落雪は、時として凶器になります。
家族や他人に危害が及ぶこともあるので、あらかじめ屋根に雪止めを設置して落雪予防をしましょう。
雪止めは、後付けでも取り付けられます。
設置費用がいくら掛かるかという金額の目安をはじめ、雪止めの効果やメリット・デメリットをお伝えするので、ぜひ設置の参考にしてください。
本記事の目次
雪止めってなに?設置する必要はある?
雪止めとは、屋根に取り付ける部品のことです。
雪止めにはいくつかの種類があり、見た目や雪止め防止効果の大小など、好みに応じて選べるのが特徴です。
屋根に積もった雪は、時間と共に、塊になって落下します。
この雪の塊が頭上に落下したら大ケガにつながりますし、隣家に落下して庭木を損傷するなどのトラブルも後を絶ちません。また道路を塞ぐなど、落雪が原因で第三者に迷惑をかけることも……。
このように、まとまった落雪は様々なトラブルの引き金となります。
安全に冬を越すためには、雪止めの設置が大切です。
屋根に雪止めを取り付ければ、その年だけではなく翌年以降も常に落雪を防いでくれます。
落雪によるトラブルのほとんどは、「雪止めを設置していれば本来起こらなかったもの」。雪止めで落雪防止対策をして、自分や家族を様々なリスクから守りましょう。
雪止めが必要なのは豪雪地帯ではない
雪止めは、「年に数回ほど雪が降る」という地域に効果的な落雪防止対策です。
豪雪地帯のようにシーズン中ずっと大雪が降っているような場所には、あまり向いていません。
豪雪地帯の方は、自力で雪下ろしをするのが一般的です。雪下ろしの際に雪止めは邪魔になるうえ、雪止めがあることで雪が屋根に積もりすぎて重量がかさんでしまうので、特に雪止めを設置する必要があまりありません。
昨今は異常気象により、普段あまり雪が降らない地域にも大雪が……ということも珍しくありません。予想を上回る大雪はいつ降ってもおかしくないので、いくら雪が降らない地域であっても、あらかじめ予防対策をしておきましょう。
雪止めの必要性と後付けの設置費用
雪止めには、主に「雪止め金具」「雪止めアングル」「雪止めネット」の3種類があります。
それぞれ特徴が異なるので、外観や費用など好みでお選びください。
雪止め金具
雪止め金具は、小型の雪止めです。
L字型が一般的ですが、最近は扇形や富士型などデザイン性も広がっています。
雪止め金具を後付けする場合、設置費用の相場は約7万円~10万円が目安です。(30平方メートルあたり)
雪止めアングル
雪止めアングルは、L字で横長の雪止めです。
横長なので、雪止め金具よりも幅広い範囲の雪をストップさせられます。
雪止めアングルを後付けする場合、設置費用の相場は約9万円~12万円が目安です。(30平方メートルあたり)
雪止めネット
雪止めネットは、網状なので、多くの雪を受け止めることができます。
しかし耐荷重向けには設計されていないため、過剰に雪が積もりすぎると破損しかねないので注意しましょう。
おすすめは、雪止め金具との併用です。ほとんどの屋根に取り付けられるので、まずは業者に問い合わせてみてください。
雪止めネットを後付けする場合、設置費用の相場は約12万円~15万円が目安です。(30平方メートルあたり)
雪止めのメリット・デメリット
雪止めにはたくさんのメリットがありますが、一方でいくらかデメリットもあります。
雪止めについて詳しく知り、納得したうえで取り付けましょう。
雪止めのメリット
落雪によって第三者と揉めることは、決して珍しくありません。
まとまった雪の塊は、人やモノに危害を及ぼします。
雪によるあらゆるトラブルを回避するために、雪止めは設置するに越したことはないでしょう。
また大量の雪が屋根に積もると、軒先や雨どいなど住宅設備が破損することもあります。
ヒビや折れをはじめ全損というケースも少なくないので、雪止めを設置して積雪の重さを回避し、大切な家を守ってください。
雪止めのデメリット
雪止めは、すべての家庭に設置できるわけではありません。
豪雪地帯の方は、陸屋根が多かったり積雪量が多く雪を屋根に止めてしまうと雪の重みで屋根が変形してしまうことも。
また老朽化した家も、屋根の上で雪がせき止められることで雨漏りにつながるケースがありますし、屋根の形状や素材によっては取り付けできないこともあります。
雪止めを設置する前には、一度業者に相談し見てもらうことをお勧めします。
まとめ
雪止めは、小さい部品ながらも、大きな雪止め効果を発揮してくれます。
落雪は、様々なトラブルの引き金になります。
損害賠償などの揉め事を起こさないためにも、できるだけ早く雪止めを取り付けておきましょう。
いくら雪が降らない地域でも、近年は異常気象で豪雪に見舞われることも少なくありません。
雪止めは、リーズナブルな金額で後付けができます。
「万が一」が起きてから後悔しないためにも、「万が一」さえ起こさないよう、雪止めを設置して万全の予防対策に努めてください。
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