“長持ち住宅の選び方” 家を建てる前に計算に入れておきたい、維持するための見えにくいコスト

井上 利里子
井上 利里子
  • 2017年にwebで公開した『国土技術政策総合研究所資料』という国土交通省が主催し【産・学・官】で数年がかりで住宅に関することを共同研究しまとめた資料があります。
    その名も【木造住宅の耐久性を向上させる家造りガイドライン】
    この研究チームには、我が石川商店二代目、三代目も参加しておりました。

    とても中身の濃い良い資料なのですが、なにしろぶ厚い!
    家を持っている人にもこれから建てる人にもとても有益な情報がつまっていますので、特に屋根部分を中心にピックアップしてご紹介します!

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コスパの高い家づくりを目指そう

家を建てて、住み、解体するまでにかかる総費用 LCC

ライフサイクルコスト(略してLCC)という、家を建て解体に至るまでの総費用(生涯費用)を示す言葉があります。
家を建てる時は建築費用に意識がいきがちで、私たちは少しでも抑えられるところは抑えて安くしたい!と考えます。その安く抑えられた金額は、単純に値引きしてくれたのか、それとも・・・

安く抑えた建築費のしわ寄せはどこへ行く~

単純に値引きというおいしい話しはなかなかないもので、建築会社もできる限りお客様の要望に応えた手段として、壁の中や屋根材の下など外見では見えないところで値段を抑えます。
リスクとして考えられる例として、低品質な防水シートを使用した場合内部へ雨水が侵入することがあり、下地や柱や梁などが腐朽したり蟻害などで劣化することも。修繕には下地からの交換と足場を組むことになればさらに25万円以上もの費用がかかってしまいます。

さ、避けたい・・・

建築時の初期費用以外にかかる将来必要な見えにくいコスト

長持ちして、エネルギーのランニングコストがかからない家造りは、LCCや人生設計も考慮したコスパの高い家造りということになります。長い目で見ると出費に大きな差が出てくるようですよ。

資料の中に、わかりやすいイラストがありました。
新築時に支払う建築費というのは、生涯かかる費用の氷山の一角のようだと。

LCC

 

建物の周辺環境に合った家づくりも大切な長持ち要素

劣化しにくい建物をつくるのにかなり重要なポイントは、建物周辺の自然環境かもしれません。そしてその環境にあった構法や部材選び。

家周辺の気象条件を知り、部材や構法を選ぶ

まず、家が建つ地域の気候や、地域ならではの特性(気温、湿度、日照時間、風雨、降雪等々)、局地的な気象条件(周辺の樹木や地形などによる風雨の流れなど)などを見極めた家づくり。そしてその自然条件を理解した上での屋根や外壁の「外皮」と呼ばれる部分の作り方(構法)を考えます。この作り方によって、建物を水分や湿度から保護してくれるのでとっても重要。

屋根の勾配などのディテールや下地や仕上げ材料の組み合わせによって、屋根や壁の一番大切な役割である”速やかに雨水や使用した水が家から遠ざける”が発揮するので。でもでも・・・

見た目優先したいんですけどねぇ(>_<)

 

外皮

 

 

 

資料はこちらから見られます↓

国交省【長持ち住宅の選び方】サイト

【木造住宅の耐久性を向上させる家造りガイドライン】PDF

 

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それではまた

 

 

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日々会社に舞い込むお困り事や作業内容を基に、
いつか立派な屋根屋スタッフになれる日を夢見て勉強中。

井上 利里子(イノウエ リサコ)
【ニックネーム】 Ri-chang
【苦手なこと】 生きてる魚触る
【最近】 土曜日は戸越八幡神社でのイベント参加!

いのうえりさこです

屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com


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