(※写真は実際のニュース映像とは異なります)
これまでのニチハ「 パミール 」 の12年の経験談と、屋根の知識を、みなさまに共有することで、ニチハ「 パミール 」 で困っている人の、役に立てればと思い、2020年、あらためてニチハ「 パミール 」 の3つの記事を作成しました。
■ニチハ「 パミール 」 3つの最新記事
●ニチハ「 パミール 」の見分け方。不具合の多い他スレート屋根材も画像付きで解説
●ニチハ「 パミール 」 カバー工法も、塗装もNG。結露するから撤去しよう
●ニチハ「 パミール 」 交渉から工事までの手順【2020完全ガイド】
あわせて、参考にしていただければ幸いです。
本記事の目次
毎日放送(MBS)「VOICE」 全文
続いては特集です。
きょうはVOICEが気になるテーマや疑惑を徹底的に調査する「特命調査班」マル調です。
きょうはせっかく購入した夢のマイホーム。
その屋根が築10年ほどでボロボロと剥がれていく事態が起こっています。
通常は20年はもつとされるものだけに、施工業者も疑問を抱いています。
いったい、何が起こっているのでしょうか?滋賀県大津市の一軒家。
ある異変が起きていました。
窓の外をのぞいてみると…
記者リポート「一見してめくれているのがわかりますね」
表面がめくれ、欠けたり、そりあがった屋根。
下から見るとこのとおり。まるでミルフィーユのように何層にも剥がれが起きています。
剥がれは全体に及び波打っています。
少し強い風が吹くと、破片が落ちてきます。
築11年でこの状況、雨漏りへの不安も募っています。わずか10年少しでボロボロになる屋根。
実は、Aさんの家に限ったものではありませんでした。
マル調が訪れたのは、岐阜県内のある住宅街。すると…
記者リポート「あっ!ここもひどい!」
築10年少しの家が建ち並んでいますが、軒並み、屋根が痛んでいました。
ここも。そして、この家も。先ほどのAさんの家と同じようにめくれあがっていました。
自分の家の屋根は、あまり見ることがないという住民も…滋賀や岐阜で見られた剥がれる屋根。
実は、すべて同じメーカーの屋根材でした。
販売したのは名古屋市に本社のある「ニチハ」。東証一部上場の住宅用外壁材の大手メーカーです。
屋根は「パミール」という1996年から2008年まで販売された商品でニチハが屋根材への本格進出を図り、生産したものでした。
パミールは当時、広く流通していたものですが、マル調が取材したほとんどの住民は自分の家がニチハのパミールを使っていることを知りませんでした。
施工業者の保証期間である築10年を過ぎていることもあり、自分で塗装をやり直しているような家もありました。
(※注意 塗装工事5年後のパミールです。パミールは再塗装工事をしても表面の剥離を止めることは出来ません)
インターネットで調べて初めて「パミール」だと知った滋賀県のAさん。
そこでニチハに問い合わせましたが、担当者は「屋根材には問題はない」の一点張りだったといいます。
ニチハが説明するのは、「年数がたったために自然に劣化した」という「経年劣化」によるもの。
しかし、この説明には、マル調が取材した複数の建築関係の業者から疑問の声があがっています。
そのうち一人のリフォーム業者が「ニチハとの取引がある」ため顔を映さないという条件で取材に応じました。
リフォーム業者によるとパミールのようなスレート屋根材は通常20年程度はもつといいます。
このためパミールの傷み方は、あまりにも早いと話します。
マル調は今年4月ニチハに取材を申し込みましたが、「屋根材をめぐり裁判を起こしている」としてこれを拒否。
先月再度依頼しましたが、担当者の海外出張を理由にいまだ回答がありません。
そこで取材をすすめると、ニチハは「経年劣化」とは違う「別の原因」をあげパミールの不具合について裁判で争っていたことがわかりました。
記者リポート「ニチハは4年前、屋根のトラブルを公表していました」「その際、トラブルの原因を屋根を取り付ける際に使われた釘だとしていました」
これはニチハが2010年11月に出したパミールに関するプレスリリース。
【プレスリリース】
「屋根材「パミール」販売時に無償配布した「パミール用釘」の一部に耐食性表面処理(ラスパート処理)のメッキ厚の薄いものが混入していたことが判明しました。メッキ厚が薄い場合、経年に伴う腐食の進行が早まる可能性があり、屋根材のズレ・落下などが生じる可能性があります」
交互に重ね合わせて使うパミールの屋根。
その一枚は幅およそ90センチ、縦およそ40センチで、長さおよそ4センチの釘を打ち込んで固定させています。
釘は屋根材に覆われているため直接雨があたることはありません。
しかし、ニチハの主張によると、この釘の錆び防止の処理が甘く腐食し屋根がずれたり、落下するなどのトラブルが生じたというのです。
しかし、釘を納品した東大阪市の下請け会社は専門家による鑑定も行ったうえでニチハの発表に真っ向から反論しています。
(※パミール改修現場より採取した釘です。右側の2本はパミール釘で東大阪市の下請け会社で製造されたものです。左の3本はコロニアル釘、当時クボタ・コロニアルNEO用に他社で製造されていた釘です。東大阪市の下請け会社で製造していた釘よりも劣化していることがよくわかる写真です)
両社の主張は、いま裁判で争われていて真相はわからないままです。
雨漏りを心配していた冒頭の滋賀県のAさん。
ニチハに苦情の手紙を出したところ担当者が家に訪れ、屋根を見に来ました。
そして数日後、ニチハは解決金を支払うことを提案しました。
取材をした範囲では屋根の傷みに気付きながらまだ多くの人がニチハのパミールだと知らず、救済を受けていないとみられます。
この問題、どれだけ広がりを見せるのでしょうか?
第2回パミール特集はお蔵入り
以上がMBS毎日放送で取り上げられた内容となります。
実はこの特集、第2回の放送予定があり、弊社の三代目が取材を受けていたのですが、お蔵入りしたと連絡がありました。
なにやら不穏な力を感じざるを得ません。
放送の最後と同様に、この問題、どれだけ広がりを見せるのでしょうか?
ニチハ『 パミール 』の危険性を知ってほしい
(※2019年3月 石川弘樹による追記)
この記事を2015年1月9日に弊社スタッフの林が公開した当初、弊社のニチハに対する想いは憎悪でしかありませんでした。
消費者への不誠実な対応、第2回テレビ放送の中止。ニチハ許すまじ、という空気感が漂っていたのは事実でした。
ただぼくらが決断したのは、一軒家に住んでいる方にパミールの危険性や問題について、直接知ってもらいたかったから。知らずに損をしている方があまりにも多かったため、テレビ放送には敵わなくても、少しでも情報を世の中に出しておこうと考え、会社として記事の公開に踏み切りました。
ニチハもパミールには困っていると思う
その後の4年間、パミールの問題と正面から向き合うことで、様々な情報が直接私の耳に入り、この建築業界、屋根業界の闇に触れる機会も増えました。
ただ変わらず今、見えていることは、パミールに係わっているすべての人が困っているということ。そして困っている人の中には、ニチハもいると認識したこと。
これはこの4年という月日の活動の中で見えてきたことです。そして、彼らは自分たちの力ではどうすることもできないということも。
ぼくはパミールで困っているすべての人を助けたいと心から思っています。
パミール問題の解決法は正面から向き合うしかない
パミール問題と正面から向き合ってきたこの4年間で、弊社にも様々な事件が起こりました。
なんとか乗り越えることができましたし、今ではすべて良い経験となっています。
ニチハさん、パミール問題に真剣に取り組みませんか?
誰が悪いとか、正しいとか、もはやどうでもいいんです。人命がかかっているのです。
日経ホームビルダーの記事を読んでください。
今ならまだ間に合うと思います。そして最後のチャンスかもしれません。
パミール問題は、ニチハさんの協力があればすぐに解決できます。
◆この記事と合わせて読みたい!◆
パミールの葺き替え工事で判明!屋根材は雨が漏らなきゃいいの?(動画あり)
ニチハパミールへの改修工事に使用される「アルマ」の工事の様子をお見せします!
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屋根専門75年 石川商店
林 洋道(はやし ひろみち)です
【趣味】 旅行、F1観戦、F1チームのウェア集め、西部警察、ネコ
【特技】 洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
【最近】 レッドブル・レーシングのウェアが欲しい...
【出身地】 鳥取県米子市
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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