本記事の目次
【さいたま市桜区】築18年、アスベスト未使用のスレート屋根のひび割れで、屋根点検の事例
屋根の事情を共有していきたい、みんなの相談所、津嶋和也です。
今回は、さいたま市桜区で、アスベスト未使用のスレート屋根のひび割れで、屋根点検の事例を紹介します。
リフォーム会社から依頼者様の家の屋根を撮った写真と手紙がポストに入っており、手紙の内容は「屋根が割れているので雨漏りしているかもしれない」とのこと。
屋内では雨漏りなどの異常は感じないが、依頼者様も心配となり、写真・手紙をポストに入れてくれたリフォーム会社に問い合わせをして、点検をしていただいた様なのですが、説明に違和感を感じ、屋根に関して検索したところ弊社にご相談、ご依頼が御座いました。
今回の屋根点検のポイントは、ひび割れしている割合と風化の枚数の確認
アスベスト未使用のスレート屋根材のひび割れが、全体のどれくらいの割合であるか、ボソボソに風化しているモノが何枚くらいあるのかを確認がポイントです。
その具合で、応急処置で済ませるのか、カバー工法が安全なのかの判断材料となるからです。
そういった屋根の現状と、保たせたい年数に必要なメンテナンスの時期や方法を、現地確認しながら考えていきます。
点検の結果、ひび割れ3%、風化15枚なので応急処置を提案
先に点検の結果をお伝えすると、ひび割れは20枚で3%、風化は15枚でした。
アスベストを使用していないスレート屋根材の、ひび割れは平均的な劣化具合ですが、風化が15枚は、ちょっと多い感じです。
ただ、長くは住まないとの事なので、スレート屋根材は応急処置で十分と判断しました。
また多少の棟の釘浮きを確認しましたが、強度は問題なかったので、
- ● ひび割れの応急処置と風化の部分カバー
のメンテナンス修理を提案し、見積りを作成しました。
これらを判断した、具体的な屋根の状態を確認していきます。
実際のアスベスト未使用のスレート屋根の状況は?
今回の、アスベスト未使用のスレート屋根の、屋根点検の流れはこんな感じです。
- アスベスト未使用のスレート屋根の屋根点検の流れ
- 手順① ドローンで、屋根の撮影 【5〜10分】
- 手順② 屋根にあがっての、点検調査 【15〜30分】
- 手順③ 応急処置 【10〜20分】
- 手順④ 撮影写真による、口頭での屋根の説明 、質疑応答【30〜60分】
- 手順⑤ 点検完了 【合計1〜2時間】
- 手順⑥ 後日、撮影写真と点検報告の送付 【当日〜1週間程度】
順番に屋根の点検の様子を、写真つきで解説します。
手順① ドローンで、屋根の撮影 【5〜10分】
石川商店では、屋根にあがる前に、ドローンで屋根を撮影します。
ぼくらが屋根に上がる前の状態を、写真で保存するためです。
これは、屋根にあがって自分たちで壊すような悪徳業者ではないという証明のためと、ぼくらも注意してても屋根材を踏んで割ってしまうことがあるのと、正直、それを隠してやり過ごしたくなる気持ちを抑えるため、でもあります。
また、屋根全体が1枚の写真におさまるため、お客さまに屋根の状況説明をするときに、どの部分がどうなっているという解説がお互いにわかりやすくなるのも、もうひとつの理由です。
■ 全景
■ 南側の面
スレートが、1枚落下しているのが確認できます。
■ 北側の面
■ 棟
【補足】ひび割れについて
築18年のスレート屋根材とのことでしたが、状態からアスベストが入っていないモノでしょう。
新築時の踏み割れで、それなりにひび割れが入ってきている状態です。
もっとも、このせいで雨漏りするということではありませんが、ひび割れが進行して完全に分離すると、割れた屋根材が落下したり、強風で飛散するという意味では、心配な要素ではあります。
もっとも、ひび割れが全体の5%前後くらいであれば、ひび割れしている屋根材に、接着剤を注入する応急処置でも十分だと判断しています。
【補足】風化 (ふうか) について
スレート屋根材が、はじっこからボソボソと「 クッキー 」みたいに、くずれてしまう症状を風化と呼んでいます。
これは2、3枚あるかないかくらいが、平均的な状態です。
つづいて屋根にあがった後の写真で、詳しく見ていきましょう。
手順② 屋根にあがっての、点検調査 【15〜30分】
つづいて実際にハシゴをかけて、屋根に上がります。
■ ひび割れ
■ 風化 (ふうか)
ひび割れの枚数は大体20枚くらいで、屋根材が全部で600枚くらいなので、全体の3%程度。
風化の枚数は、大体15枚くらいでした。
■ 棟
棟の釘浮きは所どころありましたが、通常の45cm間隔よりも狭い30cm間隔で釘打ちをしており災害予防としての、棟の釘の増し打ちや、棟交換も必要ない状態と判断しました。
手順③ 応急処置 【10〜20分】
実際に屋根の一部が飛散、よくない状態でしたので応急処置致しました。
■ 飛散箇所
■ 応急処置
屋根材は経年劣化などで相応のひび割れや風化が見受けられましたが、雨漏りなどの実害もない状況から、一部飛散している箇所の部分を、簡易的では御座いますが応急処置しております。
手順④ 撮影写真による、口頭での屋根の説明 、質疑応答【30〜60分】
ドローンで撮影した写真や、屋根にあがってから撮影した写真などを、ご覧いただきながら、屋根の状況説明をいたします。
■ 口頭での説明のイメージ
わからないことや疑問があれば、ご納得いくまで、ご質問くださいませ。
手順⑤ 点検完了 【合計1〜2時間】
以上で、屋根点検の当日はおしまいです。
点検料は、後日の点検報告と、写真のお渡し時に、請求書をお付けすることになるので後払いです。
点検当日に、現金をご準備する必要はございません。
手順⑥ 後日、撮影写真と点検報告の送付 【当日〜1週間程度】
早ければ当日、遅くても1週間前後で、撮影した写真データと点検報告を、インターネット上での共有や、郵送、メールなどで、お送りします。
また点検の結果、修理が必要であれば、その修理の見積書もあわせてお送りいたします。
【参考】 スレート屋根材のメンテナンスの方法と時期と価格
スレート屋根材のメンテナンスの方法と時期と価格の詳細は、こちらの記事で確認できます。
■ スレート、コロニアルの台風対策。予防のための補修や工事方法と費用 | 石川商店
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- 創業75年、屋根専門石川商店の三代目。石川弘樹(いしかわひろき)です。
- 【継続は力なり】
- 禁煙2009年〜、ダイエット2010年〜、禁酒2017年1月〜、筋トレ2018年6月〜、禁チョコ爆食い2018年12月〜
- 【資格】
- 1級かわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、全日本瓦工事業連盟認定 瓦屋根診断士、全日本瓦工事業連盟認定 耐震化講師、耐震プランナー、増改築相談員、古民家鑑定士、ホームインスペクター(住宅診断士)、ジュニアリフォームソムリエ、リフォームスタイリスト1級、リフォーム提案士、ライフスタイルプランナー
- 【趣味】
- ワンピース(マンガ)
- 【目標】
- 瓦割り世界大会初代チャンピオン
- 【ブーム】
- 筋トレ
- 【困り事】
- ベンチプレスが伸びない
石川商店からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
また、もしもっと知りたいこと、分かりづらかったことなどあれば下のコメント欄にご意見いただければと思います。
日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えするために、ご参考にさせて頂きます。
いつもユーチュウブを拝見しております。いくつか質問があります。カバー工法をした時に、中で結露などは大丈夫なんでしょうか?あと、夏等の時に少しは涼しくなりますでしょうか?宜しくお願いいたします。
こういち さま、石川商店の石川弘樹です。
異なる素材が接していれば、結露する可能性はあります。
なのでカバーすることで、新たな結露が起こる可能性もあります。
ただ、その現象は、カバーしていない現在の屋根でも起こっている現象で、ルーフィングという防水シートで水を防いでいます。
そういう意味では、カバーするときに新しい防水シートを貼るので、結露に対する条件は、あまり変わらないかもしれません。
もし心配であれば、カバーするときに使う防水シートを、透湿ルーフィングという、湿気を排出する機能のあるルーフィングを使うのが安心です。
涼しくなるか、については単純には答えにくい部分もありますが、多少は涼しくなると思います。
単純には答えにくいと言ったのは、
・屋根の熱量の、家への影響度は10%程度であること
・とはいえ屋根裏の温度は、体感温度に直接関わるので、熱量以上に涼しく感じることもある
ためです。
電気代が劇的に下がるというよりは、すこし冷房の効きが良くなるという感じです。
以上、参考になれば幸いです。
また何か新たな疑問などございましたら、お気軽にご相談くださいませ。
スレートを葺き替えするときに野地板をはがさず上に構造用ラーチ12ミリを貼るという見積りがきました。これでは屋根が重くなりませんか?
ふうこさま、石川商店の石川です。
ご連絡、おそくなりました。
おっしゃるとおり、確かに重くなります。
ただ耐震基準の「 重い屋根 」認定にはなりません。
なので大手のハウスメーカーを含め、リフォームでの屋根下地の補強は、既存の屋根下地の上に増し貼りするとするのが、一般的ではあります。
もちろん同じ構造で屋根が少しでも重くなれば、耐震性が悪くなるのも間違いありません。
そこで、スレートよりも軽量な屋根材を検討するのも、よいかと思います。
例えば、アスファルトシングル系の屋根材にすることで、野地板を増し貼りしても、元のスレート屋根材と屋根下地1枚の重量と変わりませんし、値段もスレートより少し高い程度かと思います。
軽量性でいえば、金属屋根材がいちばん軽いですが、よいモノであれば値段が少しするのと、雨音が気になる人には気になるようです。
さらに現在の無石綿スレートの耐久性には、大きな不安もあるので、その意味でも屋根材をスレートより軽いモノに変更するのは、そもそも合理的だと思います。