教えて、屋根屋さん!第63回「古い瓦の再利用はできないの?」

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家をリフォームする際、瓦を再利用したいというのはよくある要望です。

 

お寺では千年以上前の瓦をいまだに使っているケースもあります。それなので、一般住宅でも再利用は可能です。
しかし、瓦にも千年以上使えるものから、30年程度でダメになってしまう瓦もあります。その見極めが必要です。

 

まずどんな瓦が長持ちするのでしょうか?
基本的には、土の産地や窯の温度設定、焼き方などによって瓦の性能や耐久年数は変わってきます。

 

昔は瓦師が自宅のだるま釜で焼くことも多かったので、技量によって性能や耐久年数が大きく異なることがありました。
しかし、現在の瓦はほとんど、大手瓦メーカーの工場で生産されています。その上、JIS規格に適応していないと商品化できないので、今販売されている瓦の大半は120年近く使えると思います。

 

瓦を長持ちさせるのに重要なのが、吸水率。
JIS規格でも12~15%以下にするよう定められており、いかに吸水率を下げるかが要(かなめ)です。吸水率を下げるには、「高い温度で焼く」、「中までしっかり焼き切る」の2点が重要になります。

 

しかし、産地によっては、耐火温度が低い土しか掘れない所もあります。
例えば、島根県産の土は1300度近くまで耐えられますが、淡路島産の土は約1000~1100度が限界です。1000度くらいで焼いた瓦でも温暖な地域で使用するなら問題ありませんが、寒い地域で使用すると耐久年数が落ちます。それなので、組み合わせには気をつけなくてはなりません。

 

昔からいわれているのが、瓦の“地産地消”。
地元でつくった瓦を地元で消費するのが一番問題ないといわれています。

 

しかし、地場の瓦工場がなくなってしまい、それが難しい地域もあります。
でも、現在は技術力が進歩したため、比較的どの場所で使っても問題ない瓦が流通していますので、安心してくださいね。

 

また地元の土だけでは高温に耐えられないなどの場合、他のエリアの土を仕入れて、ブレンドさせている所もあります。ブレンド米ならぬ、ブレンド土。そこまで考慮すると、瓦の種類は無限にあるといってもよさそうです。

 

このように多種多様な瓦ですが、本題に戻りますと、瓦職人はまず屋根をざっと見て何割ぐらいの瓦が再利用できそうか確認します。そして、その部分の瓦が本当に使えるかどうか見極めていくのです。

 

これは結構難しい作業なのですが、一つ簡単な方法があります。それが「たたく」という方法です。

 

瓦を軽くコンコンとたたくと、ガンガンと鈍い音がするものと、キンキンと透き通った高い音がするものに分かれます。後者が再利用できる瓦です。
こうすることで目視では確認できないような小さな割れ目や欠け、焼きの甘さなどを見つけていきます。

 

瓦のエキスパートである瓦職人たちは家の安全を守るため、どんな小さな傷も見逃しません。
丁寧に見極めて、使えるものは大事にいつまでも使う! これも屋根職人の鉄則ですね。

 

次回は、「我が家の屋根をチェックする方法は?」についてお話しいたします。

 

「教えて、屋根屋さん!」の連載記事の目次はこちら。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜20141125_profile_01昭和二十六年創業。屋根に関する製造・販売・工事の全てを経験。
屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】  ワンピース(マンガ)
【目標】  瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 なんだか断りそうだな、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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