本記事の目次
台風による雨漏りは火災保険が適用される
台風の被害で雨漏りした場合、条件を満たしていれば火災保険が適用なります。
ただし、全ての火災保険で適用できるわけではありません。
火災保険は火災のみならず建物が自然災害に遭った際、建物の修復に使える保険です。
ご加入中の火災保険で「風災」が適用対象になっていない場合は雨漏り修理に火災保険を使えない場合があります。
詳しくはご自身のご契約している火災保険会社に一度ご確認してみてください。
風災とは?
台風による強風や大雨、竜巻、ひょうが降ってきて発生した雨漏りは火災保険の分類で「風災」という項目に当てはまります。
風災は自然災害として分類されています。
この後の説明は雨漏り被害で火災保険をするにあたり、適用条件や適用外になる事例について、具体的に解説しています。
台風後に雨漏りしても火災保険が使えない事例
「火災保険に加入していても使えない事例ってあるの?」
そんな方の為に、雨漏りした際に火災保険が使えない具体的な事例をご紹介します。
火災保険が適用されない5つの事例
火災保険が適用できない5つの実例は以下になります。
- ①経年劣化による雨漏り
- ②人為的被害
- ③修理費が20万円未満(保険内容によって異なる)
- ④新築やリフォーム時の不良
- ⑤台風から3年以上経っている場合
- 下記で各項目を順番に内容を説明していきます。
①経年劣化による雨漏り
火災保険は経年劣化による雨漏りの場合は適用されません。
同じ住宅に住んで10年以上、屋根のメンテナンスをしていない場合は劣化による雨漏りと保険会社から判断される可能性があります。
②人為的被害
屋根に太陽光パネルの設置をしたときや屋根の雪下ろしで作業員が登った際に起きる、屋根材の踏み割れから雨漏りが発生することがあります。
この場合は自然災害ではない為、火災保険の対象とはなりません。
③修理費が20万円未満(保険内容によって異なる)
火災保険の保険の内容が「損害額20万以上」の場合、修理額が20万円未満の際は適用外となります。
この場合は自己負担で修理する必要がありますので、加入している火災保険のプランをご確認してください。
④新築やリフォーム時の不良
新築時の施工ミスやリフォーム業者の施工不良が原因で雨漏りにつながる場合もあります。
これは人的被害になるので適用範囲外となります。
この場合は施工業者による被害に遭った場合は、施工業者側に責任を追及することができます。
⑤台風から3年以上経っている場合
台風で被害に遭い、火災保険を申請するまでに3年以上、時間が経ってしまうと適用対象外となってしまいます。
ほとんどの火災保険は被害に遭ってから3年以内が有効期限となっています。
何故3年以内なのか?
理由は簡単です。
経年劣化との判別が難しくなるからです。
これで雨漏り修理時に火災保険が適用にならない事例が理解できたと思います。
次の項目では火災保険が適用になる場合の補償金についてまとめています。
台風の雨漏りでは火災保険金はいくらまで出る?
雨漏りの修理で火災保険を使った場合、いくら保険金が支払われるか気になりますよね。
支払われる金額は契約したプランによって異なります。
火災保険には下記の2つのプランがあるのでプラン別に支払われる金額を説明します。
①一定金額以上で支払われる補償プラン
「20万円以上」の補償プランで契約していた場合、修理費用が20万円以上かかる場合が適用の対象となる火災保険です。
もし、10万円で済む修理の場合は保険金は支払われません。
仮に雨漏りの修理費用に22万円かかる場合は22万円が保険金として出ます。
上限金額や下限金額はご加入する火災保険のプランによって異なりますので自身で保険会社にご確認をしてください。
②免責金額プラン
修理代金がいくらまでなら自分で支払うと決めるプランです。
免責金額プランの場合、必ず自己負担金が発生します。
5万円で設定した場合は、5万円以下の修理費用だった場合は自分で支払います。
修理費用が15万円かかる場合は5万円を自己負担し、10万円が保険会社から支払われます。
火災保険と火災共済の違い
雨漏りの修理に補償金を出してくれる「火災保険」と似た「火災共済」といった共済もあります。
「火災保険」と「火災共済」について違いを紹介します。
「火災保険」の特徴
補償の適用範囲:火災、水災、落雷、雪災、損傷など
支払上限額:「火災共済」より上限額が高い
「火災共済」の特徴
補償の適用範囲:火災・風水害
支払い上限額:「火災保険」より上限額が低い
上記のように「火災共済」は掛け金が安く済む分、適用範囲が少なく補償金の支払われる額も少ないといった違いがあります。
台風で雨漏りしたら?火災保険を申請する流れ
これまでに火災保険を申請したことがない方のために、火災保険を申請する流れを紹介します。
①加入している損害保険会社に電話
②電話後、保険会社より送られてくる必要書類に記入
③屋根屋などに依頼して、屋根の被害写真と修理見積を出してもらう
④書類一式そろえて保険会社へ提出
保険会社へ申請するときの必要書類など、細かいところに関して下記の記事にて紹介していますのでご覧ください。
台風の雨漏りで火災保険を申請するときの注意点4つ
台風が通り過ぎた後、火災保険を申請するときの4つの注意ポイントがあります。
意外と知られていない内容や訪問販売の詐欺に遭わないために知っておいて損はありません。
火災保険を使う際の4つの注意ポイント
①3年以内に申請する
火災保険は基本的に災害に遭ってから3年以上経った場合は経年劣化の可能性があるので火災保険の適用外とされます。
②代理申請は原則不可能
火災保険はご契約者以外の人や修理業者などの代理申請はできません。
③保険金が出るのは少し先になる
訪問販売の業者は「すぐに保険金が出るので今すぐ直しましょう」と言ってきたら要注意!保険気が支払われるまでには見積や申請などすべて受理され手からなので少し時間がかかります。
④保険金がおりることが確定してから修理の契約をしてください
悪徳な訪問業者が増えてきています。
「雨漏りの修理には火災保険が使えます。すぐ直したいですよね?」など契約を急がせてくる修理業者とは絶対に契約をしてはいけません。
保険金が下りるかの判断は、保険会社に見積などを申請してみないとわからないものです。
しっかりと申請手順を踏んで補償金が下りる事が確定してから、修理の契約をしてください。
悪徳業者の見分け方について詳しく知りたい方は下記、記事にてまとめていますのでご覧いただければと思います。
悪徳な屋根業者に注意
台風や自然災害が起きると必ずと言っていいほど、悪徳な業者が増えます。
よくある悪徳業者の特徴
・「必ず保険で無料になる」
・「解約するなら解約金を払え」
・「今すぐ直した方がいいですよ、保険金は後で下りますので」
・「今時期どこの業者も忙しいので早めに決めてください」
・「屋根に上がらせて見せてもらえませんか?」
悪徳な業者は不安を煽るフレーズを使い、契約を早くさせようとします。
絶対に屋根に上がらせてはいけません。
このような業者には引っかからないように次の項目で安心できる業者の選び方についてまとめています。
安心できる屋根業者の選び方
実績がある屋根修理業者は引っ張りだこで訪問営業で強引に契約を結ぼうとはしません。
隣人や知人の方で屋根の修理をした方がいる場合は修理業者がどうだったかを聞いて修理を依頼するのもありです。
WEB検索で修理業者を探す場合は、どれだけ実績があるかを確認しながら相談してみましょう。
相談した際に屋根の知識がない状態でも丁寧に説明してくれる業者かが見極めポイントの一つでもあります。
どうしても不安な場合は僕にご相談してください。
遠くの場合は、信頼できる知り合いの屋根業者も含めて、修理方法をご紹介いたします。
石川商店の修理事例
石川商店は「屋根屋は皆様が長く安心して住宅で過ごす為にいる屋根の予防業だ!」と思っています。
その為、点検の際も屋根に負荷のかからないドローン点検を取り入れています。
ドローン点検を使い、実際にこれまで行った石川商店の雨漏りにおける修理事例をいくつかご紹介します。
続いては台風が来る前に雨漏り個所の修理をした事例です。
まとめ
では、最後に今回の記事「雨漏り時の火災保険」についてまとめます!
- 雨漏りを修理する場合の火災保険の適用条件
- 【1】定期的な屋根のメンテナンスをしており、台風などの自然災害で雨漏りが発生した場合
- 【2】災害が起きてから3年以内の申請
- 【3】雨漏り修理費用が火災保険の適用される必要修理額を満たしている事
- 雨漏り修理で火災保険が適用できないケース
- 【1】築年数による経年劣化で雨漏りが発生した場合
- 【2】新築時やリフォーム時の施工ミスにより雨漏りが発生した場合
- 【3】屋根に登った人の人為的被害で雨漏りが発生した場合
もし、判断が難しい場合や壁に雨漏りか判断しずらい染みできて専門の人に見てもらいたい場合など、屋根に関するお悩みはお気軽にご相談ください!
石川商店からのお願い
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