失敗しない外壁カビ・苔対策 in 品川区|高圧洗浄 vs バイオ洗浄・おすすめ塗料まで比較

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  • 外壁にうっすら黒いカビや緑の苔が…そんな経験がある方もいらっしゃるかと思います。カビ・藻・苔をそのまま放置すると、外壁の耐久性や見た目に大きな影響を与えてしまいます。今回は、高圧洗浄とバイオ洗浄の違いをわかりやすく比較しながら、再発しにくいための塗料選びや、施工のベストタイミングまで紹介します。

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  • ・カビ・藻・苔の基礎知識を知りたい
  • ・品川区ならではの発生原因を知りたい
  • ・再発防止の塗料選びを知りたい
この記事で伝えたいこと

・カビ・藻・苔の基礎知識が分かる

・品川区ならではの発生原因が分かる

・再発防止の塗料選びが分かる

本記事の目次

1. はじめに

1-1. 品川区で増えやすい背景と課題

品川区では、湾岸エリアの再開発や住宅密集地が多く、築20~30年を超えると住宅の外壁リフォームの必要があると言われています。特に、海に近い地域では「塩害」による金属部材の劣化、高層ビルが立つエリアでは「日照や風通しの影響」で結露や外壁の汚れが目立ちやすいのが特徴です。品川区は都心に近いため立地建物が密集しており、工事スペースの確保や近隣への配慮も課題となります。

2. カビ・藻・苔の基礎知識

2-1. カビ・藻・苔の違いと見分け方

カビ

カビは、真菌類のカビで、外壁の表面に黒や茶色の斑点として現れるのが特徴です。特に北側の外壁や風通しの悪い部分、雨が当たりやすい場所に発生しやすく、湿度が高い環境を好みます。放置すると外観を大きく損なってしまいますし、塗膜の劣化や素材の耐久性低下を招く原因になるため、早めの対応が必要です。

外壁のカビ

藻は、植物に近い微生物で、緑色や茶色の膜状に広がるのが特徴です。日陰で湿気がこもる場所や、雨水の流れが多い外壁に出やすく、触れるとぬめりを感じることがあります。外観を汚すだけでなく、藻が広がると外壁表面の防水性が落ちることもあります。

外壁 藻

苔は藻よりもさらに植物に近く、立体的にモコモコと盛り上がるように生えます。濃い緑色をしており、外壁の隙間や屋根・ブロック塀の表面に根を張るのが特徴です。そのまま置くと素材の隙間を押し広げて劣化を進めるため、外壁材の寿命を縮めてしまうリスクがあります。

外壁 苔

2-2. 発生しやすい環境と方角(北面・植栽周り・水はね)

カビ・藻・苔は湿気や日当たりの条件に大きく左右されます。特に発生しやすいのは「北面」で、日光がやや弱く乾燥しにくいため、常に湿った環境が保たれてしまうからです。また、庭木や植栽の周囲にも注意が必要です。さらに「水はね」が多い場所、例えば床からの泥の跳ね返りや雨樋下なども発生の温床です。特に外壁下部は水分や汚れが残りやすく、苔や藻が広がりやすい傾向があります。これらの条件が揃うと、見た目だけでなく外壁材の劣化スピードも早いため、定期的な清掃や防藻・防カビ塗料の利用が発生を防ぐでしょう。

2-3. 放置リスク(塗膜劣化・含水・美観低下)

カビ・藻・苔をそのまま放置すると、外壁の耐久性や見た目に大きな影響を与えます。まずは「塗膜の劣化」ですが、微生物が塗装面に付着して繁殖すると、塗膜を分解・侵食しやすくなり、防水性が低下してしまいます。その結果、外壁材に水が染み込みやすくなってしまい、「含水」が進んで建材の膨張が起こります。さらに、外壁の表面に黒ずみや緑色の汚れが放置されていると、「美観低下」にも直結します。せっかくの住まいの外観が古びて見える、資産価値に影響を及ぼす可能性があります。

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3. 品川区ならではの発生原因

3-1. 気候・湿度・日射の季節差

品川区は東京湾に近い立地のため、年間の滞在湿度が比較的高く、特に梅雨や夏場には外壁にカビ・藻・苔が発生しやすい環境になります。沿岸部から吹き込んだ湿った風が外壁表面の乾燥を恐れ、北面や風通しの悪い場所に水分が長く滞留することが多いです。結露が発生し、外壁に水分が付着するため微生物の生育基盤となります。さらに都市部特有のヒートアイランド現象で昼夜の温度差が大きくなり、日射の当たり方や季節ごとの光の角度によって、外壁の一部だけ乾燥しにくい箇所ができることも少なくありません。

3-2. 住宅密集/日陰・通風・雨樋不良などの立地

品川区は住宅密集地が多く、隣家との距離が近いために外壁に十分な日射や風通しが確保されにくいのが特徴です。特に北側や植栽に囲まれた面では乾燥が遅く、湿気がこもりやすくなります。さらに、高層ビルやマンションに隣接する住宅では、日陰となる時間が長く、外壁表面が常にしっとりした状態になり、カビや藻の繁殖が起こりやすくなってしまいます。また、雨樋や排水設備の不良も落ちません。排水がうまく流れないと外壁に水はねや雨だれが発生し、そこから汚れや湿気が定着して微生物の温床になります。

3-3. 典型的な事例(道路沿い・湾岸風・樹木近接)

品川区でよく見られる典型的な外壁汚れがあります。まず道路沿いの住宅では、車の排ガスや粉じんが外壁に付きやすく、黒ずみ汚れと一緒にカビや藻の養分となるため、劣化が早まってしまいます。潮風に含まれる塩分が外壁に結露や湿気を引き込みやすく、金属部のサビや塗膜の劣化を促進します。そして樹木間近の住宅では、落ち葉や樹液が外壁に付着し、その周辺に湿気がこもことで苔や藻が繁殖しやすくなります。

安い外壁材の種類

4. DIYでできる一次対策と安全ライン

4-1. 中性洗剤+柔らかブラシでの軽微汚れ対応

カビ・藻・苔の発生初期であれば、家庭でもできる簡単な対策方法があります。汚れが落ちやすいように外壁を軽く水で湿らせます。中性洗剤を水で薄め、ブラシに少量つけて汚れ部分を優しくこすって汚れを落とします。作業後は水で十分に洗い流し、洗剤が残らないように注意しましょう。安全面では、屋根や高所での作業は危険が伴うため、脚立やはしごの安定を確保し、手すりや安全帯を活用することが必須です。まず一次対策として、軽微な汚れの発生初期の対処に備えておきましょう。かなり深刻な汚れの場合は専門業者への相談を推奨します。定期的にチェックして早めに対処することで、外壁の劣化を早めに対処できます。

4-2. 避けたいNG(強アルカリ・高濃度塩素・高圧の当てすぎ等)

外壁のカビや苔を落とす際に注意したいのが「やりすぎ清掃」です。まず、強アルカリ性の洗剤は塗膜を化学的に傷め、早期劣化の原因になります。また、高濃度の塩素系漂白剤も一時的にはきれいに見えますが、外壁材を変色させたり金属部を警戒させるリスクが高く、強く当てすぎると、塗装面が剥がれたり防水層が破損する恐れがあるため避けたほうがう無難です。短期的には汚れが落ちても、長期的には外壁の寿命を縮める結果となるため、自己流で強い薬剤や長時間な圧力を使うのはNGです。基本は中性洗剤+やさしいブラシでの対応を心がけ、頑固な汚れは専門業者にお任せした方が安全で安心です。

4-3. 業者に切り替える判断基準(面積・高所・再発速度)

外壁のカビや苔の清掃はDIYで対応できる範囲もありますが、状況によっては専門業者にお任せたほうが安心です。そのポイントの一つは「面積」です。広大な面積の場合、自分でやるのは大変です。「高所」の場合も同様です。リスクが高いDIYでは危険なので、必ず業者に依頼しましょう。さらに「再発速度」も基準になります。清掃してもすぐに汚れが戻る場合、下地や塗膜の劣化、防水不良が背景にある可能性があり、根本的な対策が必要です。

5. 業者クリーニングの比較

5-1. 高圧洗浄:特長・適用・注意点

高圧洗浄は、外壁に付着したカビ・苔・藻・黒ずみなどを強い水流で一気に流す方法で、最も一般的なクリーニング手段です。薬剤を使わずに水圧の力で落とすため、環境に優しく、短時間で処理できるのが大きな特徴です。しかし、シーリングを傷めるリスクがあり、劣化の進む外壁では底の剥離や浸水の原因になることもあります。また、苔やカビの根が深い場合は、一度の洗浄では再発防止が、後から防藻・防カビ処理を併用するのが効果的です。さらに、周囲への水はねや騒音が発生するため、事前に近隣への説明をきちんとしておきましょう。

5-2. バイオ洗浄:薬剤の仕組み・効果・定着

薬剤の仕組み

バイオ洗浄は、カビや藻、苔を物理的に削ぎ落とすのではなく、薬剤の力で「分解」して処理する方法です。専用の薬剤には有機系の洗浄成分や微生物分解型の成分が含まれており、外壁表面だけでなく細かい隙間や凹凸部分にまで浸透します。その結果、表面に付着している菌だけでなく、奥まで入り込んだ菌糸や根の部分まで死滅させられるのが特徴です。

効果

通常の高圧洗浄では落としきれないカビや苔の根まで対処できるため、見た目の汚れを落とすだけでなく「再発防止効果」が高い点が大きなメリットです。また、物理的に強い水圧をかけるわけではないため、外壁の塗膜や素材自体を傷めにくいという利点もあります。築年数が経過して塗膜が弱っている住宅や、繊細な素材の外壁にも向いている方法です。

定着

バイオ洗浄の薬剤は、施工後もしばらく外壁表面に残り続け、菌や藻が再び繁殖しにくい環境をつくります。これを「定着効果」と呼び、長期的に美観を維持することに役立ちます。ただし、効果が出るまでに時間がかかるため、即効性という点では高圧洗浄に劣ります。また、薬剤の臭いや流出への配慮も必要なため、専門業者に依頼するのが安心です。

5-3. 低圧温水/ソフトウォッシュ:塗膜や目地に優しい選択

低圧温水洗浄やソフトウォッシュは、外壁へのダメージを最小限に抑えながら汚れを落とす方法です。低圧温水は高圧のように強い力をかけず、温水の洗浄力を利用して油分や藻類を優しく分解することができます。ソフトウォッシュは薬剤と低圧散布を組み合わせ、目地やシーリング材を傷めずに広範囲を処理できます。特にサイディングやモルタル、経年で塗膜が弱った外壁に適しており、長期的な素材保護を重視する場合に有効です。

5-4. 足場・養生・排水・近隣配慮の基本

外壁クリーニングを安全かつ確実に行うためには、足場や養生、排水処理、周辺配慮が必要となります。足場は高所作業の安定性を確保し、作業効率や安全性を高めてくれます。養生は窓や植栽、周囲の建物を洗剤や水から守ってくれます。しかし、排水は洗浄で流れた汚れや洗剤が排水溝や近隣地に影響を与えない管理が必要となります。また、近隣への水しぶきや騒音への配慮も信頼性を高める重要なポイントです。

6. 再発防止は“塗料選び”で決まる

6-1. 防かび・防藻グレードの選定ポイント

外壁のカビや藻の再発を防ぐには、塗料選びが非常に重要です。市販される塗料には、防カビ・防藻成分が含まれていますが多くありますが、性能や持続期間には差があります。一般的な塗料では数年で効果が薄れ、湿気や雨水の影響で時々藻やカビが発生することがあります。選択のポイントは自宅の立地環境を確認することです。北側や植栽周りなど湿気が多い場所は、防かび性能の高い塗料を選んだ方が安心です。品川区のように海風や湿気の影響を受けやすい地域では、耐久性の高いフロア系や無機系塗料がよく見られます。また、外壁内部の湿気を逃がす透湿性のある塗料を選ぶことで、壁内結露によるカビ発生リスクも抑えられます。なお、塗料のグレード別目安としては、シリコン系で約5~7年、フッ素系で約10年、無機系で15年の防カビ・防藻以上の効果が期待できるでしょう。

 

6-2. 低汚染・親水性コーティングの利点

外壁の美観と耐久性を長くさせるには、低汚染・親水性コーティングの活用が効果的です。低汚染塗料は、雨水で汚れやほこりを自然に洗い流す性質があり、藻やカビの付着を抑えます。また、親水性コーティングは水を広げて膜状にするため、表面に水滴が付きにくく、汚れや微生物の繁殖を防ぐ効果があります。品川区の住宅は、湾岸部の潮風や密集地特有の湿気の影響で外壁が汚れやすく、一般塗料では数年で黒ずみや藻の発生が目立ちます。低汚染・親水性塗料を選ぶことで、洗浄やメンテナンスの手間を省くだけで、長期的に外壁を美しく眺めることができます。また、塗膜の上から施工できるタイプも多く、全面塗り替えのコストや工期を抑えながら、雨水による洗浄効果で外観維持に貢献します。特に日陰や植栽周りの再発リスクが高い部分を重視して使用すると、より効果的です。

親水性コーティング

 

6-3. 下塗り・添加剤(防カビ剤)効果的な使い道

外壁のカビや藻を防ぐには、上塗り塗料だけでなく、下塗り段階での対策が非常に重要です。防カビ剤を下塗りすることで、外壁表面の微細な凹凸や隙間まで保護でき、上塗り塗料だけでは届きにくい箇所の藻やカビ発生を防ぎます。特に湿気がたまりやすい北面や植栽近く、水はねが発生しやすい基礎周囲などは、防カビ剤入りの下塗り効果を発揮するポイントです。さらに、防カビ剤入りの下塗りは、外壁材の吸い込みムラを抑えて上塗り塗料の密着性を高める働きもあります。これにより、塗膜の剥がれや寿命を防ぎ、外壁全体の耐久性を向上させることができます。施工時のポイントとして、塗装前の高圧洗浄や下地補修を確実に行い、均一に下塗りを行うことです。このように、下塗り段階で防カビ剤を活用することで、外壁塗装全体の耐久性と美観を高め、日常的なメンテナンスの手間も軽減できるため、品川区の住宅でもおすすめの施工手法です。

 外壁のカビ

6-4. 艶・色選びと汚れ目立ちにくさ

外壁塗装では、塗膜の艶や色の選び方が、汚れの目立ちや美観維持に大きく影響します。艶塗料は光沢跡があり、見た目は美しいですが、雨だれやほこりの跡が目立ちやすく、特に湾岸部や住宅密集地のような湿気や塩害を受けやすい環境では注意が必要です。色選びも汚れの目立ちに関わる重要な要素で、淡色は汚れや藻・カビの跡が目立ちやすい方、色や濃色を選ぶことで、視覚的に汚れが目立ちにくくなります。さらに、外壁全体のデザインや周囲の景観、住宅の印象も考慮することで、耐久性だけでなく住まいの美しさも両立できます。

品川区の外壁防水

7. 素材別、効果的な対策例

7-1. モルタル:吸水とヘアクラック対策

モルタル外壁は、施工時の水分量や乾燥条件により吸水性が高く、雨や湿気を吸い込みやすい特徴があります。これは、冬季の凍害や塗膜剥離の原因となるため、防水性を高める下地処理が重要です。具体的には、モルタル表面に浸透性の下塗り材を塗布し、水分の侵入を防ぐことが効果的です。また、ヘアクラック(髪の毛ほどの細いひび割れ)が発生しやすいため、塗装前に微細クラック専用の補修材で補修し、樹脂系プライマーで表面を均一に整えておくと、塗膜の密着性が向上します。さらに、トップコートや防水塗料には、防カビ・防藻性や撥水性を守った製品を選ぶと、長期的に外壁を守ることが可能です。

7-2. 窯業系サイディング:目地シーリングと通気層

窯業システムサイディングは、セメントと繊維を混ぜた外壁材で、耐久性やデザインに優れています。ただし、目地部分からの雨水浸入や壁内結露のリスクがあるため、適切なシーリングと通気層の確保が必須です。外壁と下地の間に通気層を置くことで、壁内の湿気が排出され、結露やカビの発生を防止できます。通気層は、サイ裏側に胴縁を邪魔することで自然換気を心がけ、雨水の滞留を防ぐ仕組みです。これにより、窯業系サイディングの耐久性と美観を維持でき、品川区の湿度が高い環境でも安心して利用できます。

7-3. タイル:目地・ピンネット・薬剤選定

タイル外壁では、目地劣化や浮きが雨漏りや美観低下の原因になります。施工では、まず目地シールを打ち替え、必要に応じて裏モルタルやピンネット工法でタイルの固定力を補強します。また、タイル材や次にモルタルに当てた防水・防カビ剤を選ぶことで、耐久性を高め、再発リスクを抑制することが可能です。これらの対策により、品川区の湿潤環境でもタイル外壁を長期保護できます。

7-4. ALC:c・補修の要点

ALC(軽量気泡コンクリート)外壁は、多孔質で吸水性が高く、湿気や雨水の影響を受けやすいため、防水対策が特に重要です。施工ではまず、下地表面の清掃・劣化部補修を行い、防水シートやプライマー、その上で、弾性系塗料を塗布することにより、外壁の細かいひび割れに追従し、防水性能を一応維持できます。また、既存のクラックや欠損がある箇所は、エポキシ樹脂注入や補修用モルタルで補強することで、塗膜との密着性を確保し、再発を防ぎます。特に品川区のような湿潤で降雨量の多い地域では、ALC外壁の水分管理が劣化防止の鍵になります。塗料の下地を均一に仕上げることで、弾性塗料の塗膜が均一に形成され、外観美化にもつながります。定期的な点検と、軽微なクラック補修を行うことで、ALC外壁の耐久性と防水性を長期的に維持できます。

8. こんな症状は“塗り替え”サイン

8-1. チョーキング(手に白粉)と塗膜寿命

外壁を触ったときに手に白い粉がつく「チョーキング」は、塗料の顔料がや紫外線雨風で分解し、塗膜の劣化が進んでいるサインです。特にシリコン系やアクリル系塗料では、築8~10年程度で発生しやすく、塗膜の防水・耐候性能が低下していることを示しています。チョーキングが確認できた場合、雨水の浸入やひび割れの不具合が進む前に塗り替えを検討することが重要です。また、外壁の色あせや明るさ低下もあせてチェックすることで、塗膜の寿命を総合的に判断できます。放置すると外壁材自体の劣化を早め、早めの補修や再塗装で住宅の耐久性と美観を定めることがポイントです。

8-2. クラック種別(ヘアライン/構造)と対処

外壁に入る「クラック(ひび割れ)」は、その種類によって危険な対処方法が大きく異なります。かなり多いのは「ヘアラインクラック」と呼ばれる髪の毛ほどの細いひびです。「構造クラック」は幅0.3mmの深いひび割れを通り抜け、建物の構造的な動きや地盤沈下、耐力不足などが原因となる場合があります。この場合は塗装で見るだけでは分かりにくく、エポキシ樹脂による注入やUカット・Vカット工法での補修、場合によっては構造的な補強が必要です。見た目では判断が難しいため、幅や深さり専門業者に診断してもらえるのが安心です。クラックは住宅の寿命に直接症状のため、早期発見・適切な補修が長期的な安心につながります。

03_壁面クラック補修01_瓦屋根の雨漏り

8-3. 目地シーリングの割れ・痩せ

サイディング外壁やALCパネルの継ぎ目に充填されているシーリング材は、建物の動きを吸収し雨水の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。隙間から雨水が入る危険があります。小さな劣化でも放置すると内部の防水紙や下地材を傷めるため、打ち替えや打ち増しによる補修が必須です。塗装ついでに点検・交換することで建物全体の耐久性を守ることができます。

2-1シーリング材の劣化

8-4.「洗浄→短期再発」ループの見極め

外壁のカビや藻を高圧洗浄などで落としても、数か月から1年以内に再発する場合は「洗浄だけでは対応しきれない」状態に出ています。塗膜性能が改善されていれば、繰り返しループが続けられます。この段階では、美観の問題だけでなく外壁材の含有水や塗膜の早期劣化も進行するため、より耐候性・防カビ性の高い塗料での塗り替えや、通気性・排水環境の改善を行うことが有効です。

9. スケジュールと時期の考え方

9-1. ベストシーズンと気象条件(乾燥・気温・梅雨回避)

春・秋がベストシーズン

外壁塗装や洗浄、防カビ対策の最適な時期は、一般的に春(3~5月)と秋(9~11月)です。これらの季節は気温と湿度が安定しており、施工後の塗膜が均一に乾燥・硬化しやすい環境が整っています。気温15~25℃、湿度60%前後。この範囲であれば、塗料が持つ性能を最大限に引き出すことができます。

夏季施工の注意点

夏は見た目が早く作業しやすそうに思いますが、気温が高すぎると塗料が急速に乾燥してしまいます、塗りムラや光沢不良を起こすリスクがあります。

冬季施工の取り組み

冬は逆に、気温が5℃以下とまた、霜や結露の影響で乾燥に時間がかかり、仕上がりに遅れることもあります。そのため冬季施工はスケジュールが伸びる傾向にあります。

梅雨・秋雨を重視

特に注意すべきは梅雨(6~7月)や秋雨前線の時期です。雨量や湿気が多く、塗料の乾燥が逃げるだけでなく、密着不良や塗膜の膨張につながるリスクがあります。そのため、これらの時期は避けてスケジュールを組むのが基本です。

生活スタイルとの調整

施工期間中は足場や養生で窓が開けにくい、そのために生活のしやすさも考慮して時期を決めることが大切です。気候条件と生活の都合を合わせれば、仕上がりと快適さを両立できます。結論としては、「春・秋を基本軸に、梅雨と真冬を見据えて」というシンプルな考え方が、失敗しないポイントです。

9-2. 典型的な工程スケジュール(点検→洗浄→下地→塗装)

外壁や防カビ・防藻対策は、一定の流れに従って進むことで品質が安定します。最初のステップは塗装点検です。外壁全体のひび割れや汚れ、シーリングの劣化をチェックし、必要な補修内容を明確にします。次に下処理の段階に入ります。小さなクラックにはシーリングやフィラーを塗り、脆くて古い塗膜はケレン作業で除去します。下塗り材(シーラー・プライマー)を塗布することで、新しい塗料の密着性を高め、耐久性の土台を作ります。最後に塗装の工程ですが、通常は「下塗り→中塗り→上塗り」の3工程で、塗料メーカーが推奨することが塗布量と乾燥時間を守るための目安です。これらを守らないと、塗膜の老化や早期劣化の原因になります。

 

9-3. 雨天・台風期の段取り/順延時の対応

外壁塗装は、時に雨や台風期は特に注意な段階が必要です。雨天に塗装を強行すると、塗料が流れ密着不良を起こしたり、数年で剥離や膨張の原因になります。そのため施工業者は天気予報を確認しながら、洗浄や下地処理など雨でも対応できる工程を先に行う、塗装工程は必ず晴天や乾燥日を選びます。台風接近時は足場や養生シートを事前に安全対策としてたたむこともあり、順延が起こるのは自然な対応です。実施主は予定が延びても「品質を守るための判断」を理解することが重要です。

10. 品川区“あるある”発生ポイント&チェックリスト

10-1. 北面・植栽・犬走り・雨樋・窓まわり

品川区の住宅でよく見られるカビや苔の発生スポットには、いくつか共通の「あるある」があります。まず北面の外壁です。日射が少なく湿気がこもりやすいため、黒カビや緑藻が最も繁殖しやすい場所です。さらに庭木や隣の家の植栽が近づくと、風が通るようになり、葉からの水分も加わって汚れが加速します。また、建物周囲の犬走り(基礎脇の細い通路)は、雨水が跳ね返りやすく、壁際に点状の汚れや苔が目立ちやすいポイントです。それに加えて、雨樋の到来や、屋根やベランダ、排水溝などで給水のための傾きがあると、オーバーフローした水が外壁を濡らし続け、黒ずみの筋汚れが定着します。さらに見落としがちなのが窓まわりです。結露やサッシから水だれで外壁に筋状の跡が残り、時間とともにカビや藻の温床になります。

10-2. 月次セルフ点検のやり方

外壁の劣化や汚れは、月に一度のセルフ点検で早期に気づくことができます。まず建物を一周し、北面や日陰になりやすい植栽付近、犬走りなど湿気がたまりやすい箇所を重点的に観察します。窓まわりや雨樋の下も確認し、水跡だれや苔・藻、黒ずみの広がりをチェックしましょう。また、変化の記録として写真を毎月撮影すると、汚れや劣化の進み具合が分かりやすくなります。点検時に気になった小さな問題はメモして、必要記録に応じて専門業者への相談や部分補修の判断材料にすることが重要です。

10-3. 記録・写真・問い合わせメモの残し方

外壁などの点検記録を行った際は、必ず残すことが大切です。スマホやデジで劣化箇所を撮影し、日付・場所・状況をメモに添えて、劣化の進行や再発の傾向を確認しやすくなります。さらに、気になった点や疑問も一緒に記録しておくと、専門業者に相談する際の説写真とメモをセットで管理することで、補修の優先順位の判断依頼や見積り時に役立ち、長期的なメンテナンス計画の精度を高めることができます。定期的に更新し、過去の記録と比較することで、外壁の状態を客観的に把握できる一つの大きな楽しみです。

11. よくある質問

Q1. DIYの薬剤は何を使えば安全?

A.中性洗剤や弱めの専用カビ・藻クリーナーがおすすめ。強アルカリや高濃度塩素系は塗膜や健康に影響するため注意。
Q2. バイオ洗浄だけで再発はどの程度抑えられる?

A.汚れや微生物の除去には有効ですが、塗膜保護や防カビ塗料の併用で長期的な再発防止効果が高まります。
Q3. 防かび・防藻塗料の“艶”はどれを選ぶべき?

A.艶ありは汚れが良く、艶消しは見た目が落ち着く。北面や雨水の当たりやすい箇所は中艶~艶ありが汚れ落ちている。
Q4. 植栽や打ち水など生活習慣が影響する?

A.葉の影響や水はねによる湿気で再発しやすい。剪定や排水改善でリスクを下げられる。
Q5. 北面だけの部分対応でも大丈夫?

A.北面は湿気が多く発生しやすいが、周囲とのバランスや再発防止を考えて、可能であれば全面点検・交換が安心。
Q6. 雨樋や基礎の補修も同時に必要?

A.外壁だけでなく排水や基礎が劣化すると再発リスクが高まるため、同時確認・補修が必要です。
Q7. マンション共用部での注意点は?

A.共用部は管理規約に従う必要があり、施工業者協議や近隣調整が重要です。
Q8. 工期はどれくらい?(規模別の目安のみ、費用は記載しない)

A.戸建ての外壁クリーニングや部分塗装なら1~3日、全面塗装や防水工事は1~2週間が目安です。

12. まとめ/これからできること

12-1.まとめ(原因→洗浄→塗装→再発防止)

外壁に発生するカビや藻は、北面などの日当不足、湿気がこもる立地、排水不良、経年劣化で防水性を守った塗膜など、複数の懸念が重なって生じます。一般的な高圧洗浄は表面の汚れを落とすのに有効ですが、微生物の根を残すとしばらくで再発する恐れがあります。そのため、バイオ洗浄剤を併用したり、低圧温水洗浄を用いたりすることで、素材を傷めずに根まで除去することが理想です。洗浄後は下地の補修を行い、適切な塗装で外壁を保護します。塗料は防かび・防藻性能や低汚染性を備えたグレードを選ぶことが再発防止のポイントです。さらに艶や色を工夫すれば、汚れが目立ちにくく、美観も楽しめます。点検記録や外壁の手入れ、排水経路の確認といった生活習慣の工夫が、外壁の清潔さと耐久性を維持します。

12-2. これからできること(セルフ点検→写真→相談予約)

外壁のカビや藻対策考える際、まずは今日から設置するのが「自己点検」です。特に北面や植栽に近い部分、雨樋や窓まわりなどは汚れやすいため、月に一度程度の目視確認を習慣にすると小さな異変に早く気づけます。さらに「相談予約」先に進めば、専門家が現地を確認し、洗浄や塗装、補修が必要かどうかなど具体的にアドバイスさせていただきます。特に品川区のように湿気や日照条件が場所ごとに異なる地域では、自己だけで判断して進むよりも、専門家の知見を取り入れたほうが安心です。

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