【瓦屋根】地震に強い!棟瓦の耐震化工事

林 洋道
林 洋道
  • 日本伝統の瓦屋根。見た目にも機能的にも大変優れている瓦屋根は「地震で崩れる」といった悪いイメージがあるのも事実です。

    突然襲ってくる来る自然災害(地震・台風など)に備え、瓦屋根を「耐震化」することで被害を最小限に抑えることが可能です。

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この記事はこんな人におすすめ

・屋根が日本瓦(和形)で葺かれている

・屋根の上に白い欠片があるように見える

・棟瓦の漆喰が剥がれてきている

・最近リフォーム業者から漆喰の剥がれを指摘されるようになった

 

この記事で伝えたいこと

日本瓦において漆喰が剥がれてきた場合、部分的な剥がれであれば「漆喰の詰め替え」を行う場合がございますが、見た目が綺麗に見えるだけで根本的な解決にはなっておりません。

 

またあちこちで「漆喰の重ね塗り」された屋根を目にします。

(漆喰を重ね塗りされた日本瓦)

 

熨斗瓦先端から漆喰表面まで僅か10mmしかありません。

本来1段目の熨斗瓦の先端から漆喰の表面までは約30mm(2段目以降の熨斗瓦の先端の位置が目安)確保しておかないと雨漏りの原因にもなります。

 

もしも「漆喰の塗り直し」を勧められたら...築20年以上経過している瓦屋根、特に日本瓦では来るべき震災に備えるためにも棟瓦を根元から強化する「棟の積み直し工事(取り直し工事)」がお勧めです。

ここからは棟の耐震化工事の模様をご覧に入れたいと思います。

 

今回の工事ですが、まずは谷板金の交換から行います。

日本瓦の場合、雨水は瓦の低い部分を通るため雫が同じ位置に落ちることで板金に小さな穴を空けてしまうため、予防策として谷板金の交換も行うのです。

谷板金周辺の瓦を撤去して...

新しい板金を施工します。

スズメなどが侵入しないようシーラーを施工し...

瓦を元の位置に戻して谷板金の交換は終了です。もちろん谷板金の際の瓦は全て銅線やビスを用いて緊結します。

 

続いて棟瓦の積み直し工事に入ります。

 

まずは棟瓦(5寸丸)を撤去して...

熨斗(のし)瓦を解体・撤去します。

耐震金具を設置して...

耐震金具に鉄筋を固定します。

もちろん棟周辺の瓦はビスでズレないように固定します。

鬼瓦もしっかり緊結します。

熨斗瓦は1枚ずつ銅線を通しておきます。

屋根土は馬場商店(埼玉県児玉郡)の南蛮入り漆喰「シルガード」を使用しております。

熨斗瓦を鉄筋に緊結します。

鉄筋から長く伸びている銅線は棟瓦(5寸紐丸)を緊結するための銅線です。

 

2段目以降の熨斗瓦も鉄筋に緊結します。

棟瓦の内側から銅線を表に出して緊結していきます。

そして施工完了。

 


屋根専門石川商店 林洋道(はやし ひろみち)です林洋道 はやしひろみち
【趣味】西部警察、鉄道写真、旅行、
【特技】洗車はプロ並みの腕前です。
【最近】
【出身地】鳥取県米子市

屋根専門石川商店HPriverstone-roofing.com

 

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