本記事の目次
屋根の傾斜によって台風への耐性が違う
屋根の傾斜によって台風への耐性が異なることをご存じでしょうか?
【屋根の傾斜=勾配(こうばい)と呼ばれています】
「勾配でそんな変わらないでしょ?」と考える方も多いはず。
結論を書くと
・急勾配の屋根は雨に強く風に弱い。
・緩やかな勾配の屋根は風に強く、雨に弱い。
勾配によって上記のような特徴があります。
また勾配については「寸」という単位で傾斜を表します。
1寸の場合、1/10寸のことを指します。
3寸の場合、3/10寸を指します。
続いて、屋根の傾斜について具体的なメリットとデメリットをご紹介します。
屋根の傾斜①急な傾斜は住みやすい家になる
前の項目で急な傾斜の屋根は「雨に強く、風に弱い」と書きました。
具体的に勾配が急な屋根のメリットとデメリットを紹介します。
急勾配の屋根は6寸勾配以上の屋根を指します。
急勾配の屋根のメリット
①屋根裏が広くなるため生活空間が広い。
屋根裏にできるスペースを物置や押し入れとして収納スペースにできるので、居住空間が広くなります。
②断熱効果が高く、夏は涼しく冬は暖かい
急勾配の屋根裏には居住空間への断熱効果があります。その為、屋根が天日でさらされても居住空間の夏場は涼しく、冬場は暖かい空間で過ごすことができます。
③デザイン性が高い
屋根に角度を急勾配にすることで高級感のある住宅にすることができます。
④ホコリや雨がすぐに流れる
急勾配だと雨水が流れやすいので、コケが発生しずらく塵や埃も流れ落ちるので耐久性が上がります。
急勾配の屋根のデメリット
①足場が必要なため工事やメンテナンス費用が高い
急勾配の屋根は屋根職人でも足場なしで修理することはありません。
その為、実際に屋根の修理費用には足場代が必要となるので、緩やかな屋根に比べ修理費用が高くなります。
②風に弱い
急勾配の屋根は風を受ける面積が多くなります。
その為、台風時は強風の影響を受けやすく、屋根材にひび割れやズレがあると剥がれたり飛散したりする可能性が高くなります。
屋根の傾斜②緩やかな傾斜はメンテナンス費が安い
続いて、緩やかな傾斜の屋根のメリットとデメリットを紹介します。
緩やかな傾斜とは(緩勾配)は3寸傾斜以下の屋根を指します。
メリット
①風に強い
急勾配に比べ、緩やかな傾斜の屋根は風の影響を受けにくいので台風や強風の影響が受けにくいのが特徴です。
②工事費やメンテナンス費用が安い
屋根面積が小さく、勾配が少ないので足場などの費用や材料費用のコストを抑える事ができるのでメンテナンスや工事費用が安く済みます。
デメリット
①ホコリや雨が溜まりやすい(屋根材の腐敗が早い)
埃やチリ、雨水が流れ落ちにくいのでコケやサビが発生しやすく劣化が早い特徴があります。
②断熱性が低い
屋根と2階天井までの屋根裏空間が狭くなるので断熱効果が低くなります。
③デザイン性が低い
屋根を緩やかにするとその分、急勾配に比べ屋根が見えないので住宅の外観が低く見えます。
④生活空間が狭くなる
急勾配時に比べ、屋根裏スペースが少なくなるので収納スペースが狭くなり、生活空間に収納スペースを設ける必要が出てきます。
屋根の傾斜は一長一短!自分にあったものを選ぼう
実際に屋根の傾斜についてはどちらも一長一短です。
住む地域に合わせて選んでいただくのが良いと思います。
台風被害が多い地域にお住まいの方なら、緩やかな屋根がおすすめです。
もし、迷うようなら3寸~5寸勾配の中勾配の屋根をお勧めします。
雨と風両方に対応でき多くの住宅で使われている勾配の為、足場を設置しなくても工事ができ使用できる屋根材の種類が一番豊富な傾斜です。
使える屋根材は傾斜によって異なります。
次の項目で主に使われる屋根材について紹介します。
屋根材によって最低傾斜が異なる
もし使いたい屋根材がある場合は屋根の傾斜を知っておく必要がありますのでよく使われる屋根材の必要傾斜をご紹介します。
>>各屋根材の必要最低傾斜<<
瓦屋根:4寸以上(4/10寸)
金属屋根:1寸以上(1/10寸)
ストレート屋根:3寸以上(3/10寸)
屋根の勾配は住宅のデザイン性だけでなく、メンテナンスの費用にも関わります。
台風の多い地域にお住いの場合は屋根の傾斜が理解できたら、台風に強い屋根材についても知っておくことで被害を最小限にすることができます。
台風に強い屋根材は?
屋根の傾斜についてメリットデメリットが理解できたと思いますので台風に強い屋根材についてもご紹介します。
一番強いのは屋根材は重量があり一枚ずつ屋根の下地(浅木)に固定される防災瓦が強いとされています。
また、瓦を設置する際の工法によっても強度は異なります。
>>主な工法は2種類<<
・ポリフォーム工法
瓦専用のポリウレタン接着剤を使い、屋根の下地(野地)に直接吹き付けて瓦を設置する方法。
・ガイドライン工法
防災瓦を使い、瓦2枚に1本の釘または瓦1枚につき1本の釘を使って屋根の下地(浅木)に固定する設置方法。
台風に強い屋根の形状は?
台風に強い屋根の形はどんな形なのかも知りたいですよね。
過去の台風被害で保険会社の保険金支払い情報から集計された台風に強い屋根の順番は下記の順になります。
<強い>方形屋根←寄棟屋根←切妻屋根←入母屋屋根<弱い>
台風に弱い屋根の特徴とは?
台風に強い屋根の形状や勾配について先程解説しましたが、逆にどういった屋根が台風に弱いのでしょうか?
台風に弱い屋根の特徴を簡単にご紹介します。
スレート屋根は台風で割れやすい
近年一般家庭に多く使われているスレート。
スレートは石やセメントを薄い板状に加工した屋根材の為、台風の強風による飛来物で割れてしまいやすいです。
雨や紫外線で劣化してセメントが脆くなってしまってる場合は、台風の強風や大量の雨で割れてしまうことも。
スレート屋根は15年〜25年という耐用年数ですが、これは定期的にメンテナンスを行ってこそのものです。
台風被害にあわないためにも定期的なメンテナンスを心がけましょう。
アスファルトシングルはメンテナンス次第
アスファルトシングルとは、北米で開発された屋根材でガラス繊維をコーティングし、表面を砂粒で着色したものが主流です。
施工のしやすさや費用が安い、防風性が高いなどの特徴がありますが、セメント系接着剤で施工するので接着が不十分だと台風に弱く飛ばされやすい屋根材でもあります。
耐用年数は10年から30年あるものの、接着剤の接着力が低下してくるので定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。
また、メンテナンスの際に接着剤だけではなく釘留めを行うことで耐風性は期待できます。
面積が大きく軽い屋根
工場や倉庫などで多く使われる、継ぎ目のない1枚の板金で作られた屋根は雨漏りには強いです。
しかし、継ぎ目がないという事は、屋根が大きくなり台風の風を受ける面積が大きくなってしまいます。
さらに板金屋根は軽量なので飛ばされやすいというデメリットがあるので、心配であれば耐風性の高い形状や屋根材に変更することをおすすめします。
モダンでおしゃれだけど台風に弱い「片流れ屋根」
シンプルモダンでスッキリとしたデザインの片流れ屋根。
他の屋根の形状に比べて、屋根裏のデッドスペースが比較的少なく済むので空間を広めに確保できたり太陽光パネルを付けるには面積が広いので色々とメリットがあります。
しかし、台風に強い屋根の形状でご紹介した通り、方形屋根や寄棟屋根の様な屋根の面数が増えるほど風の影響は受けにくくなると言われています。
その為、片流れ屋根は面数が1面しかないので、風を受ける傾斜面が大きいので強風に比較的弱いので他の形状に比べると台風に弱い屋根にはなります。
屋根が強くてもメンテナンスをしないと台風に負ける
屋根の形状や屋根材、傾斜が台風に強いものであっても、メンテナンスをしないと台風被害に遭うことがあります。
瓦屋根の場合は特にヒビや浮きなどが大敵です。
家を建ててから10年以上たっている場合は一度メンテナンスをしておくことで、大きな台風が来ても被害を最小限に抑える事ができます。
台風対策するときの注意点
台風対策でやってしまいがちな注意点をご紹介します!
屋根に登らない
そろそろ台風の時期だから「屋根の様子をチェックしておこう」と思って、ご自身で屋根に登る方がいますが転落するリスクがありますので、屋根には登らないようにしてください。
屋根から転落して命を落とした事故は毎年あります。
悪質業者に注意
無料点検を装って修理を押し売りしてくる訪問業者が多くなっております。
訪問業者はあなたの不安を煽る説明をしてくる場合が非常に高いです。
もし、気になったらその場で契約はせず、一度屋根の専門業者にご相談ください。
まとめ
記事の内容を網羅的にまとめる。→台風に強い傾斜、形状、屋根材。
「メンテナンスが重要→悪質業者に注意→石川商店へお任せください」といった流れになるときれいかと思います。
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