本記事の目次
【神奈川県平塚市】屋根材に雨染み? 築25年、アスベスト入りのスレート屋根の点検事例
屋根で損する人をゼロにしたい、みんなの屋根の相談所、石川弘樹です。
神奈川県平塚市で、アスベスト入りのスレート屋根の点検の事例を紹介します。
今回は雨どい清掃業者さんに、屋根材に雨染みがあると指摘され、カバー工法をすすめられたお客さまのセカンドオピニオンで、屋根の点検に伺いました。
点検の結果、屋根材も屋根裏も問題なし、雨染みではなくアンテナの跡?
先に点検の結果をお伝えすると、屋根材の雨染みと指摘された部分は、おそらくテレビアンテナがあった跡で、金具の汚れや油分をもらったか、鳥の糞などでの変色と思われる状態でした。
なのですぐに工事が必要な状況ではありませんでしたので、まずはご安心くださいませ。
ただ心配としては、塗装後の目地切りが不十分なところと、1~2枚ほどのひび割れがあったことと、棟の釘が数本抜け落ちているところです。
こちらも今すぐに工事が必要ではありませんが、目地切り不足は雨漏り、ひび割れの進行による脱落、棟の飛散などが起きる可能性があるので、その部分を改善するちょっとしたメンテナンスをするのが安心ではあります。
4~5年後に外壁塗装と屋根の葺き替えを検討しているということで、いったん現時点では上記の問題解決のためのちょっとしたメンテナンスとして、
- ● 棟の釘の増し打ち
- ● ひび割れの接着補修
- ● 屋根材1枚1枚の接着補強、兼、目地切り
を行う「 災害予防パック基本プラン 」を提案しました。
これらを判断した、具体的な屋根の状態を確認していきます。
【補足】屋根塗装について
石川商店では、屋根の雨漏り防止機能の維持に、屋根塗装はいらない、と言っています。
屋根の主な機能とは『家の雨漏りを防ぐ』こと、とすると、
- ● 雨漏り防止以外の、新しい機能を追加するのが「 リフォーム 」
- ● 雨漏り防止機能を、維持するのが「 メンテナンス 」
と、言っています。
そうすると、屋根塗装は機能を追加する『リフォーム』になります。
屋根の防水性は、屋根材の下の防水シート次第で、屋根材の表面を塗装しても、雨漏り防止の維持には、効果がないからです。
では屋根塗装が、リフォームで、どんな機能を追加しているのかというと、
・色を変える→ デザイン変更
・色を変える→ 淡い色にするほど遮熱効果
・きれいになる→ 我が家に愛着がわき、より大切にする
・きれいになる→ 訪問販売業者が寄り付かなくなる
と、なります。
なので、屋根から家に雨漏りさせないための『メンテナンス』に、屋根塗装は不要なのです。
もちろん、屋根材の撥水性は、塗装するほどよくなるので、塗装するほど、屋根材は長持ちするのは、間違いはないでしょう。
折り畳み傘に、防水スプレーをかけなくても保つけど、スプレーした方が、傘自体もより長持ちするのと同じです。
ただ30年放っておいても保つスレート屋根材の耐久性を、50〜60年と塗装して保たせたとしても、防水シートの耐久性は30〜40年ほどで、屋根材表面をいくら塗装しても、その下の防水シートの耐久性は変わりません。
なので、雨漏り防止や、屋根材を長持ちさせるために、塗装する必要はない、ということです。
またこの家の屋根塗装はおそらく遮熱塗料で塗装されているので、遮熱性の追加というリフォームをしていることになるので、無駄な塗装には該当しません。
では実際に、具体的な屋根の状態を確認していきましょう。
実際のアスベスト入りのスレート屋根の状況は?
今回の、アスベスト使用のスレート屋根の、屋根点検の流れはこんな感じです。
- アスベスト入りのスレート屋根の屋根点検の流れ
- 手順① ドローンで、屋根の撮影 【5〜10分】
- 手順② 屋根にあがっての、点検調査 【15〜30分】
- 手順③ 屋根裏の確認 【10〜20分】
- 手順④ 撮影写真による、口頭での屋根の説明 、質疑応答【30〜60分】
- 手順⑤ 点検完了 【合計1〜2時間】
- 手順⑥ 後日、撮影写真と点検報告の送付 【当日〜1週間程度】
順番に屋根の点検の様子を、写真つきで解説します。
手順① ドローンで、屋根の撮影 【5〜10分】
石川商店では、屋根にあがる前に、ドローンで屋根を撮影します。
ぼくらが屋根に上がる前の状態を、写真で保存するためです。
これは、屋根にあがって自分たちで壊すような悪徳業者ではないという証明のためと、ぼくらも注意してても屋根材を踏んで割ってしまうことがあるのと、正直、それを隠してやり過ごしたくなる気持ちを抑えるため、でもあります。
また、屋根全体が1枚の写真におさまるため、お客さまに屋根の状況説明をするときに、どの部分がどうなっているという解説がお互いにわかりやすくなるのも、もうひとつの理由です。
■ 全景
■ 東面
■ 南面
■ 西面
■ 北面
屋根材に雨染みがある、という指摘部分は、北面の1枚目に写っているモノですね。
手順② 屋根にあがっての、点検調査 【15〜30分】
つづいて実際にハシゴをかけて、屋根に上がります。
まずは屋根材の雨染み? 部分を、確認します。
■ 雨染み?
業者さんいわく雨染みということでしたが、屋根材の雨染みと指摘された部分は、おそらくテレビアンテナがあった跡で、金具の汚れや油分をもらったか、鳥の糞などでの変色と思われる状態でした。
こちらが元々あった、アンテナの脚の跡です。
アンテナがある状態で屋根塗装しているので、アンテナの脚の位置に塗料の固まった跡があります。
■旧アンテナ足跡
屋根裏もあわせて確認し雨漏りなどは無さそうなので、単純に汚れているだけなので、いったん安心していただければと思います。
ということで、屋根全体も確認していきます。
屋根材は石綿スレートの「 コロニアル 」です。
■屋根材 石綿スレート「 コロニアル 」
石綿スレートは強度があるので、ひび割れはこの1枚くらいでした。
■ ひび割れ
つづいて、屋根のてっぺんのフタ「 棟( むね ) 」の状態です。
■ 棟
数本、釘が浮いているのと、3本くらいは完全に抜け落ちてしまっています。
強風への強度が、多少心配ではあります。
また屋根塗装後の「 目地切り( めじきり ) 」という、屋根材の上下の重ね目のくっつきを剥がす作業が不足している部分がありました。
■目地切り不足
上下の重ね目がくっついていると、雨漏りの原因になります。
これは、なるべく早く目地切りをしてあげて、下の写真のように隙間をあけるのが、より安心です。
■目地切り良好
それと雨どいは、木がある側は、また落ち葉が積もってしまっている状態ではあります。
■雨どい
完全に詰まってしまう前に、掃除するのがよいでしょう。
手順③ 屋根裏の確認 【10〜20分】
屋根裏の状態も、必要に応じて確認します。
雨染みや、結露の確認はできませんでした。
手順④ 撮影写真による、口頭での屋根の説明 、質疑応答【30〜60分】
ドローンで撮影した写真や、屋根にあがってから撮影した写真などを、ご覧いただきながら、屋根の状況説明をいたします。
■ 口頭での説明のイメージ
わからないことや疑問があれば、ご納得いくまで、ご質問くださいませ。
手順⑤ 点検完了 【合計1〜2時間】
以上で、屋根点検の当日はおしまいです。
点検料は、後日の点検報告と、写真のお渡し時に、請求書をお付けすることになるので後払いです。
点検当日に、現金をご準備する必要はございません。
手順⑥ 後日、撮影写真と点検報告の送付 【当日〜1週間程度】
早ければ当日、遅くても1週間前後で、撮影した写真データと点検報告を、インターネット上での共有や、郵送、メールなどで、お送りします。
また点検の結果、修理が必要であれば、その修理の見積書もあわせてお送りいたします。
【参考】スレート屋根材の災害予防メンテナンスの方法と価格
スレート屋根材の災害予防メンテナンスの方法と価格の詳細は、こちらの記事で確認できます。
■ 屋根の「 災害予防パック 」39,800円で安心メンテナンス、はじめました | 石川商店
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- 創業75年、屋根専門石川商店の三代目。石川弘樹(いしかわひろき)です。
- 【継続は力なり】
- 禁煙2009年〜、ダイエット2010年〜、禁酒2017年1月〜、筋トレ2018年6月〜、禁チョコ爆食い2018年12月〜
- 【資格】
- 1級かわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、全日本瓦工事業連盟認定 瓦屋根診断士、全日本瓦工事業連盟認定 耐震化講師、耐震プランナー、増改築相談員、古民家鑑定士、ホームインスペクター(住宅診断士)、ジュニアリフォームソムリエ、リフォームスタイリスト1級、リフォーム提案士、ライフスタイルプランナー
- 【趣味】
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- ベンチプレスが伸びない
屋根で損する人をゼロにしたい、屋根屋の三代目です。
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