「今の瓦は真っすぐ焼けているから、昔より工事するのが簡単になった」
という職人さんがいます。
現代、瓦のほとんどは大手メーカーの工場にてつくられています。 最新式の工場には、コンピューター制御の窯があり、温度なども自動調整できます。そのため、ほぼ一律の焼き方ができ、つくられてから50~60年後にも瓦に変化はほぼありません。
昔は単窯と呼ばれる4メートル四方ぐらいの窯が2,3個あるような、小さな個人商店で瓦を焼くこともありました。 その場合、全部ではありませんが、焼き加減に違いが出たり、温度が上がり切らなかったりすることも多かったです。 さらに古い時代になると、だるま窯(土でできた窯)を使っており、そもそも火が少ない!なんてことも。30年ぐらいでぼろぼろになってしまう瓦もありました。
しかし、現代は焼成温度の関係などにより強度も高くなり、瓦自体も薄くなりました。重さも、多少は軽くなっていると思います。
また焼成技術や施工精度が上がっているため、冒頭の職人さんがいうとおり、形もほぼ真っすぐだったり、一定のカーブを描いていたり皆そろっています。昔はねじれていたり、曲がっていたりする瓦も結構ありました。
形が不ぞろいですと、まずそれを全部より分けてから、工事する必要があります。そのチェック作業がなくなっただけで、作業時間もだいぶ短縮されました。
また瓦はアイデア面でも進化を遂げています。 最近は防災瓦という、周囲の瓦とフックでつながる瓦も登場しました。 瓦というと、強風が吹き込み、軒先から一気にめくれてしまうイメージがある人もいるかもしれません。しかし、最近の瓦は軒先から持ち上がらないよう、上下の瓦が連結するようフックがついているのです。そのため、強風や地震の揺れにも強くなっています。
見えないところで進化し続けている瓦たち。今後も新たにどんな瓦が登場するか楽しみですね。
次回は、「お寺の瓦は特殊なの?」についてお話しいたします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜昭和二十六年創業。屋根に関する製造・販売・工事の全てを経験。
屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 なんだか断りそうだな、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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屋根で損する人をゼロにしたい、屋根屋の三代目です。
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