ー教えて屋根屋さん! 第115回ー
粘土瓦、スレート、金属など世の中に色々ある屋根材。
屋根材の種類は多数ありますが、いったいどの屋根材がシェアを占めているのでしょうか。
2016年1月1日の日本屋根経済新聞によると、平成26年の住宅用屋根剤の使用比率(暫定)は
粘土瓦 43.5%
化粧スレート 26.2%
プレスセメント瓦(PC瓦) 1.7%
その他(金属など) 29.6%
同じ記事によると、平成15年度の住宅用屋根材の使用比率は
粘土瓦 56.1%
化粧スレート 27.0%
プレスセメント瓦(PC瓦) 1.7%
その他(金属など) 15.2%
粘土瓦を中心に、ここ10年間で数値に変化があることが分かります。
以前は、住宅用屋根材の約7割を粘土瓦が占めていました。
それが現在では、5割程まで減少しました。
これは主に都市部での利用者が減っているため。
地方では今でも、7~8割の住宅が屋根に瓦を乗せています。
10年以上前は、粘土瓦が減少すると同時に、化粧スレートの割合が増えました。
しかし、上記の数値から分かるとおり、現在増えているのは金属屋根材です。
これは耐震を重視した人たちが、重い瓦の代わりに、軽い金属を使用する傾向が強まってきたからだと思われます。
といってもまだまだ地方を中心に瓦屋根は顕在。
昭和の原風景の中に家を建てるとしたら、瓦屋根の家が一番なじむということなのでしょう。
皆さんも、田舎の民家に足を踏み入れたとき、何だかほっとしたという経験はありませんか?
日本人は、昔ながらの家に行くと、落ち着ける傾向があるようです。
しかし残念ながら、都心では瓦屋根の家は年々減少しています。
「重い瓦=地震に弱い」というイメージが一人歩きしてしまい、群馬県高崎市は瓦から金属板など軽い屋根材へ葺き替えたら、築年数など関係なく、補助金を出すことを決定しました。
このような動きが進んでいくと、住宅街から瓦屋根が姿を消す日もそう遠くはないかもしれません。
屋根材も常に進化しており、新しい製品も続々と登場しています。
減りつつある粘土瓦も、工場やテクノロジーの改良を受けてどんどん災害にも強くなってきています。
あまり話題に上らないかもしれませんが、家を新築したりリフォームしたりするときは、ぜひ屋根材にもこだわってくださいね。
次回は、「今後、家づくりはどう変わる?」についてお話しいたします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜昭和二十六年創業。屋根に関する製造・販売・工事の全てを経験。
屋根専門石川商店の三代目、1級かわらぶき技能士
石川弘樹(いしかわひろき)です。
【趣味】 ワンピース(マンガ)
【目標】 瓦割り世界チャンピオン
【ブーム】 なんだか断りそうだな、、、
【困り事】 寝ても寝ても眠い病
屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com
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屋根で損する人をゼロにしたい、屋根屋の三代目です。
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