本記事の目次
雪止めの間隔は屋根材の種類と屋根の形状によって異なる
雪止めの間隔は、横方向には屋根材の種類、縦方向には地域や屋根の形状や方角や傾斜によって、間隔を変更します。
横方向の間隔は、屋根材の種類によって決まる
雪止め設置の横方向の間隔は、厳密には屋根材の種類によって、特定されてしまうとも言えます。
無理に設置しようとすると屋根材を傷つけてしまい雨漏りの原因にもつながるからです。
なので基本的には、屋根材1枚に対して、1つの雪止めを設置するようになります。
瓦屋根の場合は、25〜30cm間隔になります。
■ 横1列に設置
スレート屋根材の場合は、横の雪止めとの間隔は90cmになります。
それだと間隔が広すぎるので、スレート屋根材の場合は、上の段にも雪止めを設置すると、実質45cm間隔で設置することになります。
この設置方法を「 千鳥 (ちどり)2段設置 」といいます。
実際には、横1列に設置したのと同じ金額、ほぼ同じ効果になります。
■ 千鳥2段設置
縦方向の間隔は、地域や屋根の形状や方角や傾斜によって変える
雪の多い地域では、雪止めの設置間隔が決められている場合があります。
例えば、札幌では勾配がきつい場合は60cm、緩やかな場合は180cmなどの基準があります。
つまり、雪止めを設置する列の縦方向の間隔が狭いほど、雪を止める能力 (落雪防止効果) は高くなります。
東京は雪が少ないですが、雪に水分が多く含まれており重い雪が降ります。
少ない量の雪でも水分が多い雪が屋根から落ちると、予想以上の被害が出る可能性があるので、雪止めの設置は大切です。
傾斜から設置必要数を割り出すことが必要になるので屋根業者や建築関係の方でないとわからないと思います。
自分でつけようと思っている方は設置する際に、屋根に穴をあけてしまったり、屋根から転落するリスクがあるのでなるべく屋根屋にご相談ください。
また屋根の形状で、雪がたまりやすい部分は、雪の密度が高くなり重いため、落雪すると非常に危険です。
こういう部分の周辺は、設置する列を増やして、落雪可能性を低くするのがよいでしょう。
雪止めの種類で、落雪防止効果をあげる方法
雪止めの間隔を気にしないで設置できる「雪止めアングル」や「雪止めネット」であれば、より落雪防止効果があります。
■ 雪止めネットを施工中の写真
■ 雪止めアングルを施工完了した写真
雪止めは大きく分けて4種類あります。
①雪止め金具 L型の金具を設置して、部分的に落雪を軽減します。
②雪止め瓦 取っ手がついたような瓦を設置して、雪がひっかる場所を作り落雪を防ぎます。
③雪止めネット 軒先に金網を設置して落雪を防止します。
④雪止めアングル 金属製の長いプレートを屋根に対して水平に設置し、プレート全面で落雪を防止できます。
詳しい雪止めの種類については別記事にてまとめておりますので、参考にしていただければと思います。
落雪によるトラブルを解決したいあなたに。「点・線・面」で止める3つの雪止め設置方法の「効果の違い」を分かりやすく解説します。
石川商店が推奨する雪止めの間隔
これまでに関東エリアで石川商店が雪止めを設置した事例をご紹介します。
最初は「近所に屋根の雪が起きて注意された方」からのご依頼を頂いた事例です!
依頼者さんのご自宅は雪止めがなく、屋根を塗装したばかりで雪が滑りやすくなっている状況でした。
その為、気になる屋根の1面には2列の千鳥配列で雪止めを設置しました。
弊社で、葺き替え工事をする場合は、最低でも全面1列は設置します。
後付けする場合は、状況により、列数を増やしたり、アングルを使用したりしましょう。
とにかく「雪止め設置を検討していて調べるより直接相談したい」という方は下記よりご連絡をください!
まとめ:屋根の状態をしっかり見て雪止めの間隔を判断しよう
今回は「雪止めの間隔」について屋根屋の僕がご紹介しました。
最後にこの記事のまとめ
- 【1】雪止めを設置する間隔は屋根の傾斜や形、方角によって異なります。
- 【2】雪が溜まりやすい場所には間隔を狭めて雪止めを設置することで落雪によるトラブルや事故を予防できます
- 【3】雪止めの設置は自分で行うのは危険です。設置を考えている方は専門業者へご相談を!
石川商店からのお願い
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