ニチハの屋根材パミールは塗装工事の出来ない屋根材です。そしてその解決策としてニチハから「アルマ」という屋根材の支給を提案されるのですが...。支給されるのは屋根材本体のみ、これだけ支給されても屋根工事は出来ないんです。ルーフィング材(片面接着タイプ)に板金役物、雪止め金具など「副資材」と呼ばれるものが必要となります。
こんにちは、石川商店の林洋道です。先日「パミールの屋根で塗装をするために高圧洗浄したら、屋根がボロボロになったので見てほしい」とのご依頼がございましたので、その模様を皆様にお知らせしたいと思います。
☑パミールへの改修工事の施工方法は?
「塗装をしようと高圧洗浄をしたら屋根材がボロボロになった」「塗装屋さんから塗装できない」といった声は、パミールという屋根材でよく耳にする声でありますが、今回も同様の被害が発生してしまいました。
そして、その解決策として提示された工事が「カバー工法による改修工事」です。
これはパミールの製造メーカーであるニチハから無償支給されるアスファルトシングル屋根材「アルマ」を使った改修方法です。
これから先パミールの改修工事の模様をご覧ください。
① 施工前
「ペンキ下塗り」とありますが、正確には金属部分への下地処理剤が塗布された状態で、高圧洗浄中にパミール特有の不具合が発覚していたのですが、工事が中断されるまで作業が進められていたためです。
② 下地作業
まずは軒先部の工事から行います。カバー工法では既存の屋根材を撤去しません。そのため既存の屋根から直接軒先用の改修用軒先水切り板金を取り付けていきます。
③ ルーフィング施工
軒先水切施工後、片面粘着のルーフィング材を既存屋根材の上に施工していきます。
④ 板金役物の施工
下葺が終わったら、新規屋根材を張る前に板金役物を取り付けていきます。この板金役物材も改修用です。
⑤ 新規屋根材の施工
施工中の様子です。ニチハより支給されるアルマ用釘とシングルセメントというアスファルト系の接着剤併用による施工です。
⑥ 外壁取り合い部分の施工
今回の屋根は一部外壁との取り合いがありました。今回は現場にて雨押え板金を製作し取り付けています。壁際は最後にコーキング剤を塗布し仕上げます。
⑦ 棟換気取付
工事もいよいよ最後の段階に入ってきました。「棟換気」という小屋裏の空気を排出してくれる部材を取り付けていきます。
⑧ 完成!
今回ニチハより支給されたアスファルトシングル屋根材「アルマ」は、アメリカで生まれ約140年の歴史を持ち、全米の住宅屋根の約80%に使用されている屋根材です。
ただし、施工完了後6ヶ月~12ヶ月程度は屋根材表面の粒状石が落下する現象が見られます。これはアスファルトシングル屋根材に見られる特有の現象であり、製品の異常ではありません。なお落下してくる粒状石は天然石に着色したもので有害物質は含まれておりません。
※「アルマ」はカバー工法施工完了から10~20年経過した後のメンテナンスは、メーカー推奨により屋根材の葺き替えをご検討されることを推奨しています。
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屋根専門60年 石川商店
林 洋道(はやし ひろみち)です
【趣味】 旅行、F1観戦、F1チームのウェア集め、西部警察、ネコ
【特技】 洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
【最近】 ゴールデンウィークどこへ行こうか考え中...
【出身地】 鳥取県米子市
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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