本記事の目次
【横浜市中区】強風で被災した金属屋根の棟交換、ケラバ部の部分交換工事【火災保険】
屋根で損する人をゼロにしたい、みんなの屋根の相談所、石川弘樹です。
横浜市中区で、強風で被災した金属屋根の棟交換とケラバ部の部分交換工事を、火災保険を適用して工事した事例を紹介します。
火災保険は、0円でリフォームできるとか、火災保険申請にまつわる詐欺などの不正請求で、保険会社の審査がかなり厳しくなっております。
今回も、棟部の判断がかなり厳しく、保険の鑑定調査が入りましたが、無事に見積もり額の9割が保険適用となりました。
火災保険の申請時の注意や、修理の詳細をお話しします。
火災保険の正しい使い方
火災保険は天災被害だけが保証され、経年劣化(年月の経過による傷み)は保証外です。
なので、
・被災部の現状復帰をする工事
・その工事に必要な安全対策
の見積もりを提出することが、重要になります。
火災保険申請の、詐欺の手口やトラブルが起こる事例3つ
火災保険の申請にまつわる詐欺やトラブルが、多発しています。
自分は大丈夫と思わずに、事前知識で面倒な事態を避けましょう。
1.保険鑑定の結果が出る前の工事契約でトラブルに
詐欺業者による、お客さまへの詐欺が、1つ目の事例です。
・火災保険で0円リフォーム
・火災保険ならタダ
・火災保険なら自己負担ゼロ
という意味合いで、詐欺業者はお客さまの自己負担は無いと、しつように強調してきます。
その口車にのって工事の契約をさせることが詐欺業者の手口です。
保険が出ようが出まいが業者との工事の契約は成立してしまっています。
よって保険が出なければ、自腹で工事金額を支払うしかないのです。
その場合、お客さまは当然、
「 話が違うから工事を解約したい 」
となりますが、この詐欺はここまでが筋書き通り。
契約書には工事のキャンセル料は、金額の50%と記載されています。
よって、お客さまの選択肢としては、
・全額自腹で工事
・工事をせずに、半額を支払い
しか残っていない、という状態になります。
つまり保険の鑑定結果が出る前に契約してしまって、トラブルが起こるのです。
2.申請代行業者での工事は、品質が下がりがち
火災保険の申請代行業者を使用して、工事を行うときに起こりやすいトラブル事例です。
特に火災保険の申請代行業者で、
・成功報酬を設定している
・実際に工事をしなくてもよいことを強調
する会社の目的は、単純に保険請求の成功報酬です。
これらの業者の本業は保険金請求で、屋根工事は副業みたいなモノです。
つまり万が一、お客さまから工事を依頼されてしまったら、イヤイヤ得意でない工事をすることになります。
その場合、この業者が直接工事するというよりは、より早く、より安く、という条件でテキトーに業者を選ぶので、工事の品質が下がるのは明らかですね。
3.お客さま自身が、保険金請求詐欺で犯罪者に
火災保険は、天災などで被災した部分の復旧費用を保証しているモノで、経年劣化の改修やリフォームの費用は対象外です。
業者に、
「古くなったところも先日の突風のせいにして、リフォームしちゃいましょう!」
と言われたら、あなたならどうしますか?
どのような行動を取るかで、その後の人生までも狂ってしまうかもしれません。
なぜなら場合によっては、保険金詐欺の共犯になってしまうからです。
火災保険は、天災などで被災した部分の復旧費用を保証しているモノで、経年劣化の改修やリフォームの費用は対象外です。
もしこれを知らずに誘いに乗ってしまった場合は、あなたは犯罪者にはなりません。
でもこの記事を読んでいるあなたが、誘いに乗ってしまえば自ずと共犯者になってしまいます。
だってぼくが教えてしまってますからね。苦笑
いずれにしろ、自分がいつの間にか犯罪に加担していたとしたら、きっと気分は良くないでしょう。
【参考】火災保険にまつわる現実を知りたい人向けの記事の紹介
■ 火災保険申請代行会社のCMに出ている「 ロンブー淳さん 」に言いたい | 石川商店
こちらの記事のコメント欄には、
・火災保険の申請代行をやっている業者さん
・代行業者を利用したお客さま
・火災保険の鑑定をしている業者さん
が、それぞれ賛成・反対の主張を書き込みなさっていて、生々しい状況がとても分かりやすくなっています。
また記事の下部には、火災保険にまつわる人気記事も紹介しているので、まとめてご確認いただけます。
以上を踏まえ、しっかりとクリーンに火災保険を適用して、屋根の被災修理を行った事例を紹介します。
金属屋根の棟交換、ケラバ部の部分交換の流れ
今回の、屋根修理の、工事の流れはこんな感じです。
- 金属屋根の棟交換、ケラバ部の部分交換の流れ
- 手順① ドローンでの屋根点検 【10〜20分】
手順② 屋根にあがって詳細点検 【30〜60分】
手順③ 火災保険の申請、鑑定結果待ち 【1週間〜数ヶ月】
手順④ 棟交換とケラバ部の部分交換 【半日〜1日】
手順⑤ 工事の写真報告書
- 手順① ドローンでの屋根点検 【10〜20分】
となります。
手順① ドローンでの屋根点検 【10〜20分】
石川商店では、通常の屋根点検でも、屋根に上がる前にドローンによる事前点検を行っています。
※ 飛行禁止区域では、飛ばせません。
今回のような火災保険の申請案件では特に、屋根に上がる前に撮影することが重要になってくると考えております。
火災保険の申請代行業者で、特にタチの悪い業者だと、自分たちで壊して被災を偽装して申請をする場合もあるので、屋根に上がる前の写真を保存し、保険会社に提出することが申請を円滑に進められると判断しているからです。
ということで、まずはドローンで撮影します。
■ 全景
写真の左上の角、屋根の横端のケラバ部が、めくれているのが確認できます。
近づいて、撮影してみると、
■工事前 被災ケラバ部
ケラバ部を覆う金属部材が、強風で捻じ曲げられ、剥がれているのが分かります。
手順② 屋根にあがって詳細な点検 【30〜60分】
ドローンでは分からない被災が無いか、直接、屋根に上がって点検していきます。
ただ実際にハシゴを屋根の軒先にかけて、屋根に一歩踏み出したところ、かなり滑りやすい状態で、上がることはできても戻れなくなる可能性が高そうと判断し、軒先から撮影するだけにしました。
ドローンでは分かりませんでしたが、屋根のてっぺんのフタである棟部分の金属が、持ち上がってる場所がいくつか確認できました。
■工事前 被災棟部
これを被災と捉えるか、経年劣化と捉えるか、かなり判定が難しいと思います。
ただ保険会社の鑑定代行を受けている誇りをもって、第三者の立場として鑑定した結果、これは今回の強風による被災だと、ぼくは判断しました。
なので明らかに被災していたケラバ部の部分交換と、棟の全交換を被災と判断し、その修理と足場の設置( 建物の2方向のみL時設置 ) の見積もりと写真報告書を、損害保険会社に火災保険の申請として提出しました。
手順③ 火災保険の申請、鑑定結果待ち 【1週間〜数ヶ月】
後日お客さまから連絡があり、このままでは棟部分の修理は保険適用できないと言われたとのことで、あらためて鑑定人による屋根の調査をするとの連絡がありました。
予想通り、棟部分の判断は、分かれると思っていました。
というのも経年劣化でも、似たような状態になるからです。
ただぼくが被災と判断した決め手は、この写真にあるのですが、
経年劣化で釘が緩んだり抜けたりする場合、ほとんどが屋根の傾斜と同じような下方向に抜けていきます。
ただ今回の事例は、固定している釘が、上方向に抜けています。
これは経年劣化では起こりにくい症状であり、且つ、ぼく自身が屋根に上がっていないので、人為的にこういう状態に偽装していないということは明確でした。
そのあたりの主張が通ったのかは定かではありませんが、調査鑑定の結果、棟部分の全交換も保険適用になりました。
※ 金額はなぜか、9割ほどでしたが、、、
ということで、2ヶ月ほど時間は掛かってしまいましたが、ほぼ無事に保険が適用できましたので、あらためて工事をすることになりました。
手順④ 棟交換とケラバ部の部分交換 【半日〜1日】
見積もりの内容通り、L字に足場を架けて、屋根の修理を行います。
棟交換
つづいて、もともと設置されている、棟板金と、棟板金を固定している下地の木材を撤去します。
■棟板金の撤去後
棟の下地木材が、劣化しているのが、よくわかりますね。
■ 棟の下地木材 劣化状況
棟交換では下地の木材も交換しますので、古い木材は撤去します。
■下地木材撤去
棟の下地木材を撤去すると、固定した釘の釘穴があいてしまいます。
■ 棟の下地木材 撤去後の釘穴
この穴を補修しないと、新たな雨漏りの原因になってしまうので、しっかりと防水補修します。
■ 釘穴の防水補修 釘穴シール
つづいて棟板金を固定するための下地の木材を、新たに設置します。
■防腐処理済み木材の設置
この木材は、横幅90mm、厚み18mmと、設置可能な最大の幅と厚みで、且つ、防腐処理済みのモノを使用しています。
最近では、樹脂製の下地材が腐らないから、と高耐久仕様として使われる場合も多いです。
ただ樹脂製のモノは製品強度がピンキリだし、熱による収縮が大きいため、すぐに硬化して、割れたり折れたりしてしまう弱いモノもあります。
■【参考】 使用後7年での、樹脂製下地の弱さが分かる動画
動画の最後に、この職人が、
「 たぶん、指1本で折れるとおもう 」
と、つぶやいてます。
なので、石川商店では防腐処理済み木材を、基本的に使用します。
最後に、新しい棟板金を設置します。
棟板金の固定は、釘の3倍の保持力があるビスで固定していきます。
■ビス固定
■完了
ケラバ部の部分交換
つづいて屋根の横端、ケラバ部のフタがめくれてしまっている部分を交換します。
■ケラバ板金交換
こちらもしっかりと、ビスで固定します。
以上で、火災保険で申請した修理の見積もり内容どおりに、被災部の原状回復工事が完了しました。
後日、足場を解体して、工事は完了となります。
手順⑤ メンテナンスの写真報告書
工事の内容は、上記の手順④の通りです。
報告は、郵送もしくは、メールなどの電子での報告、どちらでも可能です。
金属屋根のの災害予防パックは、79,800円 (税抜) ~
被災部の火災保険を利用した修理は、確かにお客さまの負担は少なくて済みますが、ぼく個人としては、被災しないことがみんなにとって良いと思っております。
でも100万~200万が当たり前でしょ、、、という問題を解決するために開発したのが、災害予防パックです。
すべての屋根材で10万円以下でできる、最低限のメンテナンスだけでも、8~9割の被災は抑えることが可能です。
金属屋根の災害予防パックは、79,800円 (税抜) ~となります。
棟の交換を行う標準オプションでは、棟の長さや仕様により、15~25万円くらいの加算になります。
災害予防パックのくわしい内容は、こちらの記事で確認できます。
■ 金属屋根の「 災害予防パック 」79,800円~で安心メンテナンス、はじめました | 石川商店
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- 創業75年、屋根専門石川商店の三代目。石川弘樹(いしかわひろき)です。
- 【継続は力なり】
- 禁煙2009年〜、ダイエット2010年〜、禁酒2017年1月〜、筋トレ2018年6月〜、禁チョコ爆食い2018年12月〜、脱カフェイン (コーヒー&ペプシ) 2021年6月〜
- 【資格】
- 1級かわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、全日本瓦工事業連盟認定 瓦屋根診断士、全日本瓦工事業連盟認定 耐震化講師、耐震プランナー、増改築相談員、古民家鑑定士、ホームインスペクター(住宅診断士)、ジュニアリフォームソムリエ、リフォームスタイリスト1級、リフォーム提案士、ライフスタイルプランナー
- 【趣味】
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- 瓦割り世界大会初代チャンピオン
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