本記事の目次
1. はじめに/導入
1-1. 品川区における雨漏り・防水劣化の現状
品川区では湾岸部の潮風による塩害や大気汚染が屋根や雨どい、外壁の防水層を早期劣化させやすく、特に金属部の劣化のリスクが高くなっています。また、木造住宅が密集する地域では、通気不良により湿気が壁内や屋根裏に滞留し、雨漏りやカビ、シロアリ被害が発生しやすい環境となっています。ただし複合的な環境負荷を踏まえると、品川区での雨漏り対策や防水メンテナンスは、地域特有の課題に対応する必要があると言えるでしょう。
1-2. 外壁防水工事の目的
外壁の防水性能は時間とともに劣化するため、10〜15年ごとの点検・再施工が理想的です。あくまでも、「建物を守ること=資産を守ること」と捉え、計画的に取り組むことが重要です。さまざまな場合を想定した目的をまとめてみました。
戸建て住宅の場合
定期的な防水工事を行うことで、雨漏りや外壁のひび割れを防ぐために、住宅内部の廊下や壁のカビの発生を防止することができます。結果的に、リフォーム費用の抑制や居住環境の安全性確保につなぐことができます。
賃貸アパートの大家の場合
外壁からの浸水やシミは、入居者の満足度や退去リスクにつながります。防水工事により外観や居住性を維持すれば、空室率の低下や安定した家賃収入を得ることができるでしょう。定期的な防水塗装は、トラブル対応コストの削減にもつながります。
マンション管理組合の場合
外壁防水工事は、マンションの長期修繕計画の中でも重要な項目です。漏水やタイルの剥がれなどが発生すれば、住民の間のクレームや資産価値の低下にも直結します。
2. 防水工事の基礎知識
防水工事とは、建物の内部に水が入る入らないようにするための処理を行う工事で、住宅やビル寿命化に不可欠なメンテナンスのひとつです。防水工事ひとくちに言っても、「外壁用防水」と「屋上・バルコニー用防水」では役割や施工箇所、工法が大きく異なります。下記ではそれぞれの特徴と違いについて解説します。
2-1. 防水工事とは?外壁 vs 屋上・バルコニーの違い

外壁用防水の役割と施工箇所
外壁の防水は、建物を短縮する外壁表面からの雨水の侵入を防ぐことが目的です。特にモルタルやサイディングなどの外壁材は、時間の経過とともにひび(クラック)や目地(シーリング)の劣化が速やかに、そこから水が浸入してしまうリスクがあります。
- ・ひび割れ補修(クラック補修)
- ・シーリング(コーキング)打ち替え
- ・防水性の高い塗装(防水塗料・トップコート)
- ・多層塗膜防水(リシン・ウレタン・アクリルなど)
特にシーリング材は、サッシのまわりや外壁材の継ぎ目に施工されており、建物全体の防水性を考慮する非常に重要な部分です。経年劣化で凄かったりひび割れたりした場合は、「打ち増し」や「打ち替え」を行う必要があります。また、防水性能を持つ塗料を外壁全体に塗装することも、雨水の侵入を防ぎつつ、美観も整える効果があります。
屋上・バルコニー用防水の役割と施工箇所
- 屋上やバルコニーは「水平面」であるため、雨が流れにくく、長時間水が滞留しやすい構造です。そのため、外壁に防水性能の維持が重要になります。これらの部位では、塗膜やシート、アスファルトなどを使った専門的な防水層の形成が必要になります。
- ・ウレタン塗膜防水性:柔軟性があり、施工がしやすく、メンテナンス性が高い。
- ・FRP防水:強度と耐久性に優れ、住宅のセキュリティなどによく使用される。
- ・防水シート(塩ビ・ゴムシート):大型ビルやマンションの屋上などに使われる。
- ・アスファルト防水:火を使って防水層を後の工法で、耐久性が高くコストも高い。
- 屋上バルコニーの防水層は、紫外線や風雨にさらされて日々被害を受けており、10年〜15年で劣化サインが現れ始めます。表面のひび割れ・浮き・膨張・排水不良などが見られた場合は、防水層の再施工が必要です。
- 外部防水壁と屋上防水の大きな違い
| 項目 | 外壁防水 | 屋上・バルコニー防水 |
|---|---|---|
| 主な施工目的 | 雨の侵入防止、美観維持 | 雨水の滞留・漏水防止 |
| 施工対象 | 壁面・シーリング・塗装面 | 床面・排水口・立ち上がり・笠木など |
| 使用する材料 | シーリング材、防水塗料 | ウレタン、FRP、シート、アスファルト |
| 劣化のサイン | ヒビ割れ、シーリング硬化、塗膜劣化 | 浮き、膨れ、水たまり、色あせなど |
| メンテナンス周期 | 10〜15年 | 10〜15年 |
2-2. 主な防水工法の種類と比較
| 工法名 | 耐用年数目安 | 主なメリット | 主なデメリット | 適用箇所 |
|---|---|---|---|---|
| ウレタン防水 | 約10〜15年 | ・複雑な形状にも施工可能・継ぎ目がないため漏水しにくい | ・施工者の技術差が出やすい・乾燥に時間がかかる | 屋上、バルコニー、ベランダなど |
| 塩ビ/TPOシート防水 | 約12〜20年 | ・高耐久・高耐候性・施工が比較的早い | ・下地の平滑性が求められる・部分補修しづらい | マンション屋上、大型施設など |
| アスファルト防水 | 約15〜25年 | ・防水性・耐久性が非常に高い・重ね張りできる | ・臭い・煙が出る・施工に時間とコストがかかる | 大規模建築の屋上、駐車場屋根など |
| FRP防水 | 約10〜12年 | ・軽量で高耐久・強度が高く歩行も可能 | ・施工時に臭いあり・広面積施工には不向き | 戸建て住宅のバルコニーなど |
| シリコーン/シリカ系トップコート | 約5〜7年 | ・コストが安く、短期間施工可能 | ・単独では防水性能が低い(保護用) | ウレタン・FRP防水の保護塗装 |
工法選びのポイント
- ウレタン防水:コストと柔軟性のバランスがよく、戸建てや中規模の建物に最適。
- 塩ビ/TPOシート:紫外線や熱に強く、大規模や新築マンションに多く採用されている施設。
- アスファルト防水:高耐久だが施工性が高く、屋上駐車場や商業施設の屋根などに使用されています。
- FRP防水:軽量かつ高耐久、戸建てのベランダや狭小バルコニーに最適。
- トップコート(シリコン系):防水層の仕上げ・保護用。定期的な塗り直しで防水層の寿命を延ばす。
3. 品川区特有の課題と最適工法
3-1. 湾岸部の塩害対策
湾岸部の建物では、海風に含まれる塩分(塩化物イオン)が原因となって、外壁や屋上に使用されている金属部材が錆びやすくなるという「塩害」が大きな問題です。万が一リスクへの効果的な対策として推奨されているのが、「防水シート+防食プライマー」の組み合わせです。
シート防水とは:塩ビ(PVC)やTPO(熱可塑性オレフィン)などの高耐久な防水シートを、屋上やバルコニーなどの防水面に貼り付ける工法です。これらのシートは塩分や紫外線、風雨に強く、防水性が一旦持続するため、塩害の影響を受けやすい湾岸地域での使用に最適です。
防食プライマーとは:防水シートを施工する前に、金属下地(鉄板や金物など)に塗布する「防錆下塗り材」のこと。この
プライマーには、金属表面をコーティングし、酸素や塩分の浸透を防いでサビの発生を抑制する効果があります。
防水シート+防食プライマーの組み合わせは、金属下地の貫通を防ぐ「二重の保護構造」が特徴です。防食プライマーが金属を内側からコーティングしてサビの発生を抑え、そのさらに上に防水シートを貼ることで、外側からの塩分や湿気の侵入を防ぎます。この構造により、下地の劣化を極力抑えられるため、防水層自体の寿命も長くなり、全体のメンテナンスサイクルが長くなるしばらくの間です。また、塩害の影響を受けやすい湾岸部の環境に適しております、潮風や海水ミストによるトラブルを大幅に軽減できます。建物の寿命化と安定した防水性能を両立できる、湾岸地域における防水対策として非常に有効な組み合わせと考えられます。

3-2. 住宅密集地の湿気・結露リスク対応
品川区のような都市部の住宅密集地では、建物同士が隣接しているため日当たりや風通しが不安、湿気がこもりやすい環境になりがちです。このような状況では、外壁の内側(壁内)で湿気がたまり、結露が発生しやすくなるという危険があります。
通気緩衝工法(つうきかんしょうこうほう)
通気緩衝工法とは、防水層の下に「通気層」を設け、下地と防水層の間に湿気が滞留しないようにする工法です。ウレタン塗膜防水などでよく使える方法です。下地に「通気シート」や「通気マット」を敷き込み、空気の通り道をつくり、湿気が抜けることで、防水層下の膨張・浮き・ズレの防止にもつながります。特に、屋上やバルコニーなどで結露や湿気トラブルが起こりやすい場所に有効です。
透湿性防水シートの併用
外壁側では、透湿防水シート(透湿防水紙)の使用が主流になっています。これは、「水は通さないが、水蒸気はきちんと」という特性を持つシートです。水の浸入をブロックしつつ、壁内の湿気を外へ放出することができます。結露によるカビ・腐朽菌の発生を防ぎ、構造材の劣化を防ぎます。特に断熱材を使用している壁面では、透湿性の高いシート選びが重要です。
3-3. タイル外壁の防水再施工
タイル外壁は見た目が高級感のある仕上がりで、耐久性も高いとされていますが、防水性能の維持には定期的なメンテナンスが必要です。特に経年劣化が進み、目地部分のひび割れや剥離、タイルの浮きなどが発生し、雨水が壁内部へ浸入する危険があります。

タイル目地シール再施工(打ち替え・打ち増し)
タイル間の目地や、タイルとサッシなど異素材の取り合い部には、シーリング材(コーキング)が使用されています。この部分が劣化すると、雨水が侵入しやすいため、目視・打診調査の補修が必要です。
・打ち替え工法:既存シールを完全に除去し、新たに打ち直す方法。耐久性・防水性に優れています。
・打ち増し工法:いずれシールの上から重ねて施工する簡易的な方法。いずれ劣化が進んでいる場合は見向きもしない。
裏込めモルタル注入(エポキシ樹脂含む)
タイルが「浮いている」「叩いてみると中が空洞っぽい」ような場合、壁とタイルの間に空隙ができる状態です。放置するとタイルの剥離事故の原因になります。
- ・エポキシ樹脂やモルタルをタイル裏に注入することで、空洞を埋めて再継続する工法。
- ・打診棒での浮き検査を実施し、必要な箇所にピンポイントで補修を行います。
- ピンネット工法
タイル壁全体の劣化が進んでいる場合は、外壁全面に補強ネットを貼り、モルタルで見る工法が選ばれることもあります。
- ・ステンレスピンや継手で補強ネットを固定し、一体化させて剥離防止と防水性の向上を目指します。
・タイルの美観は広がるが、剥離防止+防水補強を同時に実現できる点で有効です。
4. 防水工事の工程詳細
- 防水工事を始める前には、現地の状況を正確に把握するための事前調査が事前調査です。適切な防水工法を検討し、不要なトラブルや追加工事を防ぐためにも、建物の状態を多角的に診断することが重要です。
- 4-1. 事前調査・現地診断
- 赤外線カメラによる透視診断
- 赤外線カメラによる透視診断は、外や壁屋上の防水層の下に水分が浸入しているかどうかを非破壊で確認できる方法です。赤外線カメラは温度の違いを画像で中断できるため、水分を含むだ部分が周囲とふわふわした温度分布を示すことで、内部の劣化箇所を特定できます。
- ・雨漏り原因の特定に有効
- ・目視ではわからない「内部の湿気」も発見の可能性
- ・外壁全面を効率的にチェックできる
- 打診棒による打診検査
- 打診検査は、外壁タイルやモルタルを打診棒で軽量ながら音を確認し、浮きや剥離の有無を調べます。浮いている箇所は「軽い音」、健全な箇所は「詰まった音」となり、経験豊富な技術者が判断します。
- ・タイルの剥離リスクを事前に把握
- ・浮きが見つかればピンポイントや補修注入工法を計画できる

- ボーリング試験(コア抜き調査)
- ボーリング試験は、より詳細な情報が必要な場合、小さな穴をあけて内部の構造や湿気の状態を確認する調査も行われます。断面を直接確認できるため、経年劣化や施工不良の痕跡も判断できます。
・雨水の浸入経路を確定したいときに有効
・防水層の厚みや構成の確認も可能
4-2. 下地補修とシーリング打ち替え
SDVカット補修+プライマー申請の手順
1.クラック部のVカット処理
ゆっくりひび割れをV字型に減らして広げ、補修材がしっかり入るように加工します(深さ5〜10mm程度)。2.清掃・乾燥
カット部分のホコリや粉じんを除去し、水分が残らないように完全に乾かします。3.プライマー塗布
補修材と下地の継続性を高めるため、専用プライマーを継続的に一律に塗布します。4.補修材の充填
エポキシ樹脂や専用モルタルを充填し、ヘラで平らに仕上げます。硬化後、必要に応じて研磨してなじませます。
変成シリコン打ち替えの手順
1.既存のシーリング材の廃止
コーキングをカッターなどで取り除き、目地をきれいにします。2.清掃・養生
目地の中をブラシ等で清掃し、仕上がりを整えるためにテープで養生します。3.プライマー塗布
目地内にプライマーを塗布し、変成シリコンの密着性を高めます。4.変成シリコンの充填
専用ガンで目地にコーキング材を注入し、空気が入らないように丁寧に押していきます。5.仕上げ(ヘラ押さえ)
ヘラで表面をしっかりと見た目を整え、養生テープをがして完了です。
4-3. 各防工法の施工手順
防水工事には、建物の用途・現場・環境条件に応じて様々な工法が使われます。ここでは、代表的な4つの工法について、その基本的な施工手順を簡単に紹介します。
ウレタン塗膜防水(2~3層塗り)
液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて、耐久性のある防水膜を形成する工法です。複雑な形状にも対応しやすく、バルコニーや屋上で多用途に利用されます。
施工手順
1.床下清掃・乾燥
2.プライマー塗布(継続力強化)
3.中塗り(1層目ウレタン塗布)
4.上塗り(2層目ウレタン塗布)
5.トップコート塗布(紫外線保護用)

シート防水(塩ビシート・TPOシートなど)
工場で成形された防水シートを現場に貼り付けていく工法。屋上や大規模建物でよく使用され、施工が早く、仕上がりも均一です。
施工手順
1.基礎調整・清掃
2.後続剤または機械的固定具でシートを貼り付ける
3.継ぎ目の重ね合わせ部を熱融着または次剤で処理
4.立ち上がり部や端部を丁寧に防水仕上げ

アスファルト防水(トーチ工法など)
アスファルトルーフィング(防水紙)を重ねながら加熱溶着していく伝統的な工法で、特に耐久性が高く、マンション屋上などでも使用されます。
施工手順
1.床下清掃・乾燥
2.基盤にアスファルトプライマー適用(密着性向上)
3.改質アスファルトルーフィングを敷設
4.バーナーで加熱しながら重ね部を融着・圧着
5.必要に応じて2層遮光重ね貼りし、耐久性を高めます

FRP防水(繊維強化プラスチック)
ガラス繊維とポリエステル樹脂を組み合わせて硬化させる工法。軽量かつ高強度で、戸建て住宅のバルコニーなどに適しています。
施工手順
1.床下清掃・乾燥
2.プライマー塗布(下地との密着性確保)
3.ガラスマットを敷き、樹脂で積層(1〜2層)
4.ゲルコートやトップコートで仕上げと紫外線対策
5.硬化後に研磨・仕上げ(必要に応じて)

4-4. 仕上げ・検査・完了報告
防水工事の最終工程では、施工の品質を確認し、保証に必要な書類を整備することが重要です。ここでは、仕上げから検査、報告書作成までの流れをざっくり説明します。
仕上げ処理
各防水工法に応じたトップコートや保護仕上げを行い、紫外線や着用に対する耐久性を付加します。味の調整や美観の確認もこの段階で行います。
透湿検査(主に外壁)
- 外の壁の防水工事では、防水シートや塗膜が適切な透湿性を確保しているかチェックします。透湿性がないと、壁内に集中した湿気が抜けず、結露やカビの原因になることがあります。
・赤外線カメラや専用の透湿検査機器を使用する
・施工後壁内部の湿気状態を確認
・シートや塗膜の評価が適切だったか評価
水張り検査(主に屋上・バルコニー)
屋上バルコニーなどに施工した防水層が、完全に止水しているかどうかを実際に水をかけて確認します。
・数センチの深さで一定時間(24~48時間)水をためる
・底面や端部から漏れ水がないかチェック
・雨漏り防止の最終確認として非常に重要
※FRPやウレタンなど塗膜防水の場合に多く実施されます。
目視・打診による最終検査
・防水層の膜厚・塗りムラ・浮きの有無を確認
・シーリングや立ち上がり部の仕上がり状態をチェック
・工事仕様と実施工が一致している仕様書と照合
完了報告・書類作成
検査が終わった後は、以下のような書類を作成し、実施主や管理者に引き渡しのが一般的です。
・施工仕様書(使用材料、施工方法、施工範囲などの詳細)
・検査成績書(透湿検査・水張り検査・目視検査の結果)
・写真台帳(施工前・施工中・施工後の写真記録)
・補足(保証期間と適用条件)
- 防水工事につきましては、下記の記事を参考にしてみて下さい。
5. 防水工事の相場費用と見積りのポイント
防水工事の費用は、施工面積・使用材料・建物の形状・基礎の状態などによって変動します。特に都市部の品川区では、足場設置や交通事情、近隣対策の手間も加味されて、やや高い傾向があります。
5-1. 品川区での防水工事の相場費用
屋上・バルコニー防水
1㎡あたり約4,000〜7,000円
・ウレタン防水:施工しやすく、コストも比較的安価
・防水シート:継ぎ目の処理精度により価格幅あり
・ベース補修や立ち調整が必要な場合は追加費用が発生します
外部防水壁(シーリング組み込み)
1㎡あたり約5,000〜10,000円
・シーリングの打ち替えやひび割れ補修が含まれるケースが多い
・タイルや壁複雑な形状の場合はやや高価に
・外壁塗装とセットで施工するとコストを抑えやすい
その他費用に含まれやすい項目
・足場仮設:15〜25万円前後(建物規模により)
・共用部対応費(マンションの場合):養生や立ち制限対策費用
・調査費・報告書作成費(法人・管理組合事件で発生)
5-2. 見積り比較のチェック項目
防水工事の概算書を見るときは、金額だけで判断せず、内文の細部にしっかり目を通すことが大切です。
足場設置費
外や壁屋上の工事では、安全に作業するための足場設置が必要になる場合がほとんどです。見積書に足場費が含まれている場合は必ず形状を確認しましょう。建物の大きさや多少の費用は変わりますが、一般的には15万円〜25万円程度が目安です。
ベース補修費
防水工事の前には、ひび割れやシーリングの劣化、浮き・剥がれなどの下地補修が必要です。この補修費が見積りに含まれているか確認しましょう。中には「一式」解除と書き込まれている場合もあるので、どこまでが範囲なのか、補修適格や方法について具体的に説明を求めるのがおすすめです。
材料費(防水材・シーリング材)
使用する防水材やシーリング材の種類によって、性能も価格も大きく変わります。見積もりには、使用する材料やグレードが確証され名称を確認し、気になる材料名があれば説明を受けましょう。同じウレタンでも耐久年数や伸縮性能が違うものがあり、施工後の耐用年数に影響することもあります。
廃材処分費
古いシーリング材やそこにいるの防水層、はがしたタイルなどの処分費が含まれていたりもするので確認しておきましょう。これが別途扱いになっていると、工事後に追加で請求されることもあります。
保証期間
施工後に不具合が出た場合に備え、工事の保証期間についても確認しましょう。業者独自の施工保証のほか、使用した防水材メーカーによる「材料保証」がある場合もあります。
5-3. コストダウンのコツ
足場・養生の費用をまとめる:外壁塗装や雨どい交換など、他の外回りの工事とタイミングを合わせて実施することで、足場や養生の費用を一括化でき、トータルコストを考えることができます。単独工事よりも一度にまとめた方が、資材の搬入・搬出も効率化され、工期の短縮にもつながります。
複数工事の同時施工による割引:同じ業者に「防水+塗装」「屋根+外壁」などの複数の工事を依頼すると、セット割引が適用されることが多いです。業者としても一度まとめて工事ができるため、作業効率が良くなり、人件費の削減が可能となります。
地元の施工業者を活用する:品川区など都市部では、地元で実績のある施工業者に依頼することで、移動コストや工程管理の無駄を省くメリットがあります。また、土地勘があるため近隣対策もスムーズで、中の施工トラブル対応にも柔軟に対応してくれる傾向があります。
5-4. 補助金・助成金の併用事例
外壁屋根の防水工事、耐震補強などのリフォームを行う際には、品川区や東京都が実施している補助金や助成金制度を上手に活用することで、工事費の負担を大幅に軽減できます。例えば、品川区の「住宅改善工事助成事業」では、耐震や断熱、防水工事を対象に一定割合の費用を補助しております、東京都の「省エネ改修促進事業」ということで、実質的な自己負担を10%から30%程度削減できるケースが多くあります。これらの補助制度は、申請のタイミングや条件が細かく定められているため、事前に必要な書類を揃えたり、施工業者と連携して正確な概算書を用意することが成功のポイントです。複数の補助金を併用する、費用の節約効果がさらに高まるため、リフォーム計画の初期段階から積極的に活用を検討してみましょう。
品川区の住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)につきましては、下記の記事を参考にしてみてください。
6. 業者選びと依頼の流れ
6-1. 信頼できる業者の見極め方
防水工事を依頼する際は、資格・実績・説明の丁寧さが信頼性の鍵になります。まずは、国家資格(1級防水施工技能士や建築士)や「雨漏り診断士」などの専門資格を持って最後を確認しましょう。過去の施工実績や写真を見せてもらうことも重要です。自分の建物と似た工事経験があれば、安心して任せられます。見積書が明確かどうかも重要で、「一式」などの不安な記載が多い業者は要注意です。さらに、質問にきちんと答えてくれる丁寧な対応かどうかも、信頼できる業者かどうかをわかるポイントになります。補助金申請などの手続きに詳しいかどうかも確認したら良いでしょう。
6-2. 無料点検サービス活用法
屋根や外壁の状態を正しく無料認識するために、専門業者による無料点検を活用するのがおすすめです。例えば、品川区でも利用できる「イセ化工(isekakou.com)」や、複数業者の見積りを比較できる「ミツモア(Meetsmore)」などの点検・見積りサービスがあります。これらのサービスはオンラインで簡単に申し込みでき、経験豊富な業者が現地調査を行い、劣化状況や修理の必要性を無料で診断してくれます。複数社の比較もできるため、適正価格や信頼できる業者選びに役立ちます。無料点検を利用して、早期の補修や耐震対策計画を立てることで、余計な費用やトラブルを防ぐのでぜひ活用しましょう。
6-3. 契約前・契約後の注意点
防水工事や外壁修繕の契約を結ぶ際には、トラブルを防ぐためにもいくつかのポイントを事前に確認しておくことが重要です。まず、契約書には「工事仕様書」や「工程表」など、作業内容が具体的に記された書類が添付され緊密をチェックしましょう。また、常識の内容も忘れずに確認を。塗膜保証や防水保証がついており、保証期間は何年か、どの範囲まで対応してもらえるのかを事前に把握しておきましょう。なお、工事開始前には近隣住民への挨拶も大切です。
7. メンテナンス計画と長期保証
7-1. 定期点検のタイミング
防水工事や外壁改修を長くさせるためには、定期的な点検とメンテナンスが必要です。特に、2年・5年・10節の目ごとに以下の項目を確認しておくと、劣化の早期発見・対応が可能になります。
2年目:シーリング材の硬化やひび割れ、塗膜表面の変色などの初期劣化をチェック。
5年目:塗膜の浮き、浮き、コケや汚れの付着状態、排水ドレンの不安など、雨水の排水性能にも注意が必要です。
10年目:全面的な再防水の時期が限界のため、下地の状態や湿気の侵入などを重点的に調査します。
このような定期点検を継続することで、防水性能を維持しながら、修理コストも大切にすることができます。
7-2. 延命メンテナンス手法
防水層を長くさせるためには、全面改修を待つのではなく、定期的な延命メンテナンスが効果的です。コストを抑えながら、機能を維持する手法として、以下のような方法が挙げられます。
トップの塗替え:防水層の上に塗られた保護塗膜を、5~7年ごとに再塗装します。
ひび割れ・浮きの補修:小さなクラック浮きや、初期にシーリングやパッチ処理を行うことで、雨水の侵入を防ぎます。
部分補修の活用:全体改修の必要がない場合は、傷んだ部分だけを補修することで、工事費を大幅に節約できます。
このような計画的な維持管理を行うことで、防水機能の維持だけでなく、将来的な大規模修繕の先送りにもつながります。
7-3. 長期保証プランの活用
防水工事は高額かつ長期メンテナンスが必要なため、長期保証の契約が大きな安心材料となります。最近は、工法や材料によって、メーカー保証と施工業者独自の保証を組み合わせたプランが一般的です。
メーカー保証(10年以上):ウレタン・シート・FRPなどの防水材を製造するメーカーが、材料の耐久性を保証します。仕様通りに施工されたことを前提に、10年超の保証がつくことも。
業者独自保証(5~10年): 実際の施工を行った工事会社が、施工ミスや初期不良に対する責任を負う保証制度。保証期間や対応範囲は業者ごとに異なるため、契約時に必ず確認が必要です。
特に、マンションのような大規模修繕が難しい建物では、保証付きの工事を選ぶことで、資産保全につながります。
8. よくある疑問・Q&A
Q. 防水工事の工期はどれくらい一般的にかかりますか?
A. 住宅の屋上やバルコニーであれば、3日〜7日程度が目安です。Q. 雨天時でも工事はできますか?
A. 基本的に防水工事は晴天の日に行います。特に塗膜を形成するウレタン防水やFRP防水は、乾燥が必要なため、雨天では作業できません。天候不良による延期はありますが、品質保持のためには仕方ありません。Q. DIYで補修できる範囲はありますか?
A. 小さなヒビ割れやシーリングの故障などは暫定的な補修材で対応可能ですが、一時しのぎです。根本的な防水層の劣化や下地の傷みは専門業者に対応できないため、不安がある場合はプロに診断を依頼しましょう。Q. 保証の対象外になる場合は?
A.台風・地震など自然災害による被害。メンテナンスを怠ったことによる劣化。保証対象外の箇所(例:ドレンの瀬戸際による漏水)。他業者による改修やDIYの影響9. まとめ/これからできること
9-1. まとめ
防水工事は建物を雨漏りや劣化から守り、快適な暮らしを維持するために不可欠なメンテナンスです。工事の期間や天候の影響、DIYで対応できる範囲、そして内容保証の確認など、事前に知っておくべきポイントを押さえて安心です。信頼できる業者選びや点検無料サービスの利用、さらには補助金の活用などを上手に取り組むことで、費用を抑えつつ効果的な工事が実現します。また、工事後も定期的な点検や部分補修を継続し、長期的なメンテナンス計画を立てることで、防水性能をしっかりと確保できます。快適で安全な住まいを守るためには、早めの対策と信頼できるパートナーの存在が前提です。この記事を参考に、ぜひ計画的な防水リフォームを進めてくださいね。
9-2. これからできること
まずは、無料の点検や現地調査を頼んでみましょう。専門の業者が建物の状態をしっかりチェックしましょう。
次に、複数の業者から見積りを取ってみるのがおすすめです。補助金の申請準備も忘れずに進めて、自己負担を減らしましょう。最後に、工事のスケジュールを決めたら、近所の方に先に挨拶しておいてください、工事中のトラブルが減りますよ。お電話でのご相談はこちらから
すぐのお電話での相談は、スマホ画面の一番上か一番下に表示されている『 03-3785-1616 』の電話番号をタッチ。
iPhoneの場合、
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Androidの場合、
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日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えするために、ご参考にさせて頂きます。






















