アスファルトシングルは石粒が表面についているので色落ちの心配がなく、塗装をする必要はありません。
逆に塗装をすると、表面の凹凸を埋めてしまうのでアスファルトシングルには適してません。
屋根屋に見てもらったら「とりあえず耐久性が上がる」と塗装を勧められた場合は、一度石川商店の無料相談からご連絡ください。
剥がれた場合は屋根屋に連絡してください
もし、アスファルトシングルが上記の写真のように捲れたり、剥がれてしまった場合は自分で直そうとはせず、一度屋根屋に相談してください。
剥がれた個所がある場合は、屋根に乗った時に足元の屋根材が剥がれ、転落する危険性があります。
アスファルトシングルのお悩みは石川商店に無料相談できる
現在、日本の戸建てにはスレート屋根材が主流です。
しかし、スレート屋根が普及されて10年以上経ち、近年は経年劣化によるひび割れが多く目立つようになってきています。
まだ普及率の少ないアスファルトシングルですが、デメリットが浮き彫りになってきたスレート屋根とさほど変わらない費用で設置できる屋根材として注目されています。
石川商店ではアスファルトシングルの設置実績が豊富にありますので、経年劣化に関する些細な疑問や詳しい屋根屋に見てもらいたいといった方は下記のLINE相談からお問い合わせください。
関東エリアであれば、石川商店がお伺いします。
その他のエリアでも同じ知識量や経験がある屋根屋さんをご紹介させて頂きます。
経年劣化を感じたら、屋根屋に相談!
アスファルトシングルは、軽量で扱いやすい屋根材として今後設置されていく戸建てが増えていくとされています。
設置後のメンテナンスをきっちり行うことで、20年から30年の耐用できます。
屋根の色が変わり始めたら塗装落ちではなく、コケや藻、カビが発生している可能性がありますので早めに屋根屋に連絡しましょう。
石川商店からのお願い
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