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【さいたま市浦和区】瓦屋根の台風、地震対策。瓦屋が考えた新しいラバーロックの工事事例と価格
屋根で損する人をゼロにしたい、みんなの屋根の相談所、石川弘樹です。
今回は、さいたま市浦和区で、瓦屋根の台風、地震対策として行った、瓦屋が考えた新しいラバーロック「 ウッドロック 」の工事事例と価格を紹介します。
ウッドロックの開発背景
ウッドロックの開発背景として、古くなってきた瓦屋根を災害予防でしっかり対策したいけど、あまり長く住まないから、費用は抑えたい、という要望が少なくありませんでした。
特に、
- ● 築30年以上、経っている
- ● 今まで、一度もメンテナンスしてない
- ● あと5年くらいしか、住まない
ようなヒトからの、要望が多かったです。
というのも、築30〜40年くらいの瓦屋根で、台風や地震対策をするとなると、基本的には、葺き替えや葺き直しといった全面やり直し工事を「 ガイドライン工法」という最新の工事方法で、おこなうしかなく、費用は200万前後にはなってしまいます。
なので、上記のようなあと5年くらいしか住まない人には、過剰で費用も高額なため放置しておく場合が多く、そのような家が台風や地震で被災してしまっているのが、現状です。
その解決策としてのウッドロックはもっとも合理的で、固定を伴わないラバーロックよりも確実に、台風と地震への効果が出ます。
その効果は、通常工法なら基準風速34m、強風施工なら38m地域での耐風性と、阪神淡路大震災級の地震への耐震性をもつことができます。
ちなみに基準風速38mというのは、2019年に台風15号で甚大な被害が出てしまった南房総地域の基準風速です。
そこまでカバーできれば、四国の一部や九州の一部や沖縄や離島を除いた、日本のほとんどの地域で耐風性が約束されます。
■ 基準風速の分布図
■ ウッドロックの耐震実験、耐風実験の動画
■ 都道府県別、地域の基準風速 (関東)
ケイミュー屋根材 グランネクスト/カラーベスト設計施工マニュアルより抜粋
上の一覧表にあるように、さいたま市浦和区の地域基準風速は、指定地域外の30mなので、十分な耐風性ですね。
それでは、ウッドロックの工事の様子を見ていきましょう。
ウッドロック工事は、1人で2〜3日
今回の、雨漏りの部分修理工事は、1人で2〜3日くらいの作業時間です。
工事の流れは、こんな感じです。
- ウッドロック工事の流れ
- 手順① ラバーロック (L字) 施工、乾燥 【1日】
- 手順② ウッドロックの施工 【半日〜1日】
- 手順③ 棟部の固定 【半日〜1日】
- 手順④ 工事完了 【合計2〜3日】
順番に工事の様子を、写真つきで解説します。
手順⓪ 工事前状況
こちらが、工事前の状態です。
(点検時にドローンで、屋根に上がる前に撮影しています。)
■全景
パッと見は、まったく問題ないようにも見えますね。
ただ瓦は、ほとんど固定されていないため、引っかかっているだけの状態です。
■ 平部の瓦 固定なし
屋根の傾斜の先端の「 軒先 (のきさき) 」や、横はじの「 袖 (そで) 」もしくは「 ケラバ 」は、すこしは固定されていますが、十分ではありません。
■ 袖の固定状況
そして、屋根のてっぺん「 棟 (むね) 」は、固定されているように見えなくもないですが、瓦を束ねて載っかっているだけの状態ですし、ところどころその束ねた金属線「 銅線 (どうせん) 」も、切れています。
■ 棟の固定状況
一般的に築30〜40年くらいで、一度もメンテナンスしなくても、雨漏りも一切ないのは瓦屋根の優秀なところではあります。
ただ台風や地震への強度は、十分とはいえません。
そこに、ウッドロックというわけです。
手順① ラバーロック (L字) 施工、乾燥 【1日】
まずは従来どおり、ラバーロックをしていきます。
ラバーロックとは、コーキングと呼ばれるシリコン系の接着剤で、瓦同士をくっつける工事をいいます。
■ ラバーロック (L字)
L字とわざわざ言っているのは、全部の接点をくっつけてしまうと、雨漏りする可能性が高いからです。
もちろん、棟部の瓦も固定していきます。
■ ラバーロック 棟部
今までのラバーロック工事は、ここまでおしまいです。
ただし屋根の下地に固定されていない瓦をいくら接着しても、耐風性は変わりません。
とくに、粘土の上に瓦をのっけて固定する「 土葺き (どぶき) 」の瓦屋根では、ラバーロックだけではまったく効果がありませんので、注意しましょう。
手順② ウッドロックの施工 【半日〜1日】
ラバーロックの効果をしっかりと出すために、瓦を屋根の下地に固定していきます。
30mm x 40mmの木材を、縦横ともに瓦4枚おきに、瓦ごと屋根の下地にビスで固定します。
仕上がると、障子のように木枠が瓦屋根の上に、できる感じです。
■ ウッドロックの施工
枚数の間が悪い部分は、ビスを直接瓦に固定して、強度を補います。
■ 瓦にビス固定で補強
このように木材を使って、瓦をしっかりと屋根の下地に固定することで、ラバーロックの効果がはじめて機能し、しっかりとした強風対策になります。
手順③ 棟部の固定 【半日〜1日】
棟部も当然ですが、ラバーロックだけでは効果が出ないので、こちらもしっかりと屋根の下地に固定する必要があります。
棟際に固定した木材から、銅線やステンレス線を使用して、棟の瓦を抑えていきます。
こちらも棟瓦4枚おきに、固定していきます。
今回は、ステンレス線で、すべての棟瓦を固定しました。
■ 棟瓦もウッドロックで固定
手順④ 工事完了 【合計2〜3日】
以上の作業で、2〜3日で、瓦屋根の強風対策、地震対策としてのウッドロックの工事がおわりました。
■工事完了
ウッドロックの金額は、30〜40万円
雨漏りの部分修理の工事金額は、30坪100㎡で、30〜40万円くらいです。
葺き替えや葺き直しで、200万円前後ということを考えれば、とても合理的な対策だと思います。
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- 創業75年、屋根専門石川商店の三代目。石川弘樹(いしかわひろき)です。
- 【継続は力なり】
- 禁煙2009年〜、ダイエット2010年〜、禁酒2017年1月〜、筋トレ2018年6月〜、禁チョコ爆食い2018年12月〜
- 【資格】
- 1級かわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、全日本瓦工事業連盟認定 瓦屋根診断士、全日本瓦工事業連盟認定 耐震化講師、耐震プランナー、増改築相談員、古民家鑑定士、ホームインスペクター(住宅診断士)、ジュニアリフォームソムリエ、リフォームスタイリスト1級、リフォーム提案士、ライフスタイルプランナー
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