「屋根は一生手つかずで良い」と多くの方が無意識に考えていますが本当でしょうか?
今回は、雨漏りしやすい家についてお話しします!
簡単にいうと、形状が複雑な屋根は雨漏りしやすいです。
例えばL字型の家の場合、屋根もL字型になります。
このL字型の内側の直角部分(屋根用語では、「谷」といいます)は特に雨漏りのリスクが高いです。
築年数が古く、瓦の屋根の場合で雨漏りしている場合は、十中八九ここから雨漏りしています。
建物では、この箇所を「入り隅(いりすみ)」と呼びます。
折り紙でいう谷折りの部分の屋根面は、雨漏りのリスクが非常に高く、雨漏りの原因のほとんどがここにあります。
建物が真四角であれば、このような場所はほぼ発生しませんが、
特殊な形状の土地に建てられた建物などは屋根の形状も複雑になるため、このようなリスクが高まります。
ほかにも、屋根面に天窓(トップライト)、煙突、ソーラーパネルなど「異物」があると雨漏りのリスクは高まります。
なぜかというと、これらを付けるためには穴を開ける必要があるからです。
(ソーラーパネルに関しては、穴開け不要の物もあります。)
いずれも当然、止水処置はしますが、穴を開けない方が雨漏りのリスクは低いです。
また流れる水に逆らう突起物があると、一度そこに水がたまって、バウンドしてから、また下に水が流れます。
その水は常に同じ場所を通るので、その通路が枯れ葉などで詰まるとなど、雨漏りのリスクが高まります。
屋根は雨を受けます。それがスムーズに軒先まで落ちてくれれば、何の問題もありません。
しかし、ぶつかったり、谷に集まったりすると水量が増し、このような異常事態が発生します。
単に外観にこだわるのであれば、余計なものは屋根に設置しないほうが良いでしょう。
教えて、屋根屋さん!第46回「雨漏りしないための屋根の工夫」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜昭和二十六年創業。屋根に関する製造・販売・工事の全てを経験。
屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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屋根で損する人をゼロにしたい、屋根屋の三代目です。
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