本記事の目次
【東京都足立区】築18年、アスベスト未使用のスレート屋根の屋根点検の事例
屋根事情を共有していきたい、みんなの屋根の相談所、津嶋和也です。
今回は、東京都足立区で、アスベスト未使用のスレート屋根の屋根点検の事例を紹介します。
築18年のお家で、屋根に関する実害はなし。
外壁塗装は1度おこなった様ですが、屋根は手付かずのまま経過。
劣化が気になり、近所のリフォーム業者に見積依頼をしたところ、カバー工法か屋根塗装の2択のみで、特に説明もなく、不安からの点検依頼でした。
今回の屋根点検のポイントは、カバー工法、屋根塗装が適切なのか否かの確認
アスベスト入りのスレート屋根材は、頑丈なので、アスベスト未使用のスレート屋根材のような、ひび割れや風化はほとんど起こりません。
なので、どちらかというと、棟板金の状態など、災害予防の観点で、問題ないかの確認に重点をおいて、確認していきます。
屋根の現状と、保たせたい年数に必要なメンテナンスの時期や方法を、現地確認しながら考えていきます。
点検の結果、屋根材は、ひび割れ大小50枚くらい、天窓が付いていることから、葺き替えを提案
先に点検の結果をお伝えすると、大小のひび割れが50枚くらい。
割れている箇所が原因で、すぐに雨漏りに直結するとは考えれません。
屋根塗装については、高圧洗浄で、屋根材のひび割れを悪化させてしまう可能性があります。
カバー工法については、天窓が付いていることから、弊社では推奨しておりません。
依頼者さまのお考えや屋根材の状態から、今回は、
- ● 葺き替え
- ● 天窓交換、天窓撤去
の組み合わせを提案し、それぞれの見積りを作成しました。
これらを判断した、具体的な屋根の状態を確認していきます。
【補足】屋根塗装について
石川商店では、屋根の雨漏り防止機能の維持に、屋根塗装はいらない、と言っています。
屋根の主な機能とは『家の雨漏りを防ぐ』こと、とすると、
- ● 雨漏り防止以外の、新しい機能を追加するのが「 リフォーム 」
- ● 雨漏り防止機能を、維持するのが「 メンテナンス 」
と、言っています。
そうすると、屋根塗装は機能を追加する『リフォーム』になります。
屋根の防水性は、屋根材の下の防水シート次第で、屋根材の表面を塗装しても、雨漏り防止の維持には、効果がないからです。
では屋根塗装が、リフォームで、どんな機能を追加しているのかというと、
・色を変える→ デザイン変更
・色を変える→ 淡い色にするほど遮熱効果
・きれいになる→ 我が家に愛着がわき、より大切にする
・きれいになる→ 訪問販売業者が寄り付かなくなる
と、なります。
なので、屋根から家に雨漏りさせないための『メンテナンス』に、屋根塗装は不要なのです。
もちろん、屋根材の撥水性は、塗装するほどよくなるので、塗装するほど、屋根材は長持ちするのは、間違いはないでしょう。
折り畳み傘に、防水スプレーをかけなくても保つけど、スプレーした方が、傘自体もより長持ちするのと同じです。
ただ30年放っておいても保つスレート屋根材の耐久性を、50〜60年と塗装して保たせたとしても、防水シートの耐久性は30〜40年ほどで、屋根材表面をいくら塗装しても、その下の防水シートの耐久性は変わりません。
なので、雨漏り防止や、屋根材を長持ちさせるために、塗装する必要はない、ということです。
では実際に、具体的な屋根の状態を確認していきましょう。
実際のアスベスト未使用のスレート屋根の状況は?
今回の、アスベスト未使用のスレート屋根の、屋根点検の流れはこんな感じです。
- アスベスト未使用のスレート屋根の屋根点検の流れ
- 手順① ドローンで、屋根の撮影 【5〜10分】
- 手順② 屋根にあがっての、点検調査 【15〜30分】
- 手順③ 屋根裏の確認 【10〜20分】
- 手順④ 撮影写真による、口頭での屋根の説明 、質疑応答【30〜60分】
- 手順⑤ 点検完了 【合計1〜2時間】
- 手順⑥ 後日、撮影写真と点検報告の送付 【当日〜1週間程度】
順番に屋根の点検の様子を、写真つきで解説します。
手順① ドローンで、屋根の撮影 【5〜10分】
石川商店では、屋根にあがる前に、ドローンで屋根を撮影します。
ぼくらが屋根に上がる前の状態を、写真で保存するためです。
これは、屋根にあがって自分たちで壊すような悪徳業者ではないという証明のためと、ぼくらも注意してても屋根材を踏んで割ってしまうことがあるのと、正直、それを隠してやり過ごしたくなる気持ちを抑えるため、でもあります。
また、屋根全体が1枚の写真におさまるため、お客さまに屋根の状況説明をするときに、どの部分がどうなっているという解説がお互いにわかりやすくなるのも、もうひとつの理由です。
■ 全景
■ 東面
■ 西面
■ 北面
■ 天窓(トップライト)
■ 屋根材の状態
東面、屋根材の状態(東面だけでも大小ひび割れ30枚くらい)
■ 棟
東面から写した棟の状態 3枚(特に問題はありません)
西面から写した棟の状態 1枚(特に問題はありません)
手順② 屋根にあがっての、点検調査 【15〜30分】
本来は、実際にハシゴをかけて、屋根に上がります。
今回は、私の経験不足で、屋根上にのぼることが出来ませんでした。
■ 天窓(室内)
幅木の隅に雨染みあり、壁紙周辺からガラス面のコーキングの劣化と判断
手順③ 屋根裏の確認 【10〜20分】
屋根裏の状態も、必要に応じて確認します。
今回は、実害(雨漏りなど)があった訳ではないので、診ておりません。
手順④ 撮影写真による、口頭での屋根の説明 、質疑応答【30〜60分】
ドローンで撮影した写真や、屋根にあがってから撮影した写真などを、ご覧いただきながら、屋根の状況説明をいたします。
■ 口頭での説明のイメージ
わからないことや疑問があれば、ご納得いくまで、ご質問くださいませ。
手順⑤ 点検完了 【合計1〜2時間】
以上で、屋根点検の当日はおしまいです。
点検料は、後日の点検報告と、写真のお渡し時に、請求書をお付けすることになるので後払いです。
点検当日に、現金をご準備する必要はございません。
手順⑥ 後日、撮影写真と点検報告の送付 【当日〜1週間程度】
早ければ当日、遅くても1週間前後で、撮影した写真データと点検報告を、インターネット上での共有や、郵送、メールなどで、お送りします。
また点検の結果、修理が必要であれば、その修理の見積書もあわせてお送りいたします。
【参考】 スレート屋根材のメンテナンスの方法と時期と価格
スレート屋根材のメンテナンスの方法と時期と価格の詳細は、こちらの記事で確認できます。
■ スレート、コロニアルの台風対策。予防のための補修や工事方法と費用 | 石川商店
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- 屋根屋、見習いの津嶋和也(つしまかずや)41歳です。
- 【経歴】
- 不動産売買を経て「みんなのお役にたちたい」そんな気持ちから屋根業界に転職
- 【趣味】
- 旅行
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- 一人前の屋根屋調査員
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