スレート屋根の真相に迫る!なぜ今スレート屋根の相談が多いのかを聞いた 【石川弘樹インタビュー】

大久保 崇
大久保 崇
  • 皆様こんにちは!ライターの大久保です!

    前回のインタビュー記事『屋根のドローン点検から良い業者を見極めるコツを聞きました!』の続きです!後編はここ最近問い合わせが急増しているスレート屋根について。

    そもそもなぜ問い合わせが急増しているかというと、ひび割れが問題になっています。

     なぜスレート屋根はひび割れするのか?それがなぜ今問い合わせが増えているのか?

    そんななぜに答えつつ、石川さんが業界に鋭いメスを入れ、スレート問題を語ります!

    (自分で言うのも何ですが、このインタビュー記事は大変勉強になるので必見です!)

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この記事はこんな人におすすめ

・スレート屋根のひび割れで悩んでいる方
・2021年からおよそ15年前にスレート屋根の家を建てた方
・スレート屋根のリアルな状況を知りたい方

この記事で伝えたいこと

スレート屋根のひび割れ問題に対する本音をお伝えします。今回、大事にしたのはメリットやデメリットも含めて「本当に感じていること」をお伝えすることです。是非、最後までご覧ください!

セメントを圧縮した56㎜の薄い屋根材をスレートと呼びます。素材についての解説はこちらの記事で詳しく解説しているので興味がある方はご覧ください。

スレート屋根の特徴は、安くて軽い、施工が簡単なので施工費もかからない、見た目もシンプルでスッキリとした屋根になるなど、多くの住宅で愛用される屋根材の一つです。

その屋根材が15年ほど経ったところでひび割れしていることが分かり、業者に見積りをしてもらったら予想以上に高額な費用だったので、困ったと相談が寄せられています。

結論からお伝えすると、仮に軽度のひび割れが見つかっても屋根にはルーフィング(防水)シートがあるので、すぐに雨漏りする可能性は低いでしょう。雨よりも、台風のような災害に対する防災性については気をつけた方がいいです。

たちまち「ひび割れが見つかった」という方もまずは焦らず、信頼できる業者に相談してください。どこにも相談する場所がない、という方は「みんなの屋根の相談所」である石川商店までお気軽にご連絡ください。

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前置きが長くなりましたが、それでは本題のインタビュー内容をお届けします!

みんなの屋根の相談所|石川商店 – YouTube

※前回のインタビュー記事はこちら

 

スレートで多いひび割れについて

大久保―――
スレート屋根のことについてお伺いします。前回のインタビューで「15年ぐらい前に建てたスレート屋根の家でひび割れしているという現象が起き、塗装した方がいいのか?修理した方がいいのか?」という相談が多いという話でした。

石川―――
そうですね。そこが一番多いですね。メーカーの10年点検とかで、そろそろ塗装の時期ですよとなって見積りをすると、ひび割れがものすごいと言われてはじめて気がつくということが結構あります。

本来は塗装だけで済み予算も30万ぐらいで見積もっていたはずが、塗装できないからカバー工法しましょうと言われ、100万から150万ぐらいの見積りを提示され、「そこまでしなくちゃいけないの?」と疑問をもって相談してこられます。

 

ひび割れは新築時に発生する!?

石川―――
実はアスベストが入っていないスレート屋根材のほとんどが、新築工事の時の作業で踏み割れています。

【注釈】
前回のインタビュー記事にも記載しましたが、スレートにアスベストを使用していましたが、2004年の法律改正によって使えなくなりました。今はアスベストとは違う繊維質の物を使用しています。

大久保―――
えっ。それって最初から割れているってことですか?

石川―――
もちろん誤解があってはいけないのですが、明らかに作業中に割れたものは屋根屋さんがその場で交換します。屋根屋、販売会社、そしてお客様の最終チェックもあって当然屋根も見られる。だからちゃんとひび割れが見つかったら交換はしているはずです。

厄介なのは目に見えないレベルの微妙なひびが発生していることで、それは人の目では気づけないレベルです。23回は厳密なチェックが入っていても誰も気づけない。 

それが、誰も一度も屋根に上がっていないのに、10年後にひび割れがしていますよっていう状態の原因の一つです。それで割れている箇所というのは、踏み割れしやすい箇所に集中しています。

大久保―――
踏み割れしやすい箇所とは?

石川―――
構造上、ここに乗ると割れるよって箇所です。屋根の強度関係なく割れる可能性のある場所が。そういった場所にひび割れは集中していることが多いですね。

あと新築で屋根屋が屋根工事を終えた後、外壁工事が入り、その後に足場解体があります。そうすると、屋根屋以外の人間が屋根に上がる機会が出てくるのです。2階建ての外壁工事で1階部分に屋根があると、その屋根に上がって外壁の設置をすることになりますし、外回りの工事が終われば足場は解体しますが、その時にも屋根の軒先に上がることがあります。屋根側に乗っかているのがより安全なので。

大久保―――
それはそうですよね。

石川―――
工事の流れや、作業がしやすい関係で、仕上がった屋根の上を歩いたりするのですが、その時に軒先や壁際は踏み歩きが集中してしまいます。もちろん、屋根工事でも。

そういった理由から、ほとんどの新築工事で目に見えないひび割れが発生して、10年ぐらいたった今、屋根の表面の塗膜が薄れてひび割れが見えやすくなったり、風の影響で屋根材がバタつきひび割れの進行につながり、目立つようになったりしているのだと思います。

大久保―――
そうですか。それは確かに、表面上だけではなく中の部分にも見えないひびが入っていて、長年たって表面化されるというのは考えられますよね。

石川―――
そうです。初期のころは本当に目に見えないので。

 

今から新築で建てる際にスレートはおすすめしない?

大久保―――
誤解を生んではいけないと思うのですが、こういうお話を聞いているとスレート屋根を選択する理由ってあるのかなと思ってしまいます。それでもスレート屋根を使うのはなぜなのでしょうか。

石川―――
難しいところですね。一番は施工しやすいという部分があるのと金額が安いこと。建築で見積りを取ると材工価格という表現を聞くと思います。屋根で言うと屋根材 (材料) の価格と、作業費 (工事) の価格の合計です。

スレート屋根材は、材料費も工事費もどちらも一番安いので、一番安く屋根をつくることができます。

正直なところ、新築を建てる会社の売り上げは新築を売ることですから、何で差別化するかというと、一番簡単なのは値段を下げることですよね。

大久保―――
そうですか……。でももちろん、生活に支障をきたすことがないから使われているのですよね?

石川―――
この症状(ひび割れ)自体が最近出てきている現象なので、ようやくこれはまずいのでは?と話題になっていればいいなと思います。

大久保―――
そういうことですか。ひび割れがしやすいというのが分かっていて使っているわけではなく、最近そういったことが発生しているから、検証しているというか様子を見ていると。 

石川―――
そうだと、健全な業界でいいなと思っています。

大久保―――
そうであって欲しいです……。

石川―――

新築だと価格競争もあって、それほど利益がないはず。だから何で利益を得ているかと言うとリフォームです。

大久保―――
なるほど。つまり?

石川―――
その時に長持ちするものを選ばれるとリフォームできなくなる。

大久保―――
だいぶ踏み込んでいますが大丈夫ですか? 

石川―――
多分どこかで同じこと話しているので大丈夫です(笑)

大久保―――
率直な感想として、スレート屋根は使わない方がいい?

石川―――
そうですね。今からは選ばない方がいいと思います。

スレート屋根問題をお客様とメーカーで分けて考える

石川―――
もちろんメーカーはそんなつもりでは作っていませんし、アスベストが入っていない屋根材が弱いというのは、現実問題として直面している課題です。15年前も厳しい検査や国の基準を満たしたうえで販売しているので、そこに落ち度はないはずです。

大久保―――
そこは別問題ですからね。

石川―――
そうです。一部ダークなこと言うとさっき(長持ちするとリフォームできない)言ったこともありますが、メーカーの実情はどうしようと検討していると思います。

現実的に、金属屋根材の性能も良くなってきて、見た目もすっきり、踏み割れもしないので、金属屋根のシェアは伸びてきています。それも対策の一つと言えますね。

大久保―――
おっしゃったように、問題として混合してはいけないですね。スレートは違法性があるものでもないし、ちゃんと大丈夫だと確証をもって使用していた。だけど、15年経って耐久性の問題が顕在化してきているので、家を買う、リフォームする際には新しくスレート素材を選ぶのは控えた方がいいということでしょうか。

石川―――
そうですね。

 

スレートの代わりになるのは「アスファルトシングル」

大久保―――
石川さんがおすすめできる、安全でコストもそれほど高くないという屋根材というと?

石川―――
今はアスファルトシングルをおすすめしています。大雑把に説明すると、天然石を砕いたチップが表面にまぶされたゴムマットのような屋根材です。日本ではあまりメジャーではないですが、アメリカだと7割ぐらいはアスファルトシングルで屋根を作っています。

スレート屋根材の代用品としても、工事方法も似ているし大きさ重さも丁度いい。だから工事する側も扱いやすく、機能性もほとんど変わらないのでリフォームの時も、スレートではなくアスファルトシングルをおすすめしています。

大久保―――
金額も変わらない?

石川―――
材料費はそれほど変わらずですが、若干小さいのでその分少しだけ作業量が増えます。なので、石川商店の場合だと工事費がその分高くはなりますね。

 

スレートでも雨漏りは大丈夫、気をつけて欲しいのは「防災」

大久保―――
これまでの話を聞いてスレート屋根だったらどうしようと心配になりましたが、救世主的な存在はいるのですね。

石川―――
スレート屋根でも、すぐに交換しなくてもひび割れの応急処置などしていれば、基本はアスベストが入っていた時と同じように機能してくれるはずです。だからそこまで心配する必要もありません。

大久保―――
慌てなくても大丈夫だと。

石川―――
はい。誤解があるといけないので補足しておくと、今すぐ対処する必要がないのはあくまで防水面についてです。屋根材の下にはルーフィングシート(防水シート)が貼られているので、極論、屋根材がなくても多少はもちます。だからひび割れが多発していても雨漏りしないのですが、心配なのは台風のような天災です。

台風のような強風に対してだと、ひび割れが進行して割れてしまい防災面では心配な面があります。だからひび割れもまったく放置はせずに、補修することはした方がいいですね。

大久保―――
確かにそうですね。今回はスレートについて色々とお伺いしましたが、屋根材の特徴や違いは知っていただけるといいかもしれないと思いました。

石川―――
屋根材に限らず全てのことでそうだと思うのですが、完璧なものはなく一長一短は当然あるので、そこを知ったうえで、長所、短所は納得して使っていくのがいいかと思います。

 

石川商店は全国どこからでも屋根の相談を受け付けています

みんなの屋根の相談所:石川商店では、よりお客様に近いところでお客様の悩みにお答えできるよう活動し、屋根の専門家+様々な知見をもったライターが、あれやこれやと知恵を絞りながら、役に立つ情報発信を届けていきます。 

石川商店ではこれからも日々情報を発信し、お客様の声に耳を傾けていくので、屋根の悩み事はお気軽にご相談ください。

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次回は今回のインタビューの中で登場したアスファルトシングルについて詳しくお伺いするか、スレートのひび割れのように、皆さんの関心度の高い話題を石川さんにお聞きしていきます。来月も是非楽しみにしていてください!

最後までご覧いただきありがとうございました。

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