本記事の目次
棟瓦とは?
棟瓦とは瓦屋根のてっぺんにある瓦のことを言います。
そして、この棟瓦は屋根のてっぺんにある結合部分からの雨漏りを防ぐ役割があります。
屋根の頂上部分は棟と呼ばれ、この部分は雨の影響を非常に受けやすくなっています。
棟瓦を設置することで、その雨を受け流してくれるので棟の下地に雨が侵入しにくくなっています。
棟瓦の修理方法と費用の相場は・・・?
まず棟瓦の修理に関してですが、『漆喰の塗り直しのみ』の修理や『ラバーロック工法(ラバー止)』で施工してしまう業者さんが多いです。
ただ、どちらの修理方法も表面を整えるだけの修理であまり意味をなさなかったり、雨漏りを誘発させてしまうので長い目でみると根本からしっかりと修理をすることがメンテナンス費用を抑えることにつながります。
棟瓦のズレの修理は約30万円〜
先ほどもお話した通り、表面だけ整えても根本的な解決にはならないので後々不具合が出て結局修理費用が高くついたという話もよくお聞きします。
石川商店では棟瓦の修理の際は屋根の状態をしっかりと見させていただき、その上で今回の事例の様に『ガイドライン工法』での施工などで見た目を前と同じに戻すのではなく、前よりも地震や台風に以前よりも耐えられる様な施工のご提案をさせていただいております。
ちなみに石川商店では、ドローンでの屋根の有料点検を行っております。
ドローンでの点検のメリットとしては『屋根の現状をリスクなく確認できる』『時間がかからない』『万が一の時の火災保険申請が円滑にできる』のこの3点です。
ドローン点検の費用は、ドローンでの空撮写真のお渡しだけだと5,000円、写真と、点検報告書、メンテナンスの見積書の作成で10,000円となります。
点検からそのまま石川商店で修理等をさせていただく場合は少しでもお客様の負担を減らすために、この点検費用を修理費用から相殺させていただいております。
なぜ他社で無料点検が多い中、石川商店は有料点検なのか・・・それは、お客様と誠実に向き合いたいからです。
屋根で損する人をゼロにしたい石川商店の熱い思いと点検についての詳しい費用を下記記事で記載してるので是非ご覧ください。
棟瓦のズレは全体が劣化している証
まずは屋根の現状を拝見させて頂きました。
約築40年。一見すると綺麗な青緑の瓦屋根。ですが、よく見ると棟瓦に回してある銅線が切れており、棟全体が歪み曲がっております。
それだけではなく、漆喰の剥がれや業者さんの指摘にもあったのし瓦(板状の瓦)のズレ落ちも見られました。
これは棟の中の屋根土が劣化し、瓦を固定する力が無くなっている証拠です。そうなると、一度棟瓦を外して中の土を取り替える必要があるのです。
ですが、瓦自体は問題の無い様子。葺き替えや葺き直しをする程の劣化は見られません。ですので、大きな地震が来ても崩れない「ガイドライン工法」での棟取り直し(積み直し)工事をご提案させて頂きました。
既存棟瓦と屋根土の撤去
まずは既存の棟瓦を撤去していきます。
瓦を撤去しますと、劣化した屋根土が現れました。もともとは粘土だったものですが、初めは強い保持力を持っていても、長い年月を経るとこのようにサラサラ・ボロボロになってきてしまうんです。この状態のまま放置すれば地震などのふとした衝撃で崩れてしまう危険も。
ちなみにここで一度撤去した瓦は、ヒビなどがなければもう一度使うことができます。そうした再利用ができるのも瓦の特権ですね。
屋根土を綺麗に清掃し、撤去作業は完了です。
耐震工法の要。棟金具の施工
次に棟際の瓦を1列外し、ピッチ(間隔)と高さを決めて耐震用の棟金具を施工していきます。
どちらも屋根によって変わってきますので、注意が必要です。
棟際の瓦はビスとシルガード(南蛮漆喰)使って瓦桟(枕になる木材)にしっかり固定します。
耐震棟金具には、太さ約1cmにもなる鉄筋2本を通し、銅線で固定。棟の先端に付く鬼瓦も施工致しました。
南蛮漆喰を詰めつつ棟瓦を施工
瓦を固定するのにも使用していたシルガードを棟に詰めながら、のし瓦を施工していきます。
銅線で瓦同士や鉄筋をつなぎながらの施工となります。細かな作業になりますが、これも耐震工事には欠かせない作業です。
のし瓦の施工が完了しましたら、触覚のように出していた銅線を半円型の棟瓦に通してくるくると巻いて固定。
まとめ:とりあえずの表面上の補修より、しっかりとした修理で長い目で見た安心を
今回は棟瓦のズレの修理方法と修理費用のお話をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
近年、漆喰の剥がれを「漆喰の塗り直し」棟瓦のズレや曲がりを「ラバーロック工法(ラバー止)」で施工してしまう業者さんが多くいらっしゃいます。
どちらも表面上を整えるだけで、あまり意味を成さなかったり逆に雨漏りを発生させてしまうこともあります。
また、築20年以上経過している瓦屋根は瓦がビスで止まっておらず、棟と同じく土で固定されているだけのケースも。
もし、「瓦屋根で、見慣れない業者に指摘されたことがある」「今まで瓦のメンテナンスをしたことがない」という方は、棟だけでもメンテナンスされることをお勧めいたします。
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入社四年目のしがない事務員『おにゃがわら』
事務したり現場お邪魔したりあっちこっち。
【趣味】 読書、昼寝、考察、夢を文章に起こす。
【目標】 文章構成力の上達。部屋を片付ける
【最近】 一向に眠気が覚めない
【一言】 ちゃんと寝てるのにな…
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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入社四年目の事務員
石川商店からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
また、もしもっと知りたいこと、分かりづらかったことなどあれば下のコメント欄にご意見いただければと思います。
日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えするために、ご参考にさせて頂きます。
この度の台風災害により、屋根瓦に損傷がありました。
瓦葺きの構造自体が理解できていなく、とても参考になりました。
築50年近くが経過した建物だけに、これを機に建て替えも検討しようかとも考えておりますが、
屋根瓦の損傷による雨漏り被害が大きかっただけに、将来の不安が付きまとっております。
そんななか、こういった記事が掲載されていることで、
瓦葺きの構造が理解でき、とても参考になりました。
どうもありがとうございました。
リキちゃん さま
台風15号の被災の復旧に、尽力できない歯がゆさを感じる毎日です。
少しでもお役に立てたのであれば幸いです。
石川弘樹
誠実あふれる、施工方法などに感謝しています。
今後とも、役に立つ情報を楽しみにしています。ありがとうございます。
石浦順幸さま、石川商店の石川弘樹です。
お役に立てたのであれば、なによりです。
みんなの屋根の相談所として、屋根で困ったお客さまのためになる情報を、お届けしていきたいと思います。