本記事の目次
プロの外壁塗装とDIYの違い
施工技術
外壁塗装の施工には専門的な技術が必要です。均一な塗装や塗料の適切な厚さを確保するためのテクニック、施工の手順など熟練の技術や経験がなせる技です。素人でも見様見真似でできますが、仕上がりに大きな差が生まれてしまいます。技術者だからこそ、高品質の仕上げを提供することができるます。
専用塗料
プロにはプロ専用の塗料があります。例えば、ホームセンターで販売されている商品には、樹脂成分が1%しか入っていないことがあります。しかし、プロは専用塗料を使用することができるため、樹脂塗装であれば、耐用年数が20年持つという塗料を使って塗装することが可能です。一般的に手に入る塗料を使うか、専用塗料を使うかで、コストパフォーマンスは大きく変わります。
外壁塗装の手順
足場を組む
高いところの塗装は、高所作業となるため法令で足場の組み立てが必要になります。また塗料や洗浄水が隣家に飛び散ってしまわないように、飛散防止のシートもかけます。足場は組むのに資格が必要なので、初心者では組めません。
汚れを落とす
住宅の外壁の塗り替えにおいて塗装前には高圧洗浄を施す業者がほとんどです。外壁の表面には長年のあいだについた汚れやほこり、カビなどが発生しています。すでに塗装の表面が劣化し、チョーキング現象が起きてる場合も塗膜を一緒に洗浄します。塗装箇所が汚れたままだと、何を塗っても剥がれてしまうためです。屋根も一緒に塗装する場合は屋根から下へと汚れを落としていきます。また、高圧洗浄の後は最低でも24時間、乾燥させます。
下地補修
下地補修は、塗装工事の中でもっとも大切な工程です。この作業をおろそかにすると、いくら高級な塗料を塗っても意味がなくなります。また、下地補修は業者にとって最も手抜きのしやすい部分でもあります。それは塗装工事が完了してしまうと、この下地補修をしっかり行ったかどうかはプロが見てもなかなか分かりません。裏を返せば、この作業の出来次第で不具合が発生したり、塗料の剥がれの原因を引き起こしたりします。ですので、ここがプロの腕の見せどころと言っても過言ではありません。
養生する
養生は、塗装する範囲を養生テープ、プラスチックシート、養生ネット、養生パッドなどで覆い、塗装作業中に塗料が飛び散ることを防ぐ役割をしてくれます。窓サッシ・玄関ドア・エアコンの室外機・玄関タイル・庭木などにペンキが飛び散ってしまってはいけません。窓サッシのまわりなどは、まっすぐなラインがでるようにきれいに養生するのがポイントです。養生することで、塗料の飛沫から住宅を守れます。
下塗り
下塗りは、下地となる外壁材と中塗り・上塗りの塗装を密着させる重要な工程です。下塗りは外壁が塗料を吸収することを防ぐ役割もあります。下塗りを丁寧に行っていないと、塗料が剥がれやすい外壁となってしまうため、塗りムラがないようしっかりと塗装することが大切です。下塗り用の塗料を選ぶときは、耐久性や密着性が高いものを選ぶことが重要です。プロは適量の塗料を使い、均一な厚みで塗り広げることができます。
中塗り
下塗りが完了したら中間検査を行います。中塗りは、下塗りと上塗りの間に中間層を作り、塗料の厚みや色の均一性を調整することです。中塗りは塗膜の厚みを一定の量確保することで、塗料が本来持っている機能を発揮させ塗装を長持ちさせることができ、上塗りを補強することに繋がります。中塗りのやり方は、下塗りと同様です。塗布が終わり、中塗りが完全に乾燥したら、壁面の状態を確認します。均一な塗り面が得られているか、欠損やムラがないかを注意深くチェックしましょう。必要に応じて追加の中塗りを行います。
上塗り
上塗りは、最終的な仕上げの工程です。見た目と耐久性を左右する重要な作業です。外壁塗装を美しく仕上げるために、均一かつ平滑に塗るようにします。塗り残しやローラー、刷毛(はけ)などのあとが残らないように丁寧に塗っていきます。基本的に中塗りと上塗りは同じ色で塗装します。
点検と足場解体
作業した場所の片付け、点検を行います。次に養生シートやビニールシートをはがしていき、塗料のはみ出しや垂れた部分を確認しながら手直しをして、それが終わったら丁寧に清掃を行います。そして外壁や住宅を傷つけないように丁寧に足場をばらして工事完了です。また、周辺の建材や窓ガラスに塗料が付着していないかも確認します。
DIYにつきましては、下記の記事を参考にしてみて下さい。
まとめ
外壁塗装の手順だけを見るとDIYでもできそうですが、実際は専門的な技術や知識が必要な作業で、自身での作業は高いリスクをともないます。最悪の場合、高所作業中の事故や、作業のミスによる問題が発生する可能性もあります。どの工程もその美しさや塗料の機能性を活かす為に必要な工程です。専用塗装を使ったり、施工技術を持ち合わせているのは、プロならではの技といえるでしょう。
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