ニチハのスレート屋根材「パミール」、1996年~2008年にかけて製造されたニチハのパミールは、早いもので築7年を経過すると屋根材表面の剥離が始まってしまう屋根材です。
昨年来このニチハのパミールについては全国各地より大変多くのご相談をいただいておりますが、ほぼ共通されるのは太陽光設置で発覚したケースや、リフォームをしようと思って発覚するケースです。
ここでは発覚に至るケースを経過年数別に分けてご覧に入れたいと思います。
本記事の目次
太陽光設置と屋根塗装で発覚したパミールの異常事例
築7年半、太陽光発電をご検討中に発覚①
屋根に太陽光発電システムの設置しようと業者さんに来てもらうと「パミールには設置できないですよ」と言われ発覚したケースです。
築8年、太陽光発電をご検討中に発覚②
やはり太陽光発電の設置をご検討中に発覚したケースです。
築8年、太陽光発電をご検討中に発覚②
ニチハ・パミールには屋根材表面の剥離の他、屋根材にズレや脱落が発生するケースが稀にございます。
築15年、屋根材にズレが発生②
こちらはリフォームご検討中に塗装業者さんが屋根を調査された際に屋根材の脱落が発覚したケースです。
よくぞここまで耐えたと思います。
強風で煽られ落下したところに人がいたら...
ニチハ・パミールへの塗装工事は厳禁!!
ニチハ・パミールという屋根材は、これまで何度も申し上げてきましたが塗装工事は絶対にやってはいけない工事です。
仮に塗装工事が出来たとしても、数年後には必ず剥離が発生します。
塗装後約2年経過したニチハ・パミールです。
せっかくお金を払って塗装工事をしたのに、こんな状態になってしまったら...お住まいになっておられる方の心情を察すると...。
パミールだと発覚した時の対処法は?
ご自宅の屋根材がニチハ・パミールで、屋根材の不具合(表面の剥離や脱落など)を発見された場合、築年数に関係なくまずは建てられたハウスメーカーさんへのご連絡をお勧め致します。
ですが、様々な事情で建てられたハウスメーカーさんと連絡を取ることができない場合は、お客様から直接最寄りのニチハの営業所に連絡を入れていただき、調査をご依頼くださいませ。
なお、弊社ではニチハ・パミールに関する様々な問題を解決するため、ご相談窓口を設けておりますので、是非ご利用くださいませ。
東京・神奈川・千葉・埼玉にお住まいの方は、弊社より有料にて現地調査に伺うことが可能です。また、ご希望であれば交渉に同席させていただくことも可能です。
ニチハ・パミール 改修工事の方法と最善策は?
塗装工事が出来ない屋根材のニチハ・パミール、「じゃあどうしたらいいの?」って思われるでしょう。
改修工事の方法は2つ!
・既存の屋根材の上から新たな哉ぜ材を施工する【カバー工法】
もしくは
・既存の屋根材を撤去し新しい屋根材に交換する【葺き替え工事】
の2種類からの選択となります。
今後数十年に渡って大切な住まいを守る屋根、ここでじっくり考えていただきたい事は、今後発生するであろう「メンテナンス工事」を考慮した屋根材選びです。
ほとんどのリフォーム業者さんは「ガルバリウム鋼板によるカバー工法」を推奨しておられるようです。
※ニチハ横暖ルーフ(ガルバリウム鋼板・断熱材入り)
ガルバリウム鋼板の屋根材については様々なメーカーさんから似たような屋根材がたくさん発売されております。
その多くは「横葺き」と呼ばれる屋根材なのですが、例えばニチハさんから発売されている「横暖ルーフ」の場合。
施工後のメンテナンススケジュールは「10年毎に塗り替え」とされており、施工後30年では「葺き替え工事」も視野に入れる必要がございます。
10年ごとにメンテナンス費用が発生してしまい、更には葺き替え工事が予想される屋根材にする必要性がどこにあるのでしょうか?
せっかく工事をされるのであれば「メンテナンス費用がかからない屋根材」を選択いただき、葺き替え工事を行なったほうが経済的にも断然おトクなのです!
☑スレート屋根材ならコロニアルグラッサ!
弊社にお問い合わせをいただいたお客様へ推奨しているのは、ケイミュー株式会社より発売されている「コロニアルグラッサ」という屋根材です。
直射太陽の光を浴びるトップコート(屋根材表面)に採用されているのが、紫外線に強い無機系塗膜「グラッサコート」なのです。
一般的な有機塗料とは違い、分子と分子の結合エネルギーが紫外線エネルギーを上回る力で強固に結合し、色あせしにくい構造となっております。
このコロニアルグラッサ、現在では新築の戸建住宅において幅広く採用されております。
メンテナンスについては10年ごとに塗装する必要がないため、仮に塗装をしなくても30年は問題ないと言われております。(メーカー談話)
つまりニチハ・パミールへの改修工事は、カバー工法よりも撤去費や廃材処理費が余計に掛かったとしても、
コロニアルグラッサによる葺き替え工事をご選択頂いた方が、今後のメンテナンス工事を考えてもおトクになるのです。
まとめ
初めにも少し申し上げましたが、ご自宅の屋根材がニチハ・パミールと発覚するケースは主に
・築10年前後
・太陽光設置の検討中
・もしくは外壁塗装と一緒に屋根塗装を検討していた時
が多いようです。また、近場で工事をしていた業者さんやご友人に指摘されて気がついたというケースも少なくはありません。
ニチハ・パミールと発覚した場合はハウスメーカー様か、もしくはお近くのニチハ営業所へ直接ご連絡なさる事をお勧め致します。
どちらにせよ改修工事になるかとは思われますが、その際の工事の選択は今後のメンテナンス費用を考慮したものになさった方が
初期費用が嵩んでしまっても結果的におトクになります。
もしニチハ・パミールで何かご不明な点、不安な事がございましたら、お気軽にご相談くださいませ。
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屋根専門75年 石川商店
林 洋道(はやし ひろみち)です
【趣味】旅行、F1チームのウェア集め、西部警察、ネコ
【特技】洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
【最近】レッドブル・レーシング 2016年のピットシャツをゲット!
【出身地】鳥取県米子市
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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[特技]スーツで点検
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