木造スレート葺きって何?知っておきたい住宅専門用語

木村 慎吾
木村 慎吾
  • 賃貸や中古物件で「木造スレート葺き」という言葉を耳にしたことはないですか?

    そもそも、スレートって何?という方や木造スレート葺きというのはどのような住宅の事を指すのかという知っておきたい住宅専門用語を今回は解説したいと思います。

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● 木造スレート葺きとは何かを知りたい

● そもそもスレートって何かが分からない

この記事で伝えたいこと

● 木造スレート葺きが何か分かる

● 屋根材のスレートがどんなものなのか分かる

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最近、屋根のリフォームをはじめ賃貸住宅のチラシなどに『木造スレート葺き』と記載することが増えています。

 

「スレート」についてはなんとなく理解している方でも、「木造スレート葺き」となるとまったく別の専門用語のように聞こえてしまいますよね。

 

では「木造スレート葺き」とは一体何なのでしょうか?

木造スレート葺きの特徴を知り、屋根のリフォームや葺き替えなどにお役立てください。 

木造スレート葺きとは

木造スレート葺きを簡単に表現すると、「一般的な住宅」のことです。

 

「木造」「スレート」と単語を2つに分けて考えるとわかりやすいかもしれません。

“スレート屋根でできた木造住宅“。つまり一般的な住宅は、ほとんど木造スレート葺きと考えて良いでしょう。

 

賃貸住宅のチラシなどには「木造スレート葺き2階建て」などの表記をしていることもありますが、これもスレート屋根でできた、2階建ての木造住宅を指します。つまり一般的な住宅は、ほとんど「木造スレート葺き」なのです。 

木造スレート葺きが選ばれる理由

ほとんどの住宅は木造です。

住宅の屋根材は、瓦や金属屋根など自由に選べますが、その中でも最近は「スレート屋根」が最も選ばれています。

 

スレート屋根が注目を浴びはじめた大きな理由は、「耐震性」にあります。

東日本大震災や北海道地震、熊本地震などで多くの住宅が損壊しました。

特に1981年以前に建てられた建物は耐震性に不安があり、政府からはリフォームを強くすすめられています。

 

私たちが感知する「揺れ」は、住宅の耐震性能によって大きく差が開きます。

1981年以前の建物はもちろん、瓦など屋根に重い物が乗っている住宅ほど、揺れの影響を直に受けるのです。

 

複数回の地震と多くの家屋倒壊を経て、「屋根はできるだけ軽量のものが良い」といわれるようになりました。そこで注目されたのが、スレート屋根です。

瓦や金属など重量がある屋根を乗せている家庭は、次々とスレート屋根にリフォームして軽量化をはかりました。

 

地震が起きるのを防ぐことはできませんが、万が一地震が起きても家の中の被害を最小限に留めることは可能です。

耐震ジェルや耐震ストッパーなど住宅の中の対策はもちろんですが、屋根材そのものを軽量なものに替えれば、地震の影響はさらに緩和できるでしょう。 

スレート屋根の種類について

 

スレート屋根には、大きく分けて「化粧スレート」「天然スレート」「無石綿スレート」の3種類があります。(「石綿スレート」もありますが、現在では製造を禁止されているので割愛します)

化粧スレート屋根

最も人気なのは、「化粧スレート屋根」。

セメントをベースにつくられた「化粧スレート屋根」は、他の屋根材と比較してリーズナブルな費用で葺き替えることができます。

 

平板タイプが主流ですが薄くてひび割れやすいため、最近では厚型など厚みがあるタイプも流通しています。色のバリエーションも豊富なので、家の外観や好みで選べるのも人気の理由のひとつでしょう。

 

(ちなみに、業者によっては「カラーベスト屋根」「コロニアル屋根」「軽量スレート屋根」「セメント系屋根」などの表現をすることもありますが、これらはすべて「化粧スレート屋根」のことです)

天然スレート屋根

天然スレート屋根は、岩石など自然由来の素材でつくられています。

国の重要文化財としても使われるほど耐久性に優れていて、自然ならではの風合いの変化を長く楽しめるのが特徴です。

 

屋根材そのものが高価で、施工に慣れた業者も少なめです。

天然スレート屋根にリフォームをする際は、信頼できる業者をしっかり見極めてください。

無石綿スレート屋根

現在製造禁止となっている石綿スレート屋根の代わりに開発されたのが、無石綿スレート屋根です。

石綿とはアスベストのことで、無石綿スレートとはつまりアスベストを使用しない屋根材のことです。丈夫で軽量なので、ニーズは少しずつ増えています。

スレート屋根の耐震性を保持するために大切なこと

 

スレート屋根は基本的に軽量なので、取り付けておけば地震に対する「備え」の一つになります。

しかしスレート屋根を正しく扱わないと、十分な耐震性がキープできないのでご注意ください。

 

スレート屋根は基本的に10年がメンテナンスの時期です。

頑丈な素材でつくられていますが、四季を通して天候の影響を直に受けるため、知らず知らずに劣化することが少なくありません。

 

ヒビが入っていたり剥がれていたりすると、万が一の地震のときに逆に危険が増してしまいます。

メンテナンス時期は屋根材の種類によって多少異なるので、思わぬ事故を防ぐためにも、業者にしっかり相談しておきましょう。

まとめ

近年よく目にする「木造スレート葺き」とは、一般的な住宅の構造のことを指します。

 

スレート屋根は軽量なので、地震が頻発する日本において、地震対策のひとつになるでしょう。

住宅の倒壊や破損を防ぐために、スレート屋根に葺き替えて、家の耐震性を上げてみてはいかがでしょうか?

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