外壁塗装での艶あり塗料とは？艶の種類やメリット・デメリットのまとめ

本記事の目次

塗料の艶の種類
艶あり塗料のメリット
艶ありデメリット
- 艶は数年で消える
- 艶が目立つ
艶なしの塗料につきましては、下記の記事を参考にしてみて下さい。
まとめ

塗料の艶の種類

塗料の艶には5段階あり、どれを選ぶかによって光沢度が変わります。外壁塗装をするにあたり、平面に60度の角度から光を当てて、反射した光を測定し、艶の有無の尺度としています。グロス値と呼ばれるもので、当てた光を100として、何%反射するのかを測定した値です。

艶有り

艶有りは、反射率70%以上を指します。見た目に光沢があり、光に照らされるとツヤツヤと光るので新築、新品な塗り替え感が強く出ます。手触りはツルツルとしており、汚れに強く艶消しよりも耐候性に優れていることが大きなメリットです。また、塗装が剥がれるわけではありませんが、艶は経年とともに無くなっていきます。

7分艶

7分艶は、反射率５５％以上、６５％以下程度、と言われています。一般的には、7分艶塗料で艶有り塗料の耐候性の7割ほど、3分艶塗料で3割ほどと言われており、耐候性は艶によって変化していきます。

5分艶

5分艶は、反射率３０％以上、４０％以下程度、と言われています。5分艶だと反射率は50％程度に思えてしまいますが、実際はそれよりも低い数値になりますので注意が必要です。

3分艶

3分艶は、反射率１０％以上　２０％以下程度、と言われています。3分艶は完全な艶消し塗料ではないものの、艶消し塗料に分類されることが多いです。ほぼ艶のない状態ですが、わずかに艶を感じることができます。

艶消し

艶消しは、艶がある塗料に対して艶の調整剤という、添加物を混ぜ込むことで塗った後に艶が出ないように調整しています。艶調整剤を混ぜる事によって、塗料を塗った後の膜である塗膜の表面が細かい凹凸な形状になります。この形状が光を分散反射するため、艶がなくなって見える、という仕組みです。原料である樹脂そのものに光沢の出にくいものが使われているだけでなく、添加比や粒子径が調整されているため、塗料を外壁に塗った時に、輝きを抑えることができるのです。

艶あり塗料のメリット

耐久性が高い

艶あり塗料は、艶なし塗料と比べ、調整剤を混ぜて艶を消したりしていないため、余計なものが入っておらず、本来の耐久性と耐候性を発揮することができます。艶消し塗装と艶有り塗料の耐候性は、一般的には、７分艶を使用した場合、艶有り塗料の耐久性の７割ほど、３分艶を使用した場合は、３割ほどと言われております。

汚れが付きにくい

艶ありのツルツルとした滑らかな表面は、塗膜を劣化させる原因になる砂やホコリ、排気ガスなどの汚れが付きにくく、カビや苔も防ぐ効果があります。

光沢感がある

艶あり塗料はピカピカ、ツヤツヤといった見た目で、塗装後は新築時のように光沢感があり美しい仕上がりを楽しむことができます。サイディングの凹凸が強調され立体感を感じられるのも大きな魅力です。

種類が豊富

艶あり塗料は、さまざまなメーカーからたくさんの種類が販売されているため、外壁塗装する際の選択肢が充実しています。色もバリエーションが豊富なため、選びやすい塗料です。

艶ありデメリット

艶は数年で消える

艶あり塗装で艶を楽しめるのは通常塗り替えてから2～3年程度と言われています。経年劣化で艶は徐々になくなってしまいます。塗装が剥がれるわけではないですが、艶を楽しみたい方はこまめな再塗装が必要でしょう。

艶が目立つ

艶あり塗装で、物を見る角度や使用する塗料の種類によっては、艶が眩しかったり主張が強いと感じる可能性があります。感じ方は個人の好みによって変わりますが、艶の光り方を調節出来なかったり、塗料と下地の相性によっては光りすぎて眩しい、ということもありえます。屋根に艶があると非常に眩しくなってしまう場合がありますので、気をつけましょう。

艶なしの塗料につきましては、下記の記事を参考にしてみて下さい。

まとめ

艶は光の反射率によって7分艶や5分艶に分けることが出来ます。艶が減っていくにつれ、耐候性も低くなってきます。艶あり塗装は、耐久性や耐候性が高く、種類も豊富で選びやすい塗料だと言えます。外壁塗装を考えていて、特にこだわりがないのであれば艶あり塗料はおすすめです。しかし、艶は経年劣化とともになくなってしまいますので、ずっと艶を保ちたい方には大きなデメリットになるでしょう。